たなさと

バンドを語りたい、ただそれだけ。CDレビューやライブレポなどもするので一応ネタバレ注意

SHUNAN Orbit Day 2!

山口県周南市のサーキットフェス、SHUNAN Orbitの2日目に行ってきました!

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山口県でのライブはワイバン以外行ったことなくて、山口のライブハウスは初でした。とは言え山口のライブハウスと言うとまず今回の会場である周南riseとライジングホールが浮かぶ。それぐらい有名な箱なので、今回足を踏み入れるのが楽しみでした。

楽しみ過ぎたのか当日6時前に起きた。笑 そこからダラダラ準備して出発し、在来線で2時間かからないぐらいで到着。最寄駅の徳山駅は新幹線も停まるが、在来線でも余裕だった。

徒歩数分で着くライジングホールでリストバンドを受け取り、早速最初のお目当てが出演する周南riseへと向かった。



ミズニウキクサ

ぶっちゃけクレナズムから観られたら十分やったんですよこの日。だからそれより早い時間のアーティストはあんまり意識してなかったんですよ。なのに一応チェックしとくかと思って前日の夜にMV観たら気になってしまいました。笑

ベースボーカルの姉とドラムの弟という実の姉弟構成に、ギター2人が先月正式加入したばかりという4ピース。元々リズム隊だけでやっていただけあって、特にドラムの圧が凄い。迫力がある。

ミステリアスなビジュアルに反した学生ノリのMCだけ何とかして。笑 流石に姉弟がメインで喋ってたけど、これからは加入したギター2人もトークに入ってくるのかな。

この厨二要素の入ったダークな世界観で、長髪の女性ボーカルという属性。個人的には、vivid undressがいなくなる後の穴を埋めてくれる気がした。応援していきたい。

 

 

ユアネス

近くの店でさっと昼食を済ませ、初めて入ったライジングホールで観てみたユアネス。名前はよく見るが、さらっとMV観た事がある程度で全然詳しくない。ほぼ初見。

そんな状態で観たユアネス、何となく変拍子多めの難解なバンドってイメージだったんだが、疾走感のある曲からバラードまで、王道歌モノ邦ロックという感じで良かった。何よりボーカルが挙動も発言もとても謙虚で好印象だった。言葉遣いからして腰が低かったし、一曲一曲終わった後も、ありがとうと言ってする一礼の深いこと。

ボーカルは山口出身とのことでこのイベントに呼ばれた事にも思い入れが一入の様子。そしてそう意識して聞くと確かに中国地方の方言。親近感が湧いた。いや俺は関西人やけども笑

「みんなちゃんとマスクしてくれてて、偉いですね。多分色んなMCで偉いって言われる事あると思うんですけど、ほんと偉いです。ちょっと前まではマスクする事なんて当たり前じゃなかったじゃないですか、それをちゃんとしてくれてる。ちゃんと毎回褒められるべき事だと思います。そのおかげでこうして僕たちも活動が出来てます。」というご時世的なMCも。

唯一しっかりタイトル込みで分かる "凩" 演ってくれてよかった。「こがらし」て読むの知らんかったけど。笑

1stフルアルバムのリリースが近いとの事で、そこからも新曲演ってた。ファルセットがすごかった。というかもう大概売れてるイメージやったけどまだフルアルバム出した事なかったんやな。

観る機会がありそうでなかったユアネス、観てみて正解でした。

 

 

CRAZY VODKA TONIC

クレナズムの前にちょっと覗いてみようかな程度に思ってたCVT。ユアネスと被ってると思ってて観る気なかったCVT。一切被ってなくて全部観られてしまいました。

"盲目のピアニスト" "涙の走馬灯" "ヨルオヨグサカナ" 等、比較的MV曲多めのフェスらしいセトリだったんじゃなかろうか。そして音のデカさはこの日一番だったんじゃなかろうか。圧が凄かったです。

出たばかりの新曲もしっかり披露。

中国地方のサーキットイベントには必ずと言っていいほど出てくるCVT広島県福山市の出身である事を何度も繰り返し伝えていたのが印象的だった。

ギターの人が一瞬アンプの不調か機材トラブルか何かになったっぽかったが、「これがライブハウスです!!」とボーカルが場を保たせ、しっかり繋げていた。

彼らもライブハウス映えするバンドだなと思った。21日のJOKAFESでも、タイムテーブル的に余裕があったら観てみようかな。

 

 

クレナズム

ついに観られました。ロッキン・ライフ in ライブハウス、ミナミホイールと焦らされ続け、ついに観られました。

メンバー全員、イメージ通りの黒基調の衣装。「福岡、クレナズムです!!」という初めて観るのにお馴染みに感じてしまってる挨拶から "白い記憶" でいきなり激情的にシューゲイザーを響かせる。ギターもベースも暴れる暴れる。

ミニアルバム「Touch the figure」を出したばかりだが、そこからの曲は "積乱雲の下で" のみで、これまでにリリースしている各アルバムから選曲された、フェスって感じの名刺がわりのようなセトリだった。代表曲の "花弁" も知名度を跳ね上げた "ひとり残らず睨みつけて" も生で聴けて満足。"青を見る" ではギターをボーイングで弾いてたりもして、見応えのあるステージだった。

青を見る

青を見る

  • クレナズム
  • ロック
  • ¥204

そして生で観て初めて気づいたが、コーラスのマイクが無かった。萌映さんしか歌ってなかった。でもこのバンド、作詞曲は萌映さん以外のメンバーがやってることが多くて。最近、YOASOBIだったりヨルシカだったり「曲を書くメンバーと歌うメンバー」みたいな構成がよく見られたりするけど、クレナズムはそれでいてバンドの様相を呈して成り立っている一つの形と言えるのかなとか思ったりしました。

まぁなんせ良いバンドです。やっと観られた。よかった。

 

セットリスト

01. 白い記憶
02. ラテラルアーク
03. ひとり残らず睨みつけて
04. 花弁
05. 積乱雲の下で
06. ヘルシンキの夢
07. 青を見る

 

 

なきごと

ついに観られました。ロッキン・ライフ in ライブハウス、ミナミホイールと焦らされ続け、ついに観られました。

初っ端からカウントなしで "癖" 始まりだったのが度肝を抜かれた。リハのゆるい雰囲気から一転、初めて観る人は圧倒されたんじゃなかろうか。いや俺も初めて観る人やけど。

クレナズムに続いてなきごとも初山口ライブとのことだったが、代表曲多めだったクレナズムに対してこちらはMV曲は半分に留めた。"癖" でインパクトを残してからの "連れ去って、サラブレッド" "忘却炉" の流れで振り幅の大きさを見せつけてきた。逆に配信リリースしたばかりの "D.I.D." も "hanamuke" も演らず。攻めてんなぁ。

