たなさと

バンドを語りたい、ただそれだけ。CDレビューやライブレポなどもするので一応ネタバレ注意

9月のライブ予定!!!!!

去年の7月から、月初めにその月のライブ予定を挙げる記事を書くようになっていた。しかしここ半年は言わずもがなコロナの影響により、「ライブ予定」そのものがないと言う状況が続いていた。

中止になっていく様を綴った3月。

何も書けなかった4月。

行きたかったライブを行く予定なかったものまで含めて列挙した5月。

前年のライブ予定を振り返った6月。

ライブ予定がないという現実について語った7月。

ついに更新しなかった8月。

 

 

そして9月!!

 

 

ついにライブ予定が入りました!!!

 

半年ぶり。2/23のBIGMAMA以来、実に丸々半年以上ぶり。ずっと有料配信ライブは観てこなかった。やっぱりライブは生だなと思ってしまって。その生ライブに、やっと行ける。

 

こちらです。

 

9/6 MORNING RIVER SUMMIT 2020

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俺じゃない?

いくら何でも俺すぎじゃない?

2017年のRockin' Radioで観て一気にハマって以来毎年足繁くライブに通い、トータルの参戦回数が一気に跳ね上がったLAMP IN TERREN。

それまで観たことなかったのに2019年だけで3回観て、 "sabotage" を2019年個人的楽曲ランキング1位にも選ぶほど、年間で最もハマったバンドと言える緑黄色社会

そんな2組のツーマン。

行くしかなくない?俺の為の公演じゃない?まさにコロナ禍でのライブ再開に相応しい公演。

会場は大阪城野外音楽堂。奇しくもテレンにハマるきっかけになったRockin' Radioと同じ会場。しかも思えばこの時のオープニングアクト緑黄色社会だったな。運命でしょこれ。

大阪ということでやはりコロナに対する不安ももちろんあるが、そこは運営側もしっかり対策をとっている。もちろん自分も細心の注意を払う。

本当に、本当に楽しみ。2組ともしっかり目に焼き付けてきたいと思います!

 

では(=゚ω゚)ノ

 

 

 

 

 

2日前ぐらいから書き始めてた最中、台風が直撃しそうという情報を耳にしました。割とガチの大型のやつっぽいし多分中止ですねこれ。はいはいありがとうございました。記事書くのやめようかと思ったけど書きかけのもん消すの勿体無かったんで投下しときました。

動物が可愛いMVでもふもふする回

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あいみょんの新しいMV可愛すぎる。

2番ヤバいだろ。柴犬。一つのMVに出てる最多記録更新ではないか。柴犬。もっふもふ。柴犬になりたいってコメントあるけどふざけんなよ、こんなもんどう考えてもあいみょんになりたいだろ。

 

邦ロックのMVは女の子の演出講座ができるほど可愛い女の子使いがちだが、動物って意外とないんだよな。可愛いのに。イラストやキャラクターならいっぱいあるけど、やっぱり生身の動物って撮影するの難しいんだろうか。

というわけで知る限りの数少ない可愛い動物が出てくるオススメMVを紹介していきます。みんな一緒にもふもふしよう。もふもふ。

 

 

ふたりで歩けば / 山崎あおい

アルパカ自体が人気だった当時にいち早く取り入れたMV。山崎あおいちゃん自身の知名度がそんなに高くなかった時期だったので、撮影時、単に「アルパカ連れてる人がいる!」と話題になったというエピソードが可愛い。

その後すっかりアイドルソングライターとして界隈で有名になった山崎氏だが、それでも顔を知ってる人は多くないかもなぁ。本人の曲もいいんだよ。みんな聴いてくれ。

 

 

記憶について / PELICAN FANCLUB

PELICAN FANCLUBのインディーズ時代の楽曲。ゴールデンレトリバーがもっふもふのもっふもふでもう。男の子含めて微笑ましすぎる。男の子の成長を描いた様なストーリー性があるけど、最初にも最後にもイッヌが出てくるからもうほんとイッヌ。てかイッヌが散歩とかの時に振り返って飼い主の方見上げる仕草何なんやろうね。尊すぎるよね。

何気に "三原色" のカップリングで再録されてます。

記憶について (2019 Version)

記憶について (2019 Version)

  • PELICAN FANCLUB
  • ロック
  • ¥255

 

 

涙のふるさと / BUMP OF CHICKEN

え?出てたっけ?て思う人も多いかも知れませんね。マジで一瞬なので。2番サビ後の感想の時に一瞬映ります。その一瞬が可愛すぎて「うわぁ!」て変な声が出ます。

犬関係ないけど当時既に30手前だったにも関わらず制服着て演奏してこんなに映えるのはBUMPだけだな。

藤くんご結婚本当におめでとうございます。ベイビーアイラブユーだぜっていっぱい言ってあげてください。

 

 

Step-out Shepherd / BIGMAMA

金井王子のパルクール(ほんとにしてるんじゃないだろうけど)がカッコいい、メジャー1stアルバムからのリードMV。

ラストにシェパード犬が突然出てくる。パルクールで必死に走ってたのが犬にホネあげに行くだけだったっていうオチ的な演出。ちゃっかりタイトルも回収するの上手い。

今のところ最後に生で観たライブはBIGMAMAだ。半年経った。リアドをちゃんと最後に観られたの、今となっては誇らしいです。

 

 

こんなとこでしょうか!

