たなさと

バンドを語りたい、ただそれだけ。CDレビューやライブレポなどもするので一応ネタバレ注意

SHUNAN Orbit Day 2!

山口県周南市のサーキットフェス、SHUNAN Orbitの2日目に行ってきました!

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山口県でのライブはワイバン以外行ったことなくて、山口のライブハウスは初でした。とは言え山口のライブハウスと言うとまず今回の会場である周南riseとライジングホールが浮かぶ。それぐらい有名な箱なので、今回足を踏み入れるのが楽しみでした。

楽しみ過ぎたのか当日6時前に起きた。笑 そこからダラダラ準備して出発し、在来線で2時間かからないぐらいで到着。最寄駅の徳山駅は新幹線も停まるが、在来線でも余裕だった。

徒歩数分で着くライジングホールでリストバンドを受け取り、早速最初のお目当てが出演する周南riseへと向かった。



ミズニウキクサ

ぶっちゃけクレナズムから観られたら十分やったんですよこの日。だからそれより早い時間のアーティストはあんまり意識してなかったんですよ。なのに一応チェックしとくかと思って前日の夜にMV観たら気になってしまいました。笑

ベースボーカルの姉とドラムの弟という実の姉弟構成に、ギター2人が先月正式加入したばかりという4ピース。元々リズム隊だけでやっていただけあって、特にドラムの圧が凄い。迫力がある。

ミステリアスなビジュアルに反した学生ノリのMCだけ何とかして。笑 流石に姉弟がメインで喋ってたけど、これからは加入したギター2人もトークに入ってくるのかな。

この厨二要素の入ったダークな世界観で、長髪の女性ボーカルという属性。個人的には、vivid undressがいなくなる後の穴を埋めてくれる気がした。応援していきたい。

 

 

ユアネス

近くの店でさっと昼食を済ませ、初めて入ったライジングホールで観てみたユアネス。名前はよく見るが、さらっとMV観た事がある程度で全然詳しくない。ほぼ初見。

そんな状態で観たユアネス、何となく変拍子多めの難解なバンドってイメージだったんだが、疾走感のある曲からバラードまで、王道歌モノ邦ロックという感じで良かった。何よりボーカルが挙動も発言もとても謙虚で好印象だった。言葉遣いからして腰が低かったし、一曲一曲終わった後も、ありがとうと言ってする一礼の深いこと。

ボーカルは山口出身とのことでこのイベントに呼ばれた事にも思い入れが一入の様子。そしてそう意識して聞くと確かに中国地方の方言。親近感が湧いた。いや俺は関西人やけども笑

「みんなちゃんとマスクしてくれてて、偉いですね。多分色んなMCで偉いって言われる事あると思うんですけど、ほんと偉いです。ちょっと前まではマスクする事なんて当たり前じゃなかったじゃないですか、それをちゃんとしてくれてる。ちゃんと毎回褒められるべき事だと思います。そのおかげでこうして僕たちも活動が出来てます。」というご時世的なMCも。

唯一しっかりタイトル込みで分かる "凩" 演ってくれてよかった。「こがらし」て読むの知らんかったけど。笑

1stフルアルバムのリリースが近いとの事で、そこからも新曲演ってた。ファルセットがすごかった。というかもう大概売れてるイメージやったけどまだフルアルバム出した事なかったんやな。

観る機会がありそうでなかったユアネス、観てみて正解でした。

 

 

CRAZY VODKA TONIC

クレナズムの前にちょっと覗いてみようかな程度に思ってたCVT。ユアネスと被ってると思ってて観る気なかったCVT。一切被ってなくて全部観られてしまいました。

"盲目のピアニスト" "涙の走馬灯" "ヨルオヨグサカナ" 等、比較的MV曲多めのフェスらしいセトリだったんじゃなかろうか。そして音のデカさはこの日一番だったんじゃなかろうか。圧が凄かったです。

出たばかりの新曲もしっかり披露。

中国地方のサーキットイベントには必ずと言っていいほど出てくるCVT広島県福山市の出身である事を何度も繰り返し伝えていたのが印象的だった。

ギターの人が一瞬アンプの不調か機材トラブルか何かになったっぽかったが、「これがライブハウスです!!」とボーカルが場を保たせ、しっかり繋げていた。

彼らもライブハウス映えするバンドだなと思った。21日のJOKAFESでも、タイムテーブル的に余裕があったら観てみようかな。

 