MCの「あなたの好きなバンドで、あなたの人生が少しでも前に進めますように」という一言が印象的だった。この日のライブでなきごとを好きになった人々に幸あれ。

 

セットリスト

01. 癖
02. 連れ去って、サラブレッド
03. 忘却炉
04. メトロポリタン
05. 知らない惑星
06. 深夜2時とハイボール

 

 

ココロオークション

結構な回数観てるけどコロナ禍では初のココロオークション。Gt. テンメイさんが単身上京しているため、4人揃う姿を観られるのはライブだけになっている。

MCで粟子さんが言うにはコロナ前最後のライブが周南だったとの事。今年リリースされた "スーパームーン" もしっかり演ってくれた。この曲、Dr. 井川さんの動きが好きなんよな。めっちゃスナップ利いたしなやかな叩き方。

「周南で何度もやってるけど今日が一番多い」と喜びを見せていたが、確かにこの日ここまで観てきた中で一番人が入ってた気がした。思えば2019年のハルバンで観た時もCave-Beがほぼ満員だったし、フェスで観る一見さんの方が多いのかな?ワンマンに来るようなコアに愛してくれるファン層の方が多そうなバンドだが。

コロナ禍になってから初のアルバム「Memorandum」から "ロックスターに憧れて" ではBa. 大野さんが手前に出てきて、ベースだよな?指弾きだよな?てぐらいぐちゃぐちゃに掻き鳴らしていた。

ラストの "フライサイト" ではテンメイさんもドラムのスティックを取り出して一緒になって叩いたり、スティックでギター弾いたり。"フライサイト" は完全にアンセムだな。

結構な回数観ているバンドだが、過去1熱量が凄かった気がする。

 

セットリスト

01. ハンカチ
02. スーパームーン
03. 雨音
04. ロックスターに憧れて
05. RUN
06. フライサイト

 

 

アルカラ

いつぶりかなと思い返したら2019年のPARASITE DEJAVU以来だったアルカラ。安定の下上さん側で観た。ほんまなんで指弾きであんなガツンとした音が出るんやろうな。。。

初っ端から "さすらい" で一気に上げてきたかと思うと、「何かが足りない!?何かが足りない!?アルカラも足りなかったけど!!アブノーマルが足りなああああああい!!」とコールしてからの "アブノーマルが足りない" は盛り上がらざるを得ない。そしてそこからの連続で叫んで始まる "チクショー" でもう一気に汗かいた。この2曲の流れは何年聴いてもブチ上がる。

新曲もやってくれた。曲名聞き取りきれなかったけど、ダンス何とかみたいな感じだった気がする。そしてその名の通り4つ打ちの映える踊れる曲だった。来年20周年を迎えるベテランのアルカラが、ここに来て実直なダンスアンセムを持ってきた事に驚く。

MCでは太佑さんがコロナ禍でライブに来てくれる客のことを「精鋭たち」と呼び、「神様は超えられない壁は与えないって言います、いやでも精鋭の皆さんが来てくれてるもん、もう壁乗り越えかけてるよね!乗っかってるよね!」と太佑さんらしい明るいトーンで場を活気つける。途中で「そして」と「それと」が混じって「そしと」て噛んだの面白かったな。開き直ってそのあと「そして」て言えたのに「そしと」て言い直してたな笑

ふざけながらも「辛いときもある、それでいい」と暖かいメッセージと共に「そんな時のためにこの歌があるんです」と続けるのでどんないい曲を演るのかと思えば "振り返れば奴が蹴り上げる"。結局クソかっけぇ。

ラストナンバーが "やいやいゆいな" やったのも良かったな。ライブで聴けたの初かも。

やいやいゆいな

やいやいゆいな

  • アルカラ
  • ロック
  • ¥255

15周年は田原さんの失踪でつまづいてしまったアルカラ。20周年には期待したい。

 

セットリスト

01. さすらい
02. アブノーマルが足りない
03. チクショー
04. (新曲)
05. 誘惑メヌエット
06. 振り返れば奴が蹴り上げる
07. やいやいゆいな

 

 

夜の本気ダンス

2日間の大トリ、夜ダン。リハにも関わらず "SMILE SMILE" で会場に一体感を出させる。さらに音響の調節でマイケルとニシカズが「同期の音ちょっと上げてください」「自分の声もうちょい下げてください」とスタッフに指示したのに続いて鈴鹿が「山口の会場の気持ち上げてください」と投下して拍手を起こすなど、本番前から流石のエンターテイナーである。

いざ本番はと言うと、あまりフェスで演ってるイメージのなかった "Sweet Revolution" から始まり、名刺代わりとも言える4つ打ちをきっちり鳴らす。からの "Movin' " は今や国民的人気になってしまったCreepy Nutsとのコラボ曲だが、R-指定パートのラップを鈴鹿さんが叩きながら歌うのもお馴染み。「Fetish」は好きなアルバムなので、ここから多く演ってくれるのは嬉しい。

"fuckin' so tired" からの "NAVYBLUE GIRL" の流れも定番化しつつあるな。

NAVYBLUE GIRL

NAVYBLUE GIRL

これも「Fetish」曲。改めて観ると、構成が目まぐるしくて拳を上げるところもウェーブさせるところもあったりして、かなりライブ映えする曲だなと。ちょねさんも飛び跳ねて踊りまくってた。

MCでは安定の鈴鹿さん大暴れ。前日の学祭ライブで、肌寒い日だったので「ちょい寒 City Club」って言ったら本気で滑ったらしいw

また、一つ前のアルカラと出演順が前後というのは思い当たる節があるとのことで、2019年に開催された「しゅうにゃんフェス」の名前を出す。

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ネコフェスのスピンオフイベント的な、アルカラ主催のサーキットイベント。この時も夜ダンとアルカラは連続だったんだな。ちなみに2019年のハルバンでも夜ダン→アルカラで締まってます。今回は夜ダンの方がトリである事に素直に喜びと感謝を示すメンバー。俺もタイムテーブル出た時嬉しかったっす。

鈴鹿さん、一つ前のアルカラ太佑さんの真似して「そしと」て言ってた笑

この日はマイケルはあんまり喋らなかったな。ニシカズは鈴鹿さんに振られても喋らなかったな。笑

後半戦は "Crazy Dancer" "WHERE?" と鉄板曲が続き、このまま "TAKE MY HAND" で終わりかな?と思ったらラストは "GIVE & TAKE" だった。

ライブにほとんど行けなかった2020年に狂ったように聴いていたこの曲、ずっと生で踊りたかったので嬉しかった。ライブを体感して思ったけど、この曲、縦ノリジャンプも腕をウェーブさせる横ノリもいける最強のBPMだ。音源とMVでも大満足だったのにライブでさらに化けてる。強すぎた。

トリなのでアンコールがあったが、最後の曲は "Magical Feelin' "。キー下げてたけど、前もだったかな?それでもライジングホールをしっかり楽しい空間にして終わらせてくれた。

初見のバンドに出会えたとか、ずっと観たかったバンドをやっと観られたとか、色々あるけどやっぱり夜ダンがいるから今回は来て良かった。トリダンを観られてよかった。

 

セットリスト

01. Sweet Revolution
02. Movin'
03. fuckin' so tired
04. NAVYBLUE GIRL
05. Crazy Dancer
06. WHERE?
07. GIVE & TAKE

en1. Magical Feelin'

 

ライブは以上!