他にもあったような気がするけど、パッと思いつかないところをわざわざ探しに行きだすと趣旨変わってくる。

他にも動物が可愛いMVあったら教えてください〜アニメとかキャラクターじゃなくて普通の動物で!マンウィズは対象外で!

 

では(=゚ω゚)ノ

ミュージックステーションはもう音楽番組として観るものではないのかも知れない

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先日のMステの評判が割と酷かった。サブスクの台頭に肖り、スタッフが独自に選んだプレイリストをランキング形式で紹介していく企画をやっていた。

リアルタイムでは観てなかったんですよ。ちょっと出かけてて間に合わなかった。そのあと22時からのMIU404に間に合えばよかった。

で、ツイッターだけ追ってたら評判がなかなか酷かった。大体察しはついたがどんな感じだったんだろうなーと思いつつ、一応録画しておいた分を観てみた。

 

文句しかなかった。

 

正直この企画に尺取ってアーティストのパフォーマンス削られてんのがそもそも気に食わんのだけど、百歩譲って流行りの楽曲を紹介するならまだしも、恒例の謎一般人のコメント。知らんがな。これやってるその数秒でもう一曲流せるだろ。何ならその数秒が蓄積して1分にでもなればアーティストのパフォーマンスがワンコーラスからフル尺にできるかも知れんだろ。

あとこの10分ぐらいのVTRのあとやっと始まったトップバッターがmiletだったんだけども、

最初の画像をもう一度見てみると

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います。もういます。番組の冒頭からバックバンドの方々含めみんなスタンバッてたんです。これVTRの間10分ぐらいずっと立って待ってたってことだよな。しかも途中なんかイントロクイズみたいなの答えさせられてたしな。自身のパフォーマンスに向けての曲振りVTRならともかくわけわからん映像+クイズの間立たされっぱなしは可哀想だろ…

 

続いて芸能人にプレイリストを紹介させるコーナーも。杉野遥亮が自身のプレイリストを紹介していた。

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主にRADWIMPSをフィーチャーしており、触れてはなかったけどヒトリエが入っているのも嬉しかった。

さらにはマカロニえんぴつ。事前に公式から告知があった通り、"溶けない" のMVも流れてしっかり紹介してもらってるなーと思ってたら

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いやいやいやいや

下手したらマカロニえんぴつのファンの中で杉野遥亮の印象悪くなるぞこれ。

「歌詞はちゃんと聴いてない」
→「みんなは歌詞も聴こう!」

てこれ音楽番組で謳うフレーズじゃないと思うんやけど…まぁネタにマジレスって言われるんやろうけど…

 

芸能人で言うともう一つ、映画の宣伝で城田優と志尊淳が登場したコーナー(音楽番組で俳優が映画の宣伝…?て言うのはもう置いといて)。

この2人に関してはもはやプレイリストの紹介なのかどうかも怪しくてただただイケメン2人が尊いだけのVTRだったけど、まぁ最終的に "奏" の紹介に移ってこの後のスキマスイッチに繋がってはいたんやけど

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「志尊淳&城田優がカラオケで熱唱する曲」てもはや楽曲としての紹介になってないし。。。

あっあとスキマスイッチもmiletと一緒でVTRの間10分ぐらいスタジオでスタンバイしてましたね。これの前に流れた知らん女子高生のリモート会議のくだりの時からずっと待たされてましたね。

 

その女子高生のリモート会議の時はツイッターが一層荒れてたなぁ。

思ったのは、このVTR自体を全否定する気はないけどさ、この子たちに罪はないんやけどさ、

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そこまで使うんならオレンジスパイ二クラブのMV流したらどう???