 

クレナズム

ついに観られました。ロッキン・ライフ in ライブハウス、ミナミホイールと焦らされ続け、ついに観られました。

メンバー全員、イメージ通りの黒基調の衣装。「福岡、クレナズムです!!」という初めて観るのにお馴染みに感じてしまってる挨拶から "白い記憶" でいきなり激情的にシューゲイザーを響かせる。ギターもベースも暴れる暴れる。

ミニアルバム「Touch the figure」を出したばかりだが、そこからの曲は "積乱雲の下で" のみで、これまでにリリースしている各アルバムから選曲された、フェスって感じの名刺がわりのようなセトリだった。代表曲の "花弁" も知名度を跳ね上げた "ひとり残らず睨みつけて" も生で聴けて満足。"青を見る" ではギターをボーイングで弾いてたりもして、見応えのあるステージだった。

青を見る

青を見る

  • クレナズム
  • ロック
  • ¥204

そして生で観て初めて気づいたが、コーラスのマイクが無かった。萌映さんしか歌ってなかった。でもこのバンド、作詞曲は萌映さん以外のメンバーがやってることが多くて。最近、YOASOBIだったりヨルシカだったり「曲を書くメンバーと歌うメンバー」みたいな構成がよく見られたりするけど、クレナズムはそれでいてバンドの様相を呈して成り立っている一つの形と言えるのかなとか思ったりしました。

まぁなんせ良いバンドです。やっと観られた。よかった。

 

セットリスト

01. 白い記憶
02. ラテラルアーク
03. ひとり残らず睨みつけて
04. 花弁
05. 積乱雲の下で
06. ヘルシンキの夢
07. 青を見る

 

 

なきごと

ついに観られました。ロッキン・ライフ in ライブハウス、ミナミホイールと焦らされ続け、ついに観られました。

初っ端からカウントなしで "癖" 始まりだったのが度肝を抜かれた。リハのゆるい雰囲気から一転、初めて観る人は圧倒されたんじゃなかろうか。いや俺も初めて観る人やけど。

クレナズムに続いてなきごとも初山口ライブとのことだったが、代表曲多めだったクレナズムに対してこちらはMV曲は半分に留めた。"癖" でインパクトを残してからの "連れ去って、サラブレッド" "忘却炉" の流れで振り幅の大きさを見せつけてきた。逆に配信リリースしたばかりの "D.I.D." も "hanamuke" も演らず。攻めてんなぁ。

MCの「あなたの好きなバンドで、あなたの人生が少しでも前に進めますように」という一言が印象的だった。この日のライブでなきごとを好きになった人々に幸あれ。

 

セットリスト

01. 癖
02. 連れ去って、サラブレッド
03. 忘却炉
04. メトロポリタン
05. 知らない惑星
06. 深夜2時とハイボール

 

 

ココロオークション

結構な回数観てるけどコロナ禍では初のココロオークション。Gt. テンメイさんが単身上京しているため、4人揃う姿を観られるのはライブだけになっている。

MCで粟子さんが言うにはコロナ前最後のライブが周南だったとの事。今年リリースされた "スーパームーン" もしっかり演ってくれた。この曲、Dr. 井川さんの動きが好きなんよな。めっちゃスナップ利いたしなやかな叩き方。

「周南で何度もやってるけど今日が一番多い」と喜びを見せていたが、確かにこの日ここまで観てきた中で一番人が入ってた気がした。思えば2019年のハルバンで観た時もCave-Beがほぼ満員だったし、フェスで観る一見さんの方が多いのかな?ワンマンに来るようなコアに愛してくれるファン層の方が多そうなバンドだが。

コロナ禍になってから初のアルバム「Memorandum」から "ロックスターに憧れて" ではBa. 大野さんが手前に出てきて、ベースだよな?指弾きだよな?てぐらいぐちゃぐちゃに掻き鳴らしていた。