 

物販はCDしか買いませんでした。各アーティストの隙間の時間にちょろちょろ覗いた。

まずミズニウキクサのアルバム。

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調べるとまだ流通している作品がなさそうなので、買える時に買っとこうの精神。このバンド、「ヌ・シャボンヌ」という名前の前身バンドがあるそうで、そちらのCDも置いてあった。ボーカルの女性が対応してくれたので聞いてみると、前身バンド時代の曲もライブで演る事があるそう。もうちょっと詳しくなってまたライブに行く機会があったら、そっちも手を出してみようかな。

 

嬉しかったのがクレナズムのシングル!

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ライブが初なのでもちろん物販も見たことなかったんだが、まだ売ってたんだな。タワレコオンラインではもう在庫がないんだ。こちらもメンバー全員で応対してくれ、サインもしてもらえた。

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知名度の上がり方を考えるといつまでメンバーが物販対応なんかしてくれるか分からないから、貴重なものになりそう。

何ならメンバーと話せるのも最初で最後かも知れない。初めてライブに来られた事、ミナホの配信も観た事、ロッキン・ライフ in ライブハウスのチケットまで取ったが行けなくなった事、全て伝えた。すごく嬉しそうにお礼を言ってくれてこっちも嬉しかった。地上波出演やミナホ入場規制も実現しており、もう大概売れている部類に入っているにも関わらず、この姿勢。こちらこそ頭が上がらない。このまま売れ続けてほしいな。

 

あとはココロオークションのシングル。

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ココロオークションも流通しなくなってしまったから、こういう機会は貴重。いや通販はしてるんやけど。

 

以上!

思えば久々のサーキットフェス、というかコロナ禍初だったな。ミナホ逃した悲しみを晴らした感ある。めちゃくちゃ楽しかった。

ミズニウキクサを見つけたし、CRAZY VODKA TONICとユアネスの印象が変わったし、クレナズムとなきごとをやっと観られたし、ココロオークションとアルカラと夜ダンは安定やったし、大満足。

何より初めて周南riseとライジングホールに行けたのが大きな収穫。在来線で行って帰ってこれるから、今後また行くハードルはかなり下がった。これからツアーとかで周南も候補に入れられるな。

 

周南、いい土地でした。また行きたい。

徳山駅周り、ライブ帰りに晩ご飯食べられるような店が全然なかったが。笑

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では(=゚ω゚)ノ

新生BIGMAMAにドキドキさせられっぱなしのハロウィンの夜

10月最初で最後のライブ!

BIGMAMAのワンマンに行ってきました!

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2020年の2月、コロナ禍前に最後に行ったライブがBIGMAMAのワンマンだった。今は[Alexandros]のドラマーになった前ドラムのリアドが参加した最後のツアーとなった「Roclassick the Last」のツアー。

その後、サポートを経て新しく正式加入したドラマーBucket Banquet Bis、通称ビスたんが参加する新体制で初のツアーとなる今回。特別リリースがあったわけではないのでセトリも予想がつかない。

チケットが無駄になってしまったミナホのトラウマと、前売り券が電子チケットしかなかった事もあって当日券で参戦。失礼ながらソールドアウトする事はないだろうとは思っていたが、念のため当日券販売開始後すぐに会場のCLUB QUATTROに行って購入。

物販もこのタイミングに合わせて、色々購入。会場限定CD2枚と、タオルと、ラバーバンド。

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タオルは敢えて今ツアーのものではなくロックラシックのエンブレムタオル。やっぱりロックラシックというコンセプト自体が好きなのです。あとこの色合いのタオル持ってなかったし。

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逆にラババンはBIGMAMAで4つ目。何個買うねん笑

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蓄光仕様です。こういうの軽率に買う。

 

BIGMAMAのワンマンと言えば開演前の注意事項のアナウンスが一つの名物。恐らく金井さんが自分で考えたであろう文章をクアトロのスタッフが読み上げる。「ハロウィンの夜をBIGMAMAと過ごしましょう!」という今ツアーの中でも確実にこの日にしかないであろう一文を添えて読み終わったところで定刻になり、照明が落ちて開演。思えば始まる少し前から鼓動のような音が聞こえる気がしていたが、気のせいじゃなかった。「heart heat beat tour」と題しているこのツアー、鼓動の音=beatも演出の一環だったんだなと。

初っ端から驚いたのが、映像演出があった。と言ってもモニターが2つだけなんやけど、クアトロでこんなのは初めて観た。BIGMAMA側の持ち込みと思われる。

モニターに心電図のような、まさしく鼓動を表す線の映像が始まると同時に "No.9" のイントロが流れ、メンバーが登場。新メンバーのビスたんから、真緒さん、カッキー、安井さんと続く。最後に金井さんが登場。柄シャツに黒スキニーの細身が映える服装。

 

新体制一発目のツアー、その一曲目は "Make Up Your Mind"。観客が声を出せない状況で、いきなりシンガロング曲とか金井さんドS。ドS王子。

Make Up Your Mind

Make Up Your Mind

バンドキャリアの中ではまだ比較的最近なこの曲をオープニングに持ってきたかと思えば、続く2曲目は10年遡って1stアルバムの一曲目である "the cookie crumbles"。この時点で新旧織り交ぜに織り交ぜたセトリで来る気だと確信し、期待が大きくなった。

サビで数字が出てくる "DIV/0!" では、観客も声が出せない分を指で示そうと全力で腕を挙げていたと思う。そして "DIV/0!" が最後の『終わりを選ぶの』でアウトロなく終わった後、そのまま繋げて "Paper-craft" のイントロが始まった時は流石に客席から歓声が漏れていた。俺も鳥肌えげつなかった。