というわけで貼ります。

久々に観たら再生回数アホみたいなことになっててびっくりした。コメント欄も香ばしいし。TikTokってすごいんだなほんと…

しかしまぁ紹介されてる楽曲のMVよりも知らん女の子のお喋りが放送される音楽番組って何なんだろう…と思った。

 

 

この回のMステを見てて思ったのはこんなところ。なんか色々、なんかなぁと思ってしまった。

んだけど、そんな中で、ある有名な音楽ブロガー、むらたかもめさんのツイートを見てハッとした。

そう、世間的にはMステの演出は喜ばれるものなのかも知れない。こんだけ文句垂れてんのって自分たちだけなんじゃないかと。

先日のCDTVのヒゲダンフェスが本当に素晴らしかったからこそ、比べてしまう自分がいる。CDTVがあんだけ盛り上がってたの見てMステは危機感ないんかとか思ってしまう。

お前らが嬉々として紹介してるそのプレイリストに名前が載ってるのを数秒間写されただけの "FIRE GROUND" 、CDTVではフルで演奏してたけど?って思ってしまう。

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でも、むらたさんが言うように、テレビ番組としてはむしろCDTVの方が世間にウケることを意識していない異質な構成なのかも知れない。言われてみれば、自分たちがそのクオリティを有難がって絶賛したヒゲダンフェスが、違う誰かにとってはクソ退屈な1時間だったこともきっとあるだろう。

 

どっちが正解とかじゃない。そもそもCDTVとMステがもう対比するもんじゃないように思えてきた。少なくとも、もうミュージックステーションは音楽を音楽として提供する番組じゃないと思った方がいいんじゃないかと。

そしてやはりそのMステ式の方が世間に求められているのだろうなと思う。音楽を趣味として深掘りしたり芸術として鑑賞したりする人と、生活を彩るBGMとして消費したりコミュニケーションのツールとしてトレンド把握に用いたりする人とでは、きっと後者の方が多いからだ。もっと言えば後者はほとんど前者を包含しているとも言える。お金を払ってフェスに行っている人ですらどちらかと言えば後者寄りなこともあるから。

そう考えると、Mステは良い音楽・良いアーティストのパフォーマンスを紹介する事よりも、パフォーマンスはそこそこにして流行りの音楽やその楽しみ方を提供する番組としての一端を担うように意識しているのかも知れない。思えば放送時間が変更になるタイミングでそんな感じのこと宣言してたような。多分俺も全然知らんダンスグループの曲フルで演られたら鬱陶しいしな。

むしろそれを意識すれば今回のMステの演出は正しいというか、目的に沿えている。「イントロのギターリフに注目」とか「サビの歌詞が秀逸」とか言われるよりも「人気俳優も好きな一曲」って言われる方が親近感は湧くだろうし、MV垂れ流されるよりも一般人が良さ語ってるの見る方が同じ一般人やライトリスナーにスッと入ってきて間口は広がる。

あ、でもVTRの間やたら長時間演者立たせっぱなしにすんのはやめたげてくれ。

 

だから、もうミュージックステーションは音楽番組ではなく、たまたま題材が音楽であるだけのトレンド情報番組だと思った方が割り切れていいんじゃないかなって。ヘビーリスナーの自分たちがライト層向けの番組に噛み付くのもおかしな話だ。好きなバンドが出るからその演奏を楽しみに観る、というより(もちろんその観方も続けてはいきたいが)、新しい情報をインプットする場として利用するのも手ではないか。逆に詳しくない色んな人に知ってもらえる機会だ。

実際今回そうだったもん。マカロニえんぴつに期待しすぎてズッコケた一方で、何となく流し見してたキンプリめちゃくちゃ良かったもん。平野くんが歌詞間違えたのに対して他メンバーが笑ってフォローしたのとか本人がその後うまいこと言うて切り返したのとか微笑ましすぎたよ。めちゃくちゃ好感度上がったよ。てか普通に好きだあの曲。

 

ミュージックステーションは、各ジャンルにおけるライト層がより多くの新しい領域に片足突っ込む機会となる番組である。そう思って観ていけたらいいなと思うし、やるならこの番組には立ち位置を突き詰めてほしい。

 

なんか番組の感想つらつら書くだけのつもりだったのにめちゃくちゃ語ってしまったよ。笑

 

では(=゚ω゚)ノ

CDTVヒゲダンフェスにこれからの音楽番組の可能性を見た

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今年度始まったばかりの「CDTVライブ!ライブ!」。その企画で、「ヒゲダンフェス」と称してOfficial髭男dismが1時間ぶっ通しで演奏するというアホみたいなコーナーが実現した。

自分は髭男に対してはニワカである。名前こそ初期から知っていたが、関ジャムで紹介されるのを観て興味を持ち、"ノーダウト" でブレイクしてから曲を聴き始めた分かりやすいニワカである。

今回のヒゲダンフェスはそんなニワカの自分でも食い入るようにテレビを観てしまうぐらい素晴らしかった。マジで金払わずに観ていいもんじゃなかった。

自分は今回このヒゲダンフェスを観て、改めてOfficial髭男dismというバンドのヤバさを思い知ると共に、CDTVという音楽番組に感謝と今後の期待を抱いた。

 

 

ヒゲダンフェスの開演は、20時台に登場と言い続けて最後の最後までCMで引っ張った。ぶっちゃけこんだけ実質21時前まで始まらないなら裏のエンタの神様最後まで観られた。