ラストの "フライサイト" ではテンメイさんもドラムのスティックを取り出して一緒になって叩いたり、スティックでギター弾いたり。"フライサイト" は完全にアンセムだな。

結構な回数観ているバンドだが、過去1熱量が凄かった気がする。

 

セットリスト

01. ハンカチ
02. スーパームーン
03. 雨音
04. ロックスターに憧れて
05. RUN
06. フライサイト

 

 

アルカラ

いつぶりかなと思い返したら2019年のPARASITE DEJAVU以来だったアルカラ。安定の下上さん側で観た。ほんまなんで指弾きであんなガツンとした音が出るんやろうな。。。

初っ端から "さすらい" で一気に上げてきたかと思うと、「何かが足りない!?何かが足りない!?アルカラも足りなかったけど!!アブノーマルが足りなああああああい!!」とコールしてからの "アブノーマルが足りない" は盛り上がらざるを得ない。そしてそこからの連続で叫んで始まる "チクショー" でもう一気に汗かいた。この2曲の流れは何年聴いてもブチ上がる。

新曲もやってくれた。曲名聞き取りきれなかったけど、ダンス何とかみたいな感じだった気がする。そしてその名の通り4つ打ちの映える踊れる曲だった。来年20周年を迎えるベテランのアルカラが、ここに来て実直なダンスアンセムを持ってきた事に驚く。

MCでは太佑さんがコロナ禍でライブに来てくれる客のことを「精鋭たち」と呼び、「神様は超えられない壁は与えないって言います、いやでも精鋭の皆さんが来てくれてるもん、もう壁乗り越えかけてるよね!乗っかってるよね!」と太佑さんらしい明るいトーンで場を活気つける。途中で「そして」と「それと」が混じって「そしと」て噛んだの面白かったな。開き直ってそのあと「そして」て言えたのに「そしと」て言い直してたな笑

ふざけながらも「辛いときもある、それでいい」と暖かいメッセージと共に「そんな時のためにこの歌があるんです」と続けるのでどんないい曲を演るのかと思えば "振り返れば奴が蹴り上げる"。結局クソかっけぇ。

ラストナンバーが "やいやいゆいな" やったのも良かったな。ライブで聴けたの初かも。

やいやいゆいな

やいやいゆいな

  • アルカラ
  • ロック
  • ¥255

15周年は田原さんの失踪でつまづいてしまったアルカラ。20周年には期待したい。

 

セットリスト

01. さすらい
02. アブノーマルが足りない
03. チクショー
04. (新曲)
05. 誘惑メヌエット
06. 振り返れば奴が蹴り上げる
07. やいやいゆいな

 

 

夜の本気ダンス

2日間の大トリ、夜ダン。リハにも関わらず "SMILE SMILE" で会場に一体感を出させる。さらに音響の調節でマイケルとニシカズが「同期の音ちょっと上げてください」「自分の声もうちょい下げてください」とスタッフに指示したのに続いて鈴鹿が「山口の会場の気持ち上げてください」と投下して拍手を起こすなど、本番前から流石のエンターテイナーである。

いざ本番はと言うと、あまりフェスで演ってるイメージのなかった "Sweet Revolution" から始まり、名刺代わりとも言える4つ打ちをきっちり鳴らす。からの "Movin' " は今や国民的人気になってしまったCreepy Nutsとのコラボ曲だが、R-指定パートのラップを鈴鹿さんが叩きながら歌うのもお馴染み。「Fetish」は好きなアルバムなので、ここから多く演ってくれるのは嬉しい。

"fuckin' so tired" からの "NAVYBLUE GIRL" の流れも定番化しつつあるな。

NAVYBLUE GIRL

NAVYBLUE GIRL

これも「Fetish」曲。改めて観ると、構成が目まぐるしくて拳を上げるところもウェーブさせるところもあったりして、かなりライブ映えする曲だなと。ちょねさんも飛び跳ねて踊りまくってた。