普段から特段MCのないBIGMAMA。この日も金井さんが「こんばんは、BIGMAMAです!」とだけ挨拶し、すぐさま演奏。"秘密" "ダイヤモンドリング" と初期の代表曲で沸かせる。

続いて初めて「広島のフレンド達へ送ります」と曲振りを添えて演ったのは今年の新曲 "Best Friend (What will be will be)"。ここ数年のBIGMAMAらしい綺麗な曲で、観客もメンバーに煽られて拳を上げるのではなく腕をウェーブさせる。

と思ったら、またゴリゴリのアレンジから入ったのは "ワンダーラスト"。個人的にはライブで聴くのは初めて。音源よりもサビの盛り上がりが強かった気がしたんだが、ライブではいつもあのアレンジなのかな。

 

そして、ここでついにビスたんが吠えた。普通に喋るのねこの人。雄叫びと共に始まったドラムソロでは自分の頭のバケツも叩いたりして盛り上げた。これは絶対にリアドではできなかったパフォーマンス。

ドラムソロからそのまま始まったのは "走れエロス"。真緒さんがイントロを弾き終わった後1サビ終わるまでバイオリンを置いてステージを右に左に煽りに回ってたのが印象的。大サビ前の『Melos spring has come』はコールアンドレスポンスで客に歌わせる場面だが、客が歌うところで金井さんが指を口に当て「シー」のポーズ。大サビ直前、全く無音になったところで金井さんがそのポーズのままニヤッとしたのがカッコ良すぎた。あれは紛う事なき王子。

その次も合唱パートのある "ファビュラ・フィビュラ"。こうしてみるとBIGMAMAって客も歌える曲が多いよなぁと。

そしてここで "荒狂曲 "シンセカイ" "。びっくりした。こんな中盤に持ってきたか。今までなら大サビ前でそれはそれは大量のリフトが発生し、大サビでダイバーが大爆発する曲だが、コロナ禍の大人しいシンセカイに招待されるのも新鮮で良い。

そして次もびっくり。"Flameout"。本当に新旧も表題曲もアルバム曲も関係ない。ライブで観たの初めてやったけど、安井さんのベースがあんなに動いてる曲とは知らなかった。

Flameout

Flameout

ここまでで12曲演ってるんやけど、ここでまた金井さんが序盤みたいな挨拶したから「これはトータル25曲ぐらい演るやつやな」とワクワクした。

ツアー名に準え「一緒にドキドキしましょう」と添えて始まったのは "最後の一口"。ここで、モニターに再度「beat」の単語が映し出されたと思ったら、「b」の文字が消えて「eat」に。ツアー名に含まれる単語がそのまま "最後の一口" を表す単語に変わった。「なるほどな」と声が出そうになった。

続いて "Cinderella 〜計算高いシンデレラ〜"、そしてまた「eat」繋がりなのかこれまたアルバム曲 "ライフ・イズ・ミルフィーユ" へと繋げる。アウトロで金井さんがキーボードを弾いてた。前回のツアーでもキーボードを弾く場面があったな。

"ライフ・イズ・ミルフィーユ" が終わると、そのまま始まったのは "CPX"。金井さんがキーボードでワンコーラス弾き語った。しっとりした "CPX"、新鮮だった。安井さんもカッキーも真緒さんも身体を金井さんの方に向けて見守ってたの、愛を感じた。

1サビが終わる頃にみんな正面向いたから「あ、来るな」と思った途端、予想通りバンドサウンドの "CPX" へ。ここでまたモニターにさっきの「eat」が映ったと思ったら、eの真ん中の棒が消えてcに、aが上下ひっくり返ってpに、tが45℃傾いてxに。「CPX」になった。鳥肌立ち散らかした。

モニターの演出はまだまだ続く。"CPX" の次に始まったのは "YESMAN"。「CPX」のCが1番右に移動し、pが縦棒と⚪︎に分かれて縦棒は1、⚪︎はCの左上に付いて℃になり、xがまた傾いて横棒の−と縦棒のこれまた1に。並べ替えると、"YESMAN" が収録されたアルバムのタイトル「-11℃」の完成です。強すぎる。

「-11℃」はまだ2,3年前の作品だが、初めてワンマンに行った時のアルバムだったのもあって思い入れが強くて。キャリアが長くて初期曲の人気が高いバンドだから、新しい曲を演ってくれるのが嬉しかった。

とか考えながら "YESMAN" を聴き終わったのだが、次の曲で俺のテンションがとんでもないことになりました。

"Miffy's Mouth"。

Miffy's Mouth

Miffy's Mouth

いやもうありがとうございました。「-11℃」の中で一番、何ならBIGMAMA全体の中でかなり上位に好きな曲です。過去記事見てください語ってるから。

最初のドラムの時点で察し、イントロのバイオリンが始まったところでマジで泣きそうになった。さすがにこの曲演るとは期待してなかったよ。ただのアルバム曲だもの。このまま定番曲になってくれ。ライブ映像とか公開してくれ。

ビスたんが口元に赤いバツマークを貼りつけて「お口ミッフィー」していたのも面白かった。いやぁもうほんまに鳥肌立ち散らかした。好き。BIGMAMA好き。

「-11℃」曲2曲に続いて流れたのはオープニングでも流れた "No.9" のイントロ。ビスたんが立ち上がって「広島ー!!」と叫ぶと、モニターの「-11℃」の数字が-10, -9, -8,…と進んでいき、…7, 8, 9と "No.9" に変わった。数字が入ったタイトルもきっちり回収する。

この曲は最後「ラーラーラ」のシンガロング終わるが、そこから連続で "Sweet Dreams" のラララに。今回のツアー、曲と曲との繋ぎ方がほんまにすごい。と同時に、やっぱりキャリアも長いだけあって定番曲が多いなぁと。

 

いよいよラストスパート、"MUTOPIA" に続いて金井さんの弾き語りから始まったのは聴き覚えのない曲。金井さんが「新曲です!」とコールして、完全初見の新曲 "Let it Beat" へ。歌詞がモニターに流れて、流石にメンバーよりそっちを見てしまったな笑 新体制での再出発を歌ったような歌詞で、happyとheart beatで韻を踏んでいたり、今回のツアータイトルはここにあったんだなと。

そして最後、アニメーションMVが謎の伸びを見せている "The Naked King 〜美しき我が人生を〜" と、モニターに歌詞と一緒に煌びやかな映像が流れた "PLAYLIST" を演って終了。

最近のフェスとかのセトリを見ていても "PLAYLIST" 締めが多かったから、これで終わりやろな〜今回もアンコールはないんかな〜と思ってたら。

 