一曲目は新しいEPから "HELLO" で始まった。CM前の打ち合わせの映像で「まだ演れてない新曲は演りたい」「一発目は挨拶せなあかんから」と言ってたから、 "HELLO" 始まりは予想してたけど、やっぱりカッコよかったな。

あとこの「せなあかんから」にグッときた笑 島根の人も「あかん」て使うんかな?別に関西弁だけだとは思ってないけども。

新譜の中ではこの曲が一番好きかな。全体を通してくどくない絶妙なラインでの押韻。カッコいいけど聴いてて耳障りが良い。前にMステで聴いたのが初だったけどあの時はフルじゃなかったし。

 

その後 "パラボラ" と2曲続けて新曲を投下したかと思えば、その次は過去のアルバムから "115万キロのフィルム"。この曲が人気なのは本当にすごいと思う。MVもない、当初からタイアップがあったわけでもない、ただのアルバム曲。これもMステで演ってたけど、ストーリー性のある歌詞だからというのもあって、やっぱりフルで聴くに限るな。

 

"FIRE GROUND" は藤原さんがタイトルコールした時に「おぉっ」と声出してしまった。

有名どころしか知らない状態で買って聴いた「Traveler」の中で、初見で一番気に入ったのがこの曲なんです。

髭男はまだライブを観たことがない。フェス尺ですら。だから「地上波初披露のライブ定番曲」と言われて何が来るのか予想出来なかったんだが、その分 "FIRE GROUND" の選曲には驚かされた。

この曲でもう完全に「歌番組じゃなくてライブだ」と思った。火柱が上がる演出とか、大サビ前の尺伸ばしたギターソロのアレンジとか、圧巻だった。『天才?秀才?20年にたった1人の逸材?』の言い方とかめちゃくちゃ熱量込められてたし、サポートメンバーの方々の掛け声にも熱さが伝染しているのが伝わってきた。

 

CMを挟んでいきなり新曲 "Laughter" を厳かに歌ったと思えば、続いて聴いたことのないイントロ。でも画面下部には「Stand By You」のテロップ。

なるほど、これもライブアレンジか、と。タイトル字幕出すのもうちょっと待つべきだったな、何の曲か先に分かってしまったのはちょっとネタバレ感があった← まぁこれは番組側の裁量だけど。あの入りはライブでも演ってるんだろうか?音源通りのイントロに入ったタイミングで「Stand By You」て出てたらもっと鳥肌やばかったと思う。

ていうかCメロの『たとえ僕ら遠く離れた場所へ行こうとも』のところ高すぎん?なんで生放送で地声で出し切れんの?

後ろに過去のライブ映像が映ったのもよかった。スクリーンまでしっかり活用している。

 

ギターがアップで映ったことで予想がついた "Pretender" は、歌に安定感が増してる気がした。紅白とかMステの時は高音が苦しそうな印象があって、「やっぱりめちゃくちゃ高いんやな」とか「流石に緊張してるんかな」とか思ってたけど、今回はそれがなかった。マジで文字通り口から音源。

というか何なら音源超越してた。大サビの『甘いや いやいや』のところメロディ変えたの鳥肌だったわ。

あと藤原さんが歌いながら咄嗟に顔の汗を拭う瞬間があってめちゃくちゃカッコよかった。本当に番組に出演してるんじゃなくてライブをしてる時のアーティストのそれだった。

 

最後の "I LOVE..." は楢ちゃんがシンセ構えて分かった。シンセベース弾くのって現状この曲だけ?

"Pretender" をしっとり終えた後サポートメンバーの方々がまた後ろに出てきて演奏始めたの、もう画面全体にオーラがすごかった。銀テープまで飛ばしちゃってもうスターでしたね。

生放送1時間の長尺を渡されるだけある、貫禄のあるライブだった。

 

今回のセトリ、"ノーダウト" "宿命" "イエスタデイ" がなかったのがすごい。新曲を多く携えているとはいえ、MV1億再生を目の前に捉えつつある代表曲達を軒並み差し置ける度胸。一方で出世作の "Pretender" はしっかり終盤に据えつつ "FIRE GROUND" のようなコア曲も投下する試験的挑戦的姿勢。

新曲のプロモーション、定番曲の普及、テレビ初演奏曲の選曲、全てにおいてバランスの取れた完璧なセトリだった。コアなファンからライトなリスナーまで、Official髭男dismに対する認知が様々な層をまとめて掻っ攫えるパフォーマンスだったと思う。

番組の最後で、

藤原「これクリスマスとかもあるんですかね…?」
スタッフ「次は2時間あげます」
藤原「…楽曲作っときまーすw」

みたいな会話をするシーンがあった。まぁ本当に2時間演ることは流石にないだろうが、マジで演っても演り切ってしまいそう、マジで曲作って2時間分セトリ組んでしまいそうと思ってしまう。今の髭男ならやらかしてくれやがりそうだ。冗談抜きで無敵だわ。

