たなさと

バンドを語りたい、ただそれだけ。CDレビューやライブレポなどもするので一応ネタバレ注意

10年越しのCatcher In The Spy

UNISON SQUARE GARDENリバイバルツアーに行ってきましたー!

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今年2024年で20周年を迎えるユニゾン、10年前の2014年に出したアルバム「Catcher In The Spy」リリース時のツアーを完全再現したリバイバルツアー。セットリストも全くそのまま。何ならセットリストを記載したタオルをグッズで販売するというオフィシャルネタバレが為されている。

自分がユニゾンにがっつりハマったのは2018年頃なので、10年前当時の事は存じ上げない。なので、リバイバルツアーと言っても初見の気持ち。セトリタオルも買わず、何なら見ないようにして、ネタバレをシャットアウトした状態で参戦した。

会場は初めましての福岡サンパレスホール。実は前々から参戦を決めていたわけではなく、当日、福岡方面に出張が入り、金曜だし何かライブ行きたいな〜と思って探してみたら見つけた経緯。ユニゾンなんかチケット残ってないよなぁと思いつつ調べたら何故か福岡公演だけ残っていたので、即購入しました。結局当日までソールドアウトしていなかったようで、珍しい。

出張後に向かって何だかんだギリギリに到着、お手洗いだけ済ませてすぐに着席した。3階席だがど真ん中に近く、ホール内全体を見渡せる感じで見晴らしが良かった。

定刻通りに開演し、お馴染みのSEの中3人が登場。夕焼けのような橙色に照らし出されたスクリーンを背に、「Catcher In The Spy」の最後の曲 "黄昏インザスパイ" から始まった。

セトリを見ずに参戦してるとは言え、既にワンマンも複数回経験済みの身からするとだいたい想像はつく。この流れは2曲目から爆発するやつだと。期待通り、 "黄昏インザスパイ" をしっとりと歌い終わると一気にギアが入り、 "サイレンインザスパイ" へ。ステージ後方に「Catcher In The Spy」のジャケットが描かれた巨大なバックドロップが降りた。隣の席の女性が「ああああカッコいいいいい」て声出してた笑

「こんばんは福岡ぁ!!」と吠える斉藤さん。"サイレンインザスパイ" から続く "オリオンをなぞる" への繋ぎも見事だった。気づいたら始まってた。3階席から見渡す大勢の半信半疑あっちこっちは圧巻だった。

ニゾンのライブは基本的にとにかくMCが無いことが特徴だが、この日は斎藤さんが今まで観た中で一番MCをしていた。最初に今ツアーのコンセプトについて説明し、「最後まで自由に楽しんでください」と添えて次のセッションへ。「珍しく喋った…!」と思ったが、今回に限っては序の口だった。

"流れ星を撃ち落とせ" から演奏を再開し、"箱庭ロック・ショー" "to the CIDER ROAD" と「Catcher In The Spy」以外のアルバム曲も多く投下する。10年前当時から、過去のアルバム曲も平気で織り交ぜるスタイルはずっと貫いてきていたんだなと実感した。

その後は "君が大人になってしまう前に" "メカトル時空探検隊" "何かが変わりそう" という「Catcher In The Spy」曲を連発。 "メカトル時空探検隊" の『全人類に愛とチョコレートを!』の合唱はすごかったなー。そして『全人類に愛とチョコレートを!』の絶妙な意味分からなさは個人的にとても田淵らしさを感じて好きなフレーズだったりします。何なら曲名も。

続いて斎藤さんのギターソロアレンジから "シャンデリア・ワルツ" へ。ユニゾンのライブアレンジは、本当に何の曲に繋がるのか予想がつかなくてワクワクする。『ハローグッバイ』のあのメロディになった瞬間鳥肌が立った。

幅広い楽曲を披露し、ここでまさかのがっつりMC。「10年前のツアーの時は…下半期だったから29歳か。で、今38歳。…キツいです」と笑いを誘う斎藤さん。えぇ…今もう38歳…?

「10年前のこのツアー来た方っています?」と、客席に問いかける斎藤さん。ちらほらと手が挙がり、「ほんとに!?多くない!?福岡の方は一度好きになると嫌いにならないって事ですね」と独特な感想でまた笑わせる。

「じゃあせっかくなんでアンケート撮ってみようかな」と続ける斎藤さん。MCどころかここまでコミュニケーションを取るくだりは本当に初めて観た。

「10年前からユニゾンを知ってはいたって人?」に対して結構な数の手が挙がった時の「みんな "シュガーソングとビターステップ" で知ったと思ってた」はめっちゃ笑ってしまったw しかしその次の「じゃあ "シュガーソングとビターステップ" で知った人?」に対してはかなり多くの人が手を挙げており、やっぱりヒット曲なんだなーと改めて思った。

最後に「それ(シュガビタ)より後に知った人?」と。自分はここで手を挙げた。自分がユニゾンを知ったのはいつだろうと割と考え込んだ。確かに "オリオンをなぞる" "リニアブルーを聴きながら" とかはスペースシャワーTVで見かけていた記憶があるし、"harmonized finale" やそれこそシュガビタでMステに出ているのも観ているんだが、UNISON SQUARE GARDENというバンドとして認識して聴いて、好きになったのは冒頭に書いたように2018年ぐらいなんだよな。

まぁ、自分語りはこの辺にして。たくさん喋る斎藤さんを観られてよかったです。

MC明けは "蒙昧termination" " WINDOW開ける" などヘビーなサウンドの曲を投下。 "蒙昧termination" はライブで観るの初めてかな?斎藤さんがCメロの『あのね歌詞書いたの僕じゃないんで 田淵に言っておいて』で田淵さんを指すのを生で拝めて感動。