「今回のツアーは最後の一曲が空白です。最後の一曲…本日はベースの安井しか知りません」と金井さん。公演ごとにメンバー1人がラストナンバーを選び、その場で発表して演奏するという試み。何の曲になるのか他のメンバーも知らないと言う。「僕ら自身も最後までドキドキします」と最後の最後までツアータイトルを回収し尽くす。

選曲担当の安井さんが「?」の表示された謎のデバイスを取り出す。メンバーから「マリオのブロック?」って茶化されてた笑 ボタンを押すと画面に曲名が表示されるという。しかしボタンが2種類用意されていたのか、ボタンを押してもどちらが出てくるのか分からない仕様なのか分からなかったが、とりあえず安井さんの中では2曲の候補があった模様。真緒さん「二択!?」カッキー「準備する暇ある?」とメンバーも困惑してた笑

そしていざボタンを押すと「?」に変わって1文字ずつ表示されたのは「S」「W」「A」「N」「S」「O」「N」「G」。安井さんチョイスなのも納得できるようなスラップから始まった "Swan Song" が今回のサプライズラストナンバーでした。

間奏でのカッキーと安井さんの掛け合いも、大サビ前の真緒さんも、タメがすごかった笑 真緒さんタメすぎて再開する時に「何だっけ?」て分からんくなってたし笑 しかしそこから全員で一気に合わせての大サビ。あれをリハ無しで出来るのはすごい。

そういえば安井さんほんまに2曲考えてたんかな。もう片方何やったんやろなー。

 

メンバーが退場し、最後に再びモニターに「beat」の文字が映る。「beat」が「meet」になり、「Nice to "meet" you」と表示され、続いて「I'm happy to "meet" you」へと変わった。正式加入したビスたんからの最後の挨拶だろうか。

これで公演は終了。安定のアンコール無し。「I'm happy to "meet" you」の表示はずっと出ていて、撮影OKのアナウンスが出たのでみんな撮っていた。

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ピント一生合わんかった。笑

 

以上!

曲と曲との繋ぎも上手く構成されてて、映像演出とも相まって今までのワンマンで一番よかったかも知れない。行くか迷ってたから当日券にしたわけではなかったが、改めて行ってよかった。

何より、ビスたんの存在が非常に大きいことがわかった。リアドがいなくなった時は本当にこのまま下降の一途を辿るかと思ったけど、ビスたんのおかげでできるパフォーマンスが増えてるというか、むしろビスたんがいないと出来ない事をやってる。

ドラムと一緒に頭のバケツを叩いたり、 "Miffy's Mouth" の時に口にバツマークをつけたり、マスコットキャラ的な位置付けになりながらも、勿論ドラマーとして、メンバーとしてしっかり機能している。曲中に他メンバーが自分を挟む形になって掛け合いをしている時も、叩きながら左右に首を振ってメンバーに目をやったりして。サポート期間を経て早くも信頼関係が築き上げられてる事が伝わってきた。

やっぱりBIGMAMAは4人じゃなくて5人だな。これからもこのバンドは推し続けたい。これからも期待していきたい。

 

では(=゚ω゚)ノ

 

 

BIGMAMA heart heat beat tour 2021

10/31 広島CLUB QUATTRO

セットリスト

01. Make Up Your Mind
02. the cookie crumbles
03. DIV/0!
04. Paper-craft
05. 秘密
06. ダイヤモンドリング
07. Best Friend (what will be will be)
08. ワンダーラスト
09. 走れエロス
10. ファビュラ・フィビュラ
11. 荒狂曲 "シンセカイ"
12. Flameout
13. 最後の一口
14. Cinderella 〜計算高いシンデレラ〜
15. ライフ・イズ・ミルフィー
16. CPX
17. YESMAN
18. Miffy's Mouth
19. No.9
20. Sweet Dreams
21. MUTOPIA
22. Let it Beat (新曲)
23. The Naked King 〜美しき我が人生を〜
24. PLAYLIST
25. Swan Song

11月のライブ予定 〜列挙するほど予定がある喜び〜

11月なってもうたでもう。2021年終わり見えてきたでもう。

さて、演者のキャンセルや延期があったりした8月、夜勤とかもあってライブどころじゃなかった9月、体調不良でミナホに行きそびれた10月を経て、11月は行きたいライブ・行く予定のライブがたくさんあります。もう普通にコロナ以前のペースを見据えるレベルになってきています。

ミナホのトラウマがあるのでまだチケット取ってないものばかりなのだが、体調が許せば行く気が強いものを挙げていく。

 

 

11/7 SHUNAN orbit

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まだチケット取ってないけど行く気満々です。

山口県周南市で行われる小規模サーキットイベント。6日、7日の二日間開催され、自分は2日目の方に行く予定。

メンツが毎度毎度追加されるたびに歓喜していたが、最後にタイムテーブルが発表されてもはや笑った。ロッキン・ライフ in ライブハウスもミナホも泣く泣く逃して見送り続けているクレナズムとなきごとを続けて観られるだけでもアツいのに、さらにコロナ禍初となるココロオークション、アルカラ、夜ダン。そしてこれら5組をストレートに観られる神タイテ。

見た感じアイドルグループも多くジャンルレスなイベントというイメージ。新しい出会いもあるといいな。

何より山口のライブはワイバン以外では初めてです。ずっと名前だけ見かけていたライジングホールについに足を踏み入れます。楽しみすぎる。

 

 

11/21 福山城下音楽祭

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まだチケット取ってないけど行く気満々です。

日本で一番駅に近い城と言われる福山城の城下町で行われる、通称JOKAFES。出演アーティストを出陣武将、チケットを入城手形と呼ぶ個性的な野外イベントである。

こちらはまだ第一弾しか発表されていないが、これまたやっとお目にかかれるポップしなないでとCAT ATE HOTDOGSがアツい。夏に新譜を出したドラマチックアラスカも改めて観たいし、ココロオークションはほんまどこにでも出てくるな笑

現時点でほぼ参戦確定なので、後は第二弾を待つのみ。広島だからbokula.は出ると思うんだがどうだろう。ツアー日程も被ってないし。

福山Cableもよく名前を聞くライブハウスである。一回行ってみたかった。楽しみ。

 

 

11/28 フレデリック@BLUE LIVE

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唯一チケット確保済み。ライブイベントが実績を積んで信頼を取り戻し始め、そろそろ色々行き始めたいなと思っていたところにアナウンスされて衝動的に申し込んだ。まぁ申し込んだ1週間後に波物語が炎上したんですけど。

フレデリックのワンマンは初。フレデリックはコロナ禍で再熱したところがあって、実家時代は弟がCDを買っていたところを自分で買うようになった。「フレデリズム3」の制作が進んでいるところとのことだが、まだ直近ではシングルが単発で小出しになっている状態。新旧問わず色んな曲が聴けたらいいなと思う。

あとBLUE LIVEはもう2年以上ぶりだ。

 

 

以上!

