たなさと

バンドを語りたい、ただそれだけ。CDレビューやライブレポなどもするので一応ネタバレ注意

全くのLiSA初心者である邦ロックオタが新譜を聴いた感想

鬼滅の刃人気に伴って、主題歌を務めたLiSAの勢いがすごい。

正直全然知らなかった。いや、もちろん存在は認識していた。各所でちょくちょく名前は見かけていたし、少し前に結婚されたのも知っていた。でも、やっぱりアニソンの人っていうイメージというか、だから自分の趣味とは些か土俵が違うような気がしていた。

何なら昨年紅白に初出場したのもあんまりしっかり認識していなかった。同じ初出場だったKing Gnuと髭男しっかり見届けたのにLiSAは出演した時間帯すら把握してない。鬼滅の刃は学生時代に途中までジャンプ本誌で読んでいた(いつからかジャンプ自体買わなくなりフェードアウトした)けど、アニメの主題歌を務めたアーティストを紅白に連れていくほどの勢いがあるとは思ってなかった。

 

しかし、別に全く興味がない訳ではなかった。SiMやオーラルなどバンドマンとの親交も深い様子も対バンや音楽番組での交流から見られてて、アニソン歌手だけどやたら邦ロック勢との絡み濃いな?とは思って気になってはいた。

そこに鬼滅効果が相まっての凄まじい勢い。鬼滅の映画なんか興行収入えげつない事になってる。しかも、鬼滅の刃の映画公開と同時にニューシングル、およびニューアルバムを同時リリースして、シングルランキングとアルバムランキングで二冠獲ったらしいと。

そんなん気になるよね。

 

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買いました。ちゃんと買いました。

シングル「炎」

アルバム「LEO-NiNE」

めちゃくちゃ良かったです。ここまでかっこいいと思ってなかった。ロックだわ。というか、ロックバンドとの協働がここまで多いとは知らなかった。一気に引き込まれた。今回はそんな話。

 

LiSAはUNISON SQUARE GARDENのBa. 田淵との共作が多いというのをふんわり知っていたのだが、今作でもやはり田淵曲のクオリティが高すぎる。アルバム一曲目の "play the world!" がいきなり田淵作詞。これぞアルバムの幕開けといった感じのスケール感。BIGMAMAの "ファビュラ・フィビュラ" に似たものを感じる。しかもコラボしてるPABLOってPay money to my Painのギターかよ。

他にも "マコトシヤカ" "赤い罠 (who loves it?)" が田淵詞曲担当だが、どちらもユニゾンにしか聴こえない。

むしろ先日たまたま "赤い罠 (who loves it?)" をラジオで聴く機会があって、それでめちゃくちゃかっけぇなめっちゃユニゾンやなって思ったのが、CDを買うにまで至った理由と言っても過言ではない。鬼滅効果だけでここまで興味持ってたかというと怪しい。

"マコトシヤカ" に至ってはレコーディングメンバーのベースが緑黄色社会の真吾くんらしくめちゃくちゃびっくりした。他にもギターがSpecial Thanks、ドラムがマイファスと邦ロック勢が豊富。

マイファスは「炎」のカップリング曲 "ロストロマンス" でも詞曲とレコーディングに参加している。こちらはダークで重厚なサウンドがマイファスっぽい。

先ほど名前を出したBIGMAMAから金井王子も楽曲提供している。アルバムの "わがままケット・シー"、シングルのカップリング曲 "My Friends Forever" が金井曲。"わがままケット・シー" はチェロメインのシンプルなアレンジだが、金井さんが書いたことを意識するとバイオリンに聴こえてしまわなくもない笑 "My Friends Forever" はアレンジこそBIGMAMAサウンドとは全く違うけど、Cメロの『泣き虫なくせに強がりで 寂しがりなくせに人見知りで』ってフレーズに金井さんらしさを感じる。

My Friends Forever

My Friends Forever

  • LiSA
  • アニメ
  • ¥255

サビ後半のメロディ "炎" と一緒やな笑

 

その他にも、"1センチ" はヒトリエのシノダ、イガラシ、ゆーまおが演奏していたり、"ハウル" にはパスピエのナリハネが参加していたり、アルバムラストナンバーの "BEAUTIFUL WORLD" は作曲が小南泰葉だったりと、邦ロック勢の使い方が贅沢すぎる。

ヒトリエは、wowakaが過去に共作したことがあった模様。wowaka亡き今も関係が続いてるのは嬉しいな。

EGOiSTiC SHOOTER

EGOiSTiC SHOOTER

  • LiSA
  • アニメ
  • ¥255

イントロ1秒目からヒトリエだ…

 

"ハウル" は初出2019年の楽曲らしいのだが、クレジットにはナリハネについて「appears courtesy of Warner Music Japan」と書いてたのが気になった。去年のだいぶ早くにunBORDEからuniversalに移籍してなかったっけ。と思うとレコーディング自体はもっと前なんだろうなっていうLiSA側の制作活動の裏側が見えたりする。

 

そしてやはり "紅蓮華"。今や日本最強のアニソンとなってしまったこの曲を、自分がCDで聴いているという事実に感動する。流行にキャッチアップできた感。「CEREMONY」で "白日"、「Traveler」で "Pretender" を聴いた時と同じ感覚。

思えば、YouTubeに上がってるMVもショートバージョンなのもあってフルで聴いたことなかった気がする。歌い出しの『強くなれる理由を知った 僕を連れて進め』が実はBメロだったり、1番と2番で全然メロが違ってたり、何気に構成が面白いな。

一方劇場版の主題歌 "炎" は一転、物々しく壮大なスケール感。劇場版の鬼滅の刃を観た人は、歌詞の世界観がまんま煉獄さんだと言う。Bメロで一気に伴奏が厚くなるところも鬼滅の世界観の鬼気迫る感じに通じる迫力がある。

再生回数も "紅蓮華" 抜かすんじゃないかな。やっぱりフルは強い。というかここまで売れた事を思うと "紅蓮華" がフルじゃないの勿体なさすぎるよな。なぁおいソニーよ。

 

本当にLiSAがここまで贅沢なサウンド引っ提げたアーティストだとは知らなかった。今回ハマる事ができて良かったと思う。多分今までにもユニゾン田淵を始めとして邦ロック勢からの提供曲いっぱいあるんだろうなと思うし、他の曲も聴いてみたいなと思う。オススメあれば教えてください。かっこいいの。

 

では(=゚ω゚)ノ