蒙昧termination

蒙昧termination

この辺りからラストスパートに向けてギアが上がっていく。"シューゲイザースピーカー" "harmonized finale" など「Catcher In The Spy」曲を続け、ライブでは恒例の貴雄さんのドラムソロへ。いつにも増して爆撃のような手数の多さ。とても本当にドラムしか音を出していないとは思えない迫力。あと、貴雄さんが叩きまくってる間の休憩するようにゆったり見守ってる斎藤さんと田淵さんの佇まいが良い。笑

ドラムソロが落ち着いたところで斎藤さんと田淵さんも入ってきて、3人のセッションへ。何かの曲への繋ぎかな?と思ったが、何の楽曲でもないマジのセッション。 テンポだったりギターフレーズから、まだ演ってない "桜のあと (all quartets lead to the?)" か?と思ったけど違った。

と、思ったらいきなり "天国と地獄" へ。演奏も激しいし、照明も閃光やレーザーが飛び交う鮮烈な演出。クソカッコよかった。からの "カラクリカルカレ"、さらに全く間無しで "桜のあと (all quartets lead to the?)" へ繋がった。やっぱシングルの中でも好きなんよなーこれ。

斎藤さんから一言挨拶を添え、ラストは "Crazy Birthday" からの "場違いハミングバード"。結局「Catcher In The Spy」の曲で締めないところがもうあまりにもユニゾンすぎる。10年前もこのセトリだったっつーんだから本当にずっとこのかっこよさでやってきてんだなと改めて思いました。

 

終演後、一旦ホール内の照明がついて場内BGM流れたから「まさかのアンコール無し!?」かと思ったが、あった。それでもあると信じて手拍子してたけれども。3人が再登場し、再び照明が落ちた。

ここでもまた斎藤さんが喋る。田淵さん貴雄さんを見ながら「2人がもうちょっと休みたそうなので…」と、突然「10年前マイブームだったもの」としてギターで謎のフレーズを弾いた。何かと思ったら「ダメよ〜ダメダメ」。日本エレキテル連合懐かしすぎたwww そうかもう10年前ですか…あの人たち…「このエフェクター使うと出来るので是非みなさん買ってください」と謎の宣伝をする斎藤さん笑 普通に冗談も言うだけじゃなくこんなことまで演るのか…マジで今まで観たライブで全然喋らなかったの何だったんだ…笑

アンコールは "instant EGOIST" から。終わってから気づいたけどこれも「Catcher In The Spy」だったんだな。何故か次作の「Dr. Izzy」だと思ってて、アンコールは「Catcher In The Spy」以降の曲から演るのか、と思ってました笑

instant EGOIST

instant EGOIST

この曲、間奏で "23:25" のフレーズが引用されているが、弾いた後に突然メンバー全員がフリーズする演出。3人とも絶妙なポージングで固まるから面白かったw 歓声に煽られ煽られ、演奏を再開して落ちサビへ。遊び心も光るかっこよさ。実力の裏付けです。

そのままの勢いに、"徹頭徹尾夜な夜なドライブ" へ。この曲も、音源リリースこそ2015年だが、調べたらそれより前からライブでは披露されてたのね。

『ワタシドコ ココハダレ ダアレ?』『東の空から夜な夜なドライブ』の大合唱。アンコールにしてホール内の一体感がさらに増したように感じた。

そして斎藤さんが「さよなら!!」と吠え、最後の最後に "23:25" を。"instant EGOIST" でのくだりを回収するような流れ。流石。この曲の時には照明ついてた。場内が明るくなったのもあって豪華絢爛さのある締めでした。最後まで楽しかった&カッコよかった!

当日中に広島に戻らないといけなかったので、時間との勝負で帰宅。グッズ等は買わずに帰ってきました。セトリタオル売り切れてたな。もう一つの「Catcher In The Spy」タオルは気になってたけどこちらもソールド。流石。またの機会にグッズは買いにきます〜。

 

以上!!

広島公演がないのでノーマークだった今回のツアーだったが、ご縁があって福岡に来られてよかった。出張にくっつけてとは言え、平日に福岡のライブって初めてかな?

リバイバル公演ではあるが、フィーチャーされているアルバムは自分がハマる前の作品だし、セトリも見ないで臨んだので普通にいつも通りのライブとして観られてよかったです。そして改めてかっけぇなと思いました。

今年が20周年イヤーのユニゾン、今ツアーの後には引き続きベストアルバムのリリースに対バンツアーや武道館3daysも控えている。今年もまだまだカッコいいところを見せてくれそうで楽しみです。ちなみに対バンツアーの広島公演は普通に落ちたし、その後別の予定入ったので見送ります。行く人楽しんで!

では(=゚ω゚)ノ

 

UNISON SQUARE GARDEN Revival Tour "Catcher In The Spy"

2024.4.12. 福岡サンパレス

セットリスト

01. 黄昏インザスパ
02. サイレンインザスパ
03. オリオンをなぞる
04. 流れ星を撃ち落とせ
05. 箱庭ロック・ショー
06. to the CIDER ROAD
07. 君が大人になってしまう前に
08. メカトル時空探検隊
09. 何かが変わりそう
10. シャンデリア・ワルツ
11. 蒙昧termination
12. WINDOW開ける
13. シューゲイザースピーカー
14. harmonized finale
15. 天国と地獄
16. カラクリカルカレ
17. 桜のあと (all quartets lead to the?)
18. Crazy Birthday
19. 場違いハミングバード

en1. instant EGOIST
en2. 徹頭徹尾夜な夜なドライブ
en3. 23:25