あと、11/14にvivid undressのラストツアーの大阪公演があり、最後に観たかったが、先行では当たらず一般も即完して取れなかった。残念。ライブは一回しか観られなかったなぁ。

でももしそれが確保できてたら毎週ライブだったな。しかも遠出ばっかり。喉やって安静にと言われた直後に何考えてんねん。vivid undressと同じ日にある大阪城ホールのヤバTも魅力的やけど我慢します笑

後は11/5の高橋優@上野学園ホールも仕事終わり間に合いそうなら…と思ってたけど、ソールドアウトしちゃってるようだ。制限キャパなら上野学園ホールは優に埋めてしまうか。優だけに。←

まだまだ人気だな。

 

とは言え月3でライブとかいつぶりだろう。まだまだ様子見だが、どれもコロナもその他の体調不良も懸念なく楽しめたらいいな。

11月は祝日も多いし頑張っていきましょう◎

 

そして10月最終日の昨日はBIGMAMAのワンマンに行ってきました!またレポ上げます!

 

では(=゚ω゚)ノ

KEYTALKが消える未来が見えない

自分の職場は家から広島市内と反対方向にあって、仕事終わりに市内へ向かうと結構時間がかかる。今の部署は朝ゆっくりできるがその分定時も遅いので、平日にライブに行くのはかなり難しい。

しかしこのご時世になって在宅勤務の機会が増えた。同じ定時いっぱいまで仕事しても、職場から市内に向かうのと自宅から市内に向かうのとでは1時間近く違う。そんなわけで、もし平日に行きたいライブがあった時に、在宅勤務にする事が出来れば希望が見えてくるわけです。

 

そんなわけで今週、KEYTALKのワンマンにワンチャン行けるのでは?この日リモートでも問題ない会議ばっかりやから在宅勤務できるのでは?と思ったんです。

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が。

在宅勤務にするのは問題なさそうなんだが、いつももっと早いやんって会議が何故か定時越えの遅めの時間になったorz

参戦断念します。行きたかったなー…新しいアルバムよかったんやけどなー…

 

 

と、いうわけでこの機会にKEYTALK語ってみたいと思った次第。実は2年ぐらい前にも書きかけてまして。放置してた下書きを掘り出してきて完成させてみようと思う。

前々から、2011〜2014年辺りに出てきて4つ打ちブームを盛り上げたバンドの中で一番息が長くなるのってKEYTALKなんじゃないかなと思った事が何回かあってですね。

まぁこれは2年前に思ってた事なので、流石に今はちょっと勢いが落ち着いてはいるけども。とは言え未だにフェスでは一番大きいステージに出てるし、今やってるツアーもそれなりにゼップクラスを回ってる。中止になったけど今年のロッキンにも出演予定だったし、年末のCDJにも今のところ呼ばれてる。大阪の夏フェス「ジャイガ」なんか謎に二日間の大トリやったし。

 

お祭りバンドのイメージを持たれがちやけど、KEYTALKってかなり振り幅が大きい方のアーティストやと思ってて。もちろん4つ打ち系の曲がメインはメインなんやけど、打ち込みサウンドも増えてきてるし歌詞の語彙も豊富。

それにやっぱりメンバー全員が曲を書けるのは強いのかなと。リードトラックやタイアップ案件を義勝や巨匠が書いて、アルバム曲やカップリングで八木ちゃんと武正が暴れてるあのバランス。なんか「KEYTALKに求めてるのはこれ」ってのが1つ2つに固定されてなくて、しかもちゃんと色んな面を全部提供出来てるから息が長いんやろうなーと思う。

 

さすがにMVの再生回数は伸びなくなってきたけどな。「ACTION!」から結構な曲数をMVとかリリックビデオ出してるけど、リードトラックの "宴はヨイヨイ恋しぐれ" 以外10万回すら超えそうにない。

リリックビデオはともかく、"もういっちょ" の演出は "MABOROSHI SUMMER" のセルフオマージュだし、"大脱走" は加藤マニらしいネタ設定が面白くてどっちも良い作品なんやけどなぁ。

ただそもそもKEYTALKって意外と絶大な再生回数を誇るアーティストではなかったんだよな、最初から。代表曲の "MONSTER DANCE" とアニメ主題歌だった "桜花爛漫" が1000万超えてて、後は "MATSURI BAYASHI" が700万いってるぐらいで、それ以外の曲ってシングルでも高々300万がほとんど。これサブスクが台頭してくる前に出てきたフェス御用達バンド全般に言えるんやけど、結局ライブが肝のアーティストだから、再生回数低いのって聴かれなくなったというよりみんなライブに行くようになっただけだと思ってる。再生回数上のピークは思った以上にどのアーティストも短命なんですよね。だからこれはKEYTALKに限らず瑣末な観点。

 

あと、ビクターからメジャーデビューして約6年経ってからのユニバーサルへの移籍は結構なターニングポイントだったと思う。大半の人が「今更?」「なんでまた?」て思ったんじゃないかな?俺は思った。特にビクター→ユニバーサルはクリープハイプの例があるからさ…笑

でも2019年に移籍してから2020年度のビクターロック祭り(中止)に呼ばれてた辺り円満な契約満了やったのかなと思ってる。最後に(というかもう移籍後に)出したベストアルバムも、契約消化の枚数稼ぎにしては豪華な仕様にさせてもらってたしね。

何より移籍後もアルバムが良い。今のところ「DON'T STOP THE MUSIC」と「ACTION!」の2枚出してるけどどっちも良い。ちゃんとロックバンドを基軸に据えながらどんどん曲調の幅が広がってるから、メンバー全員が曲書ける事とも合わせてKEYTALKがネタ切れする事ってないんやろうなと改めて思った。移籍って結構「何かあったんかな」と思われがちやけど、しっかり作品で黙らせてるのは流石の実力やなと思います。

 

今の学生にとっては、もうKEYTALKって結構ひと昔前のバンドってイメージがあるらしい。ある意味ベテラン枠。俺ら世代が9mmとかBAWDIESとか時雨とかに対して抱いてた感覚なんかな。

恐らく、2010年代半ばにフェスを席巻したバンドはみんなそうなってくる時期なんじゃなかろうか。その中でもKEYTALKはもちろんメンバーチェンジもなくいつまでも続けてくれる気がするし、これからも聴いていきたいなと思う。

はーーーツアー行きたかったぜ!