MCでは安定の鈴鹿さん大暴れ。前日の学祭ライブで、肌寒い日だったので「ちょい寒 City Club」って言ったら本気で滑ったらしいw

また、一つ前のアルカラと出演順が前後というのは思い当たる節があるとのことで、2019年に開催された「しゅうにゃんフェス」の名前を出す。

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ネコフェスのスピンオフイベント的な、アルカラ主催のサーキットイベント。この時も夜ダンとアルカラは連続だったんだな。ちなみに2019年のハルバンでも夜ダン→アルカラで締まってます。今回は夜ダンの方がトリである事に素直に喜びと感謝を示すメンバー。俺もタイムテーブル出た時嬉しかったっす。

鈴鹿さん、一つ前のアルカラ太佑さんの真似して「そしと」て言ってた笑

この日はマイケルはあんまり喋らなかったな。ニシカズは鈴鹿さんに振られても喋らなかったな。笑

後半戦は "Crazy Dancer" "WHERE?" と鉄板曲が続き、このまま "TAKE MY HAND" で終わりかな?と思ったらラストは "GIVE & TAKE" だった。

ライブにほとんど行けなかった2020年に狂ったように聴いていたこの曲、ずっと生で踊りたかったので嬉しかった。ライブを体感して思ったけど、この曲、縦ノリジャンプも腕をウェーブさせる横ノリもいける最強のBPMだ。音源とMVでも大満足だったのにライブでさらに化けてる。強すぎた。

トリなのでアンコールがあったが、最後の曲は "Magical Feelin' "。キー下げてたけど、前もだったかな?それでもライジングホールをしっかり楽しい空間にして終わらせてくれた。

初見のバンドに出会えたとか、ずっと観たかったバンドをやっと観られたとか、色々あるけどやっぱり夜ダンがいるから今回は来て良かった。トリダンを観られてよかった。

 

セットリスト

01. Sweet Revolution
02. Movin'
03. fuckin' so tired
04. NAVYBLUE GIRL
05. Crazy Dancer
06. WHERE?
07. GIVE & TAKE

en1. Magical Feelin'

 

ライブは以上!

 

物販はCDしか買いませんでした。各アーティストの隙間の時間にちょろちょろ覗いた。

まずミズニウキクサのアルバム。

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調べるとまだ流通している作品がなさそうなので、買える時に買っとこうの精神。このバンド、「ヌ・シャボンヌ」という名前の前身バンドがあるそうで、そちらのCDも置いてあった。ボーカルの女性が対応してくれたので聞いてみると、前身バンド時代の曲もライブで演る事があるそう。もうちょっと詳しくなってまたライブに行く機会があったら、そっちも手を出してみようかな。

 

嬉しかったのがクレナズムのシングル!

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ライブが初なのでもちろん物販も見たことなかったんだが、まだ売ってたんだな。タワレコオンラインではもう在庫がないんだ。こちらもメンバー全員で応対してくれ、サインもしてもらえた。

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知名度の上がり方を考えるといつまでメンバーが物販対応なんかしてくれるか分からないから、貴重なものになりそう。

何ならメンバーと話せるのも最初で最後かも知れない。初めてライブに来られた事、ミナホの配信も観た事、ロッキン・ライフ in ライブハウスのチケットまで取ったが行けなくなった事、全て伝えた。すごく嬉しそうにお礼を言ってくれてこっちも嬉しかった。地上波出演やミナホ入場規制も実現しており、もう大概売れている部類に入っているにも関わらず、この姿勢。こちらこそ頭が上がらない。このまま売れ続けてほしいな。

 

あとはココロオークションのシングル。

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ココロオークションも流通しなくなってしまったから、こういう機会は貴重。いや通販はしてるんやけど。

 

以上!

思えば久々のサーキットフェス、というかコロナ禍初だったな。ミナホ逃した悲しみを晴らした感ある。めちゃくちゃ楽しかった。

ミズニウキクサを見つけたし、CRAZY VODKA TONICとユアネスの印象が変わったし、クレナズムとなきごとをやっと観られたし、ココロオークションとアルカラと夜ダンは安定やったし、大満足。

何より初めて周南riseとライジングホールに行けたのが大きな収穫。在来線で行って帰ってこれるから、今後また行くハードルはかなり下がった。これからツアーとかで周南も候補に入れられるな。

 

周南、いい土地でした。また行きたい。

徳山駅周り、ライブ帰りに晩ご飯食べられるような店が全然なかったが。笑

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では(=゚ω゚)ノ