 

 

さて、ヒゲダンフェスを観終えて、思うことは恐らく他の視聴者と同じ。

色んなアーティストにやってほしい。

こんなこと今までなかった。4時間ある番組の中の一部とはいえ、地上波で単独のアーティストがトークもVTRも無く1時間ぶっ通しで演奏するなんてこと今までなかった。1時間あれば、ワンマンとは言わないまでもツーマン尺ぐらいは余裕で演奏できる。名刺代わりの代表曲からライト層には知られざる人気曲まで網羅できる。まさに今回の髭男のように。

今回の髭男でも、藤原さんが「短い時間ではありますが…いや、短くないな!」と言い直す場面があった。もちろん本当に「1時間じゃ短い、2時間寄越せ」なんて思ってるわけがない。深い意味はなく口を突いて出たんだろう。それだけ、テレビで長尺で演奏するという感覚がまだないんだろう。普通はそう。

それでも今回、髭男が数あるアーティストの中でその感覚をいち早く掴んだのは大きい意味があると思う。この企画を恒例にするとまでは行かなくても、これから色んなアーティストがテレビで長い時間・多い曲数をパフォーマンスするという機会がどんどん増えてくれたらいいなと思う。何なら30分でもいい。フェス尺と思えば十分すぎる持ち時間だ。

コロナが無ければ生まれなかった企画だろうが、コロナが終わっても続いてほしい企画だ。今回のヒゲダンフェスがそのきっかけになっていくことを願う。

 

では(=゚ω゚)ノ

米津玄師のアルバムごとに好きな曲を語る回

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米津玄師がサブスク解禁した。ついにやった。アルバムを出すこのタイミングでやると予想してた人も多かったけどマジでやった。

RADWIMPSがサブスク解禁した時は何かのストリーミングランキングで1位から100位まで独占したって話題になったけど、米津玄師もそうなりそう。

ただ米津玄師100曲ないんだよな。だからそうなると必然的に全曲ランクインするんだよな。それはいいんだけど必然的に「米津玄師の曲の中で一番聴かれてない曲」が分かってしまうのアレだな。

そんな事よりちょうど最近書くことなかったので、このタイミングで米津玄師の各アルバムとシングル曲からお気に入りの曲を語っていこうと思う。アルバム4枚から2曲ずつで計8曲、キリ良くなるようにシングル曲からも2曲、合計10曲。

 

 

シングル曲

MAD HEAD LOVE

意図的に初期曲を選んでます。懐古厨とでも何とでも呼んでくれ。だってここ3,4年の表題曲なんかみんな知ってるじゃん。

イントロから中毒性のある不協和音、ボカロ時代をそのまま持ち込んだ早口リリック、サビ後半だけ入ってくるハイハット裏打ち。もう当時ドツボだった。『殴り殴られ乱闘中!』『騙し騙され混乱中!』のように、歌詞に感嘆符が出てくるのもボカロ感が残ってる。ヒトリエのwowakaなんかは最期までこの色を出し続けていたな。

もう今の米津玄師からこの手の曲が出てくることは無いと思う。だからこそ良い。別にまた歌ってほしいとは思わない。だからこそ良い。ベイビビアイラービュー。

 

Flowerwall

"アイネクライネ" を気に入って米津玄師を好きになった後、自分としては初めて「米津玄師の新曲」という認識を持って聴いた曲。サビの『色とりどりの花でできた』『何かから守るためなのか』のところの三連符が独特で惹かれた。

カラオケでも歌った。Cメロの『2人が選んだ道次第』の「ち」が一番キー高くていつも死んでた。高音ってイ段の音が一番出しにくいんだよな。口開かないから。なおサビもずっと高いからCメロからそのまま大サビで這い上がれなくなります。

MVもカラフルで綺麗。今となっては貴重な「ギターを弾くソロ米津」も観られる。今出していたらそれはそれは話題になっていたであろう一曲。今からでも億再生ペースで伸びないかな。

 

 

1st「diorama」

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ゴーゴー幽霊船

「ハチ」から「米津玄師」へ。その原点。

映し出される歌詞を観ながらMVで聴くのが好きだった。歌い出しの『ちょっと病弱なセブンティーン』に始まり、『空の雷管とペーパーバッグ 馬鹿みたいに呼吸を詰め入れた』『少年兵は声を紡げ そこのけ粒子の出口隠せ』『みてろよ今度は修羅に堕ちて』とかのフレーズが好きだ。意味は分からんのに。