 

では(=゚ω゚)ノ

ミナホ配信の一見で気になったバンドたち

前回のミナホの配信レポは、元々観たいと思ってたバンド、行ってても現地で観たであろうバンドを取り上げた。一方で、もちろん自分の目当てばかりが配信されるわけではない。何なら名前すら知らないアーティストがほとんどだった。

しかしこれが無料配信のいいところ、全く初めましてのアーティストも家に居ながらにして気軽に観る事ができる。というわけで、土日の二日間、基本的にずっと色んなアーティストを漁ってました。前回のレポで取り上げたバンドを観てる時間以外も、ANIMA、DROPclub vijonの配信をどこかしら観て新規開拓してました。

やっぱり自分が全く知らなかっただけでいいバンドというのはゴロゴロいるもので。二日間で配信された中で良さげだったバンドを7組挙げてみたいと思う。

 

 

Apes

club vijonで2日目の早い時間帯に出ていたバンド。

骨太でアングラなUKロックンロール感があって、声も特徴的で引き込まれた。こういうギター!ベース!ドラム!みたいなバンドはカッコいいですね。ほらw.o.d.みたいな。

悪口じゃないんですけどSMAPの中居くんみたいに聴こえる時があるなと思った。悪口じゃないです。

 

 

さんかくとバツ

同じく2日目のclub vijonに出演。

ボーカルの男性がすごく為人が良さそう。MCめっちゃにへにへしながら話してたのが印象的だった。

その性格が出ているんだろうなという感じの爽やかで柔らかい声と音楽。曲調はシンプルな四つ打ちで分かりやすく、疲れている時や気分の沈んでいる時にスッと入ってきそうなバンドである。

 

 

Lym

2日目のclub vijonのトリだったバンド。

シューゲイザー色も孕んだ王道ギターロックって感じ。ミナホのパフォーマンスを観ていた時はマジで全曲好きだった。リードギターの音が好きだ。声もカッコいい。

初期のPELICAN FANCLUBとか好きな人には刺さるんじゃないかな。てかボーカルの男の子にエンドウアンリみがある。

照明に照らされたライブハウスでも、青空の下の野外でも遠くまで響きそうなバンドである。

 

 

Bye-Bye-Handの方程式

2日目、DROPのトリだったバンド。今回挙げる中では唯一、名前はずっと知っていたバンドである。本当に名前だけで曲も聴いたことがなく、今回の配信で初めてパフォーマンスを観た。

こんな正統派だとは意外だった。ボーカルも男らしい王道ロック。何となく、名前からしてもっとトリッキーなギターリフだったり変拍子だったりを多用するようなタイプかと思ってた。

"あの子と宇宙に夢中な僕ら"、"熱帯夜と遊覧船"、"新譜は聴かない" など特徴的な曲名が多いのも印象に残りやすい。

 

 

EOW

3日目、DROPのトップバッター。エオ、と読むらしい。配信で一聴した時から、ボーカルの女性の伸びやかで力強い声と堂々とした振る舞いに「おっ」と思わされた。

ホーンアレンジもふんだんに取り入れられたR&B基調のワールドワイドなクオリティ。楽器隊も各々それなりのキャリアがあるらしく、完成度が高い。いい意味で、バンドとしての売れ方はしなさそう。メンバー1人1人のポテンシャルが高い、音楽集団と言ったところ。

ひょんなところでドラマ主題歌とか掴んでハネそうな雰囲気を醸していて、要注目である。

 

 

daisansei

3日目のclub vijonに出演していた男女混成バンド。

不思議なバンドである。ライブを観た時はゆったりした柔らかい音楽だなと思ったんだが、MVを観たらクセが強いものが多くて謎めいている。歌詞や曲名もたまに全然意味分からんものがある。サイケデリックというやつか。何となくだけど、多分フロントマンの男性にめちゃくちゃカリスマ性があるタイプ。

アコースティックが映えそうだな。雨の日の野音とかで聴きたい。

 

 

peeto

club vijonで3日目の大トリだったバンド。自分としても土日の配信の中で一番最後に観たアクトだった。

声が独特。このハスキーな感じはHOWL BE QUIETの竹縄さんを彷彿とさせる。

キーボードやシンセのいないシンプルなギターロック構成だけど、オシャレなグルーブ感がある。シティポップというよりは湘南系のそれ。メンバーのファンキーな身なりとも相まって、海辺で聴きたくなるような音楽。

英詞がカタカナ英語すぎるのがちょっと気になりすぎるけど。笑

 

 

以上!

結構関東のバンドが多く、今回のミナホで初大阪ライブというケースもちらほら。そんなレベルなので実際に生で観られる機会なんていつになるか分からないが、注目していきたいと思う。

また、今回挙げた7組は配信で観た時点で「いいな」と思ったバンド達。他にも配信の時はそこまで刺さらなかったけどMVはチェックしてるバンド、このミナホをきっかけに名前を知って後から聴いて「これ配信で観てみたかったな」てなったバンド等々、良いアーティストというのは本当にいくらでもいるもんだなと思うなどした。

 

今年のミナホは結局、体調を崩してしまって行けなくなったが、結果的にこの辺のアーティストを知ることができたのは収穫だったのかなと思う。行ってたら間違いなく元々の目当てを見に行っててこの辺のメンツには見向きもしなかっただろうし。まぁ最初からチケットも取ってなくて配信でだけ観るつもりしてたら、メンタル的にはもっと救われたんだろうが…()

結果として今回のミナホ、長らく観たいと思っていたバンドを一気に観られる機会になるはずだったのに、むしろ観てみたいバンドが更に一気に増えてしまったなぁ。笑 まぁ、いつかお目にかかる機会を待ちながら音源を聴いていきたいと思います。

とりあえず無事に終わって良かったですミナホ!お疲れ様でした!

 

では(=゚ω゚)ノ

MINAMI WHEEL 2021 配信視聴レポ

ついにやって参りましたミナホ2021!

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行けませんでした!!!!!!!!