MVもこの頃はまだイラストに荒削り感があって可愛いよな。サビ終わりに出てくる黒子みたいなキャラがどんどん増えていくの可愛い。ラストの『あんまりな嘘と知るのさ』のところとか圧がすごい。

スペシャのランキングで紹介されてるのを観た覚えがある。もちろん「よねづけんし」と読むなんて知らなかった。今となっては幻の様な記憶にして貴重な体験である。

 

乾涸びたバスひとつ

乾涸びたバスひとつ

乾涸びたバスひとつ

  • 米津玄師
  • J-Pop
  • ¥255

ボカロ色が色濃く残っていた当初からこの手のミドルテンポの優しい曲が魅力を放っていた時点で、現在の国民的ヒットは約束されていたのかも知れない。

サビ後半の『何でもないような秘密つくって 二人は共犯者になって』のところが、フレーズもメロディも好きすぎてですね。「なんか上手いこと言えんけど良い歌」て理由で好きになれる一曲です。

最後の最後でやっと「ひからびた」て読むと分かったって方は少なくないはず。「かんこびたって何…?」と思ってたって方は少なくないはず。

 

 

2nd「YANKEE」

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花に嵐

花に嵐

花に嵐

  • 米津玄師
  • J-Pop
  • ¥255

自分の中では未だにこれを越える爽やか米津は出てきていない。AメロBメロサビCメロ全てのメロディが好き。

こんなに爽やかなのに、『雨と風の吹く 嵐の途中で 駅は水面に浮かんでいる』から始まるように、歌詞の中の世界は土砂降り。でもサビは『この嵐がいなくなった頃に 全てあなたへと伝えたいんだ』で締めている。嵐が去った後に待つ『あなた』への期待だけでこんなに希望を抱ける世界観に仕上げられるもんなのか。ポジティブお化けか。

カルピスのCMで水の入ってないプールを掃除しながら燥ぐ制服の高校生4人組(男女2人ずつ)の描写とともに流れてそうな曲第1位。シーブリーズのCMでもいいな。この曲聴きながらだったらシーブリーズでも飲めるわ。

 

しとど晴天大迷惑

しとど晴天大迷惑

しとど晴天大迷惑

  • 米津玄師
  • J-Pop
  • ¥255

前述の "MAD HEAD LOVE" "ゴーゴー幽霊船" を凌駕するボカロロックサウンド。イントロ1秒目から爆発力が強すぎる。未だにシャッフル再生で出てきたらめちゃくちゃテンション上がる。

歌詞のワードチョイスもボカロ寄りだし、ろくでなしの生活を歌った卑屈な世界観はこの時期ならでは。何言ってんのか全然分からんけどこの語感がもう好きなんだよ。

カラオケでもよく歌った。米津玄師本人以外が発する『ぱっぱらぱ!』は地獄ですよ皆さん。

 

 

3rd「Bremen」

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メトロノーム

歌詞をじっくり鑑賞したいストレートな失恋ソング。

『味気ない風景だ あなたがいないのならどんな場所だろうと 出会う前に戻っただけなのに どうしてだろうか何か違うんだ』

は切なすぎる。経験はないのに共感してしまう。

また『刻んでいた互いのテンポは 同じでいたのに いつしか少しずつ ズレ始めていた』というメトロノームに喩えた表現や『すれ違って背中合わせに歩いていく 次第に見えなくなっていく これからも同じテンポで生き続けたら 地球の裏側でいつか また出会えるかな』という幾何学的な歌詞は、BUMPやRADに通じるものがあって、ルーツを感じる。

お得意の自前アニメーションも映える一曲。

 

Blue Jasmine

Blue Jasmine

Blue Jasmine

  • 米津玄師
  • J-Pop
  • ¥255

アルバムがあればその数だけ「最後の曲」というものが存在するわけだが、米津玄師のアルバムのラストナンバーの中ではこの曲が一番好き。

『これから僕らはどこへ行こう?』からの少しずつ下の音を沿った『ねえダーリン何処だろうときっと』のメロディが好きすぎる。入りと終わりが両方アコギなのも良い。『いつでも僕は確かめる 君を愛してると』でアルバム締めるのずるすぎませんか?濡れるわ。

 

 

4th「BOOTLEG

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砂の惑星 ( + 初音ミク)

砂の惑星 ( + 初音ミク )

砂の惑星 ( + 初音ミク )

  • 米津玄師
  • J-Pop
  • ¥255

いやもうこれをアルバム曲と呼んでいいのか分からんけども。

2番の『ぶっ飛んで行こうぜもっと』からのとことかよく舌が回るよほんまに。

米津玄師はこの後このアルバムにおいて "打上花火" を、程なくして "パプリカ"、さらに今作「STRAY SHEEP」では "まちがいさがし" と、提供曲を軒並みセルフカバーすることになる(だから "カイト" も期待している)が、これらの曲は全て生身の人間への提供だから人間が歌う事を考えて作られている。でも「ボカロ曲」として構築した、この "砂の惑星" まで結局自分でも歌ってしまう米津玄師がつくづく恐ろしい。まず当時のタイミングでまたボカロ曲を投下しただけでも驚愕だったのに。人間じゃないんかも知れん。