先日の記事で最後に「思いっきり扁桃腺腫らして熱出してるんで頑張って治します」と書いたんですけど、ダメでした。ウイルス性の重度の扁桃炎になってマジで死んでました。熱はすぐに下がって、ミナホ当日にはだいぶマシになってたけども。医者からもしっかり1週間安静にしてください言われて無事死亡。本当にありがとうございました。

 

しかしこんなご時世なので今年は一部の会場での様子をYouTubeで無料配信してくれました。どういう基準のチョイスだったのか分からないが、心斎橋のANIMAとDROP、あと北堀江のclub vijon。幸いなことに今回目当てだったバンドはANIMAでの出演が多かったので、家に居ながらにしてライブを観ることができました。

もちろん現地で観るに勝るものはないと思っててそこは譲るつもりはないが、配信で観たお目当て達の感想を綴っていきます。

 

 

10/9(Sat)

行ってたらJANUSで15時から(夜と)SAMPO、16時からなきごとを観てからBRONZEでのanewhiteという流れだったかなという感じの9日。

なきごとは規制だったようで。なきごとがJANUSを埋めるのは2年前に予想してたのが的中してるのでドヤらせてください。

 

そんな9日、現実は15時からこれを観てました。

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飯村大吾氏とThe Songbards上野君との対談。ブロッコリーを生で食べることにハマってるって話が面白かった。笑 ソングバーズにAnt Lilyという前身バンド時代があったのも初めて知った。ググったら2016年のeo Music Tryで決勝残ってました。やっぱ昔から評価されてたんだな…

そんなソングバーズも、行ってたらBIGCATへ観に行ってた事でしょう。

 

16時半から、ANIMAの配信でosageを観た。anewhiteと被ってたし、行ってたらanewhiteを選んでただろうから、ここはありがたく視聴。

最近気に入っているosage、言うてMV曲しか知らないので分からない曲もあったが、"あの頃の君によろしく" が聴けてよかった。

一方で、新曲2曲両方演らなかったの意外だったな。"触れ合いたい" も "ハレモヨウ" もめちゃくちゃ好きなんやけどな。むしろそれを聴きたくて候補に入れてたから、行っててanewhite蹴ってこっち来てたら満足できなかったかも()

osageが終わってからちょっと昼寝しました。一応病人だったので。

 

んで起きたらOchunism始まってた。

実際に参戦してても確実に観に行ったであろうOchunism。YouTubeつけたら "rainy" からの "freefall" のところでした。"freefall" のアレンジかっけぇな。

新譜からの曲もバリバリ演ってたのかな。まだ聴けてないや。

入場規制だったそうで。着実に勢力を拡大しつつありますね。ほんま早く観たい。

 

この後は特に配信に目当てはなく、3つのチャンネルを行ったり来たりしてました。参戦してたら実際はレルエで締めてたと思います。

そんな土曜日。

 

 

10/10(Sun)

この日も配信では1発目からお目当てはなく、3つのチャンネルをザッピングしていた。

最初の目当ては14時半からANIMAのTHIS IS JAPAN。"グルメ" の怪しげなイントロから始まるあの雰囲気、現地で味わいたかったなぁ。

MCで「よく大阪のバンドですかって言ってもらえるんだけど東京のバンドです」って言ってたけど、俺も正直大阪のイメージが強い。ナードマグネット須田さんとか吉野エクスプロージョンとか16ビートはやおさんとか、「その辺」のバンドマンからの支持が絶大すぎるからやろうな笑

ちゃっかりメジャーデビューを果たし、アニメ主題歌にもなって伸びている2曲もしっかり披露。"new world" の入りのベースはカッコいいね。

あとやっぱり "D.I.Y." のイントロのカッティングが鳴る瞬間はテンション上がる。

「This is THIS IS JAPAN!!」を何度も吠えてたのが印象的。これできるのディスジャパとあとThis is LASTだけだもんな。笑

 

実際行ってたらディスジャパと同じ時間帯でベルマインツも候補に入ってたんやけど、こんな企画があったそう。

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ベルマインツはアコースティック映えそうだな。これがあればベルマインツとディスジャパ両方観ることが叶ったわけだ。いやーほんま行きたかった…

 

ディスジャパの後そのまま続いてクレナズム。リハの段階から規制がかかっていたようで、凄まじい人気。コロナが流行り始めの3月に聴志動感の配信で観て知った時からここまで売れるとは。

新旧のリード曲を織り交ぜた、フェスって感じのセトリでしたね。"ひとり残らず睨みつけて" はやっぱり疾走感が凄まじい。Vo. 萌映さん、生歌はちょっと安定しない印象やけど、この曲はパワフルで良かった。

クレナズムの後この日もちょっと寝ました。病人だったので。

 

現地にいたらクレナズムの後JANUSに行ってNEEを観てみたかったけど案の定規制だったようです。来年BIGCATでも出られるんかな彼ら。まぁでも実を言うとクレナズムは来月観られる機会がありそうなので、ミナホでは見送ってNEEを全力待機していた可能性がありました。

 

そして大本命Subway Daydream。正直このバンドが配信対象だっただけで救われた。

優勝でしたね。eo Music Tryの決勝ライブを思い出させる熱量。メンバーが楽しんでる様子がよく伝わってきた。MCも長々と喋る事なく簡潔に挨拶程度で済ませ、しかし初ミナホの喜びはしっかり表現。かつ直近の公演の告知や配信されている事にはちゃんと触れ、後はひたすらパフォーマンス。無駄が無い。

"Timeless Melody" のライブ観たの初めてかも?アウトロのアレンジよかったなー。

落ち着いた曲や爽やかな曲から始まって、後半は「ここから楽しい曲しか演らないんで!」という宣言通りどんどんアップテンポになっていく構成。曲間もしっかりドラムで繋いでダレる事なく突っ走り、全体として最後まで上り調子な印象を与える完成度の高いステージだった。

まさかのANIMA規制だったみたいで。勢いが止まらない。このまま関西を代表するバンドになっていってほしい。

 

Subway Daydreamの後は配信で特に目当てはなかったので、引き続き初見のアーティストの方々を漁って終わりました。

現地勢だったら、FUNJ twiceでDannie May→SUNHALLでレベル27で締めて解散って感じだったかな。Dannie Mayのところは、VARONのChilli Beans.を観に行ってた世界線もあったかも。体調崩してる間に初めて聴いて刺さってる。

 

 

以上!!

osageだったりディスジャパだったり、現地に行ってたら被りで観られなかったであろうバンドも観られたので良かった。いやまぁ現地行ってないからチャラなんやけど。コロナ禍じゃなかったら配信が当たり前の世の中にはなってなかったと思うので、正直救われたな。配信なかったら土日枕濡らす以外で何して過ごしたんやろ俺。

ありがとうFM802

 

今回語ったバンドは皆、元々好きで元から観る気だったアーティスト。今回の配信で、その他に全く初見で観たアーティストも多くいて、気になったバンドが結構いたので、次はそれらを語る回にしようと思ってます。

 

では(=゚ω゚)ノ