 

爱丽丝

爱丽丝

爱丽丝

  • 米津玄師
  • J-Pop
  • ¥255

King Gnu常田が参加している楽曲。今思えば意識して聴くと確かにめちゃくちゃヌーサウンド。あと何気にベースが八十八ヶ所巡礼のマーガレット廣井。何を思って揃えたんだこのメンバー。

『曖昧な意識で彷徨った摩訶不思議なアドベンチャー』『何の話をしていたっけフラついて零したブランデー』『側には群がる人と目を見張るドローン』とサビでは一貫して韻を踏んでおり、ダークな世界観ながらもキャッチーでスッと入ってくる。

このアルバムの中では一番攻めてる曲だなと思う。攻めの姿勢でもないと曲名に中国語の簡体字なんか使わん。

 

 

以上!

なんだかんだ有名どころしか知らない・最近の曲しか知らないて人がいれば、サブスク解禁を機に聴いてみてもらえたらと思います。

むしろ何ならハチ時代の曲は全然知らないので詳しい人いたら教えてください。ボカロへの抵抗は米津玄師とwowakaが取り去ってくれた。

 

とりあえず早く『STRAY SHEEP』を聴かなければ。いや、旧作と一緒にサブスクで配信されてるけど、やっぱり盤で聴きたいじゃないですか。早く買いに行こう。

実家の母が先に買っててめちゃくちゃ笑いました。でも俺も買うもんね。これでもう一世帯に2枚。そらフラゲ日で100万枚行くわな。もうほんますごいの一言しかないです、米津玄師。

 

では(=゚ω゚)ノ

野田洋次郎の燃え方がとってもとっても令和

RADWIMPS野田洋次郎が炎上している。

そのことを知ったのは昨日の朝だった。フォロワーさんのツイートで知った。

最近何か要らんこと言ってたっけ?と思ってツイート遡ったらどうも物議を醸してるのは1週間以上前のツイートだと分かった。

今回のこの炎上騒動、洋次郎自身の責任はおいといて、この1週間以上前のツイートが燃えてるという点がほんと令和の日本だなと思う。

 

まぁ発言内容自体はヤバいと思う。具体例として実名を挙げられた人物にも失礼。何より後出しで冗談で済まそうとしたのも悪手すぎた。これで火に油注いだ感があり、「冗談でも言って良いことと悪いことがある」の皆さんを召喚した。「言論の自由の範囲を越えてる」「影響力あるんだから考えてほしい」が出てくるまでがセットだ。しゃーない。やっちゃったなーと思う。

 

で?

 

うん、で?

 

それ以上の事あります?

1週間以上の時を経て掘り起こされて顔も本名も知らない数多の人間に罵声を浴びせられるに値します?

今回たまたま当事者が自分の好きなミュージシャンだったから言及したけど、この「炎上に乗っかった誹謗中傷」に対しては前々から色々思うところがあって。

当事者が非難される義務はあったとしても、貴方達に非難する権利はあるんですかって話なんですよね。

当該ツイートの直後なら全然いいんだ。野田洋次郎の発言に対して即座に異論を唱えるのは何ら問題ない。でも粗方リプ欄を見てるとそういう人は多くなくて、ほとんどここ1日2日のものばかり。

百歩譲って、1週間後であろうと最初に火をつけた人はまぁいいよ。元からその信念がある人なんだろう。自分が正しくないと思う考えを見つけて槍玉に上げたらそれがたまたま野田洋次郎だったんだろう。

問題は、それに付随してもはや議論にもなってない罵詈雑言を投げかけているアカウントや、1週間前には絶対そのツイートの存在も知らなかったであろう人々の批判的発言である。今回の炎上騒動の問題点にして、今の日本である。

当該ツイートはもちろんのこと、洋次郎の最新のツイート(ただの楽曲に関する内容)にも批判の域を越えた内容のリプが寄せられている。問題のツイートの内容とは関係ない、本人は勿論のこと関係者やファンの人格までも否定するようなものが少なくない。今後洋次郎が何か投稿しようもんならその内容に関わらずリプ欄は阿鼻叫喚になるだろう。

さらには検索画面で「の」と一文字打てば今回の件に関するサジェストが湧いて出る。多くの人間が言及しているということ。1週間以上前のツイートについて。このタイミングで。1週間以上経ったこのタイミングで。今更。

何だろう、遅くない?ヤバいツイートが出たら1週間後なんかじゃなくて遅くても数日のうちに燃やせたんじゃないの?別に本当に確固たる考えを持ってるのでもただ野田洋次郎が嫌いでもええんやけどさ、自分で火起こすこともできないのに道端歩いててたまたま嫌いな奴の家が燃えてるのを見つけたら「そういえばよく思ってなかったんだよこれ」て後から燃料投げ込むのは卑怯すぎないか?

洋次郎本人へのリプライでも引用ツイートでも普通のツイートでも何でもええんやけどさ、面白半分で燃やしてるのか時間差こそあれ本気で憤慨して反論してるのかどっちでもええんやけどさ、お前らがやってるのって「誰かが火をつけた事に乗っかる事しかしません」「受動的な態度取ってて時間差でたまたま入ってきた情報が気に食わんかったら批判するけどその情報は普段から積極的なインプットはしてません」て言ってるようなもんやけど恥ずかしくない?と思ってしまうのである。なんでこれで正義ぶれるんだろう。

著名人が自らの命を絶った数日後にはこれだもんな。学習しねぇなジャパン。コロナ禍での生活でそういう人が増えたのか、一層顕著になっただけなのか知らんけど、今の日本の悪いところやと思うな〜。叩けるものを見つけたら皆で死ぬまで叩けの精神、何とかならんかね。

 

とにかく、俺が思うに野田洋次郎は「危険な思想を持った国家レベルで糾弾すべき人物」ではなく、ただの「SNSの使い方間違えてやらかしたミュージシャン」である。それぐらいにしか思わんでいい。少なくとも今後外野は。そもそもSNSの使い方って何だよって話だけども。

擁護の仕様はないけど、批判もこれ以上はしません。なんだかんだ俺もタイムライン適当に流してて全然見てなかったしな。というか結局自分も「1週間後に騒いでる人間」の一部になってるようなもんだからこんな記事書いてんだけどな。

非難する権利があるのは当該ツイートが投稿された当初から反応していた人だけ。怒る権利があるのは…まぁいるとしたら実名挙げられた3人だけ。

以上。

 

あ、曲は聴き続けるよ。作品に罪はないので。離れる人は離れてくれたらいい。むしろ競争率下がってくれたら見合わせになってるツアーが縮小キャパでやりやすくなるんじゃね笑

 

ほんと、何とかなんないかねニッポン。

にっぽんぽん。なんちって。

 

では。

Saucy Dogを好きになれる貴方のその感性は素敵

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Saucy Dog、めちゃめちゃ売れたね。知らん間に。売れてんなぁとは思ってたけど一気に「もうそこまで売れてんの!?」になりましたね。

決行できるのかはともかくとしてワンマンツアーが発表されている。

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Zeppだらけやんけ。

広島公演もあるけど、会場はしっかり広島のZeppことBLUE LIVE。そういえばちょっと前にQUATTRO埋めてたな。キャパ50人ぐらいしか変わらんから多分BLUE LIVEも即完だろうよ。もう完全に音楽で食っていけるバンドのツアー日程だ。自分たちの売れてる状況をしっかり鑑みた会場設定が出来ている。マカロニえんぴつは見習った方が良い。

 

で、この売れ倒しているSaucy Dog。

俺別にそこまで大好きではないんですよ。

 

いや、別に嫌いじゃない。全然否定する気はない。好きか嫌いかで言ったら好きに全振り。

単純に、俺の好みの問題。Saucy Dogを大好きになれない俺が悪い。

ちょうど先日新しいアルバムから一曲MVが公開された。

うん、良い。決して悪くはない。

でも、これに一発で心掴まれて好きって言える感性を俺が持ってないんだよな。2回目3回目と聴けば聴くほど味が出てきて良さが分かってくる。でも、1回目聴いてから2回目3回目リピートするまでの一歩が俺は遅い。

 

何回か言ってるけど2012〜2015年度の4年間に大学生だった自分の音楽の好みは完全にハイハット裏打ちの4つ打ち縦乗りロック。KANA-BOONグッドモーニングアメリカに育てられ、スペシャを観ててキュウソやKEYTALKにもハマり、ONAKAMAの3組やフレデリックが相次いでメジャーデビューした時期にフェスに行き始め、大学卒業のタイミングは夜の本気ダンスの全盛期と重なる。もうBPMの速い4つ打ちだったら大体軽率に好きになった。バンド音楽初心者の自分にはちょうど分かりやすかったのだろう。

で、院生時代を経て社会人になり流行はキーボード大前提と言っても過言ではないオシャレ系に。sumikaやミセスの台頭に続いてKing Gnu、髭男がバズり、自分もブラックミュージックやR&Bに興味を示し始めた。未だに4つ打ちしか勝たんとか言うてたら緊急事態宣言中にBRADIOにハマったりすることもなかっただろう。

要は、自分が注目してきた好みの音楽がギターリフの特徴的な高速4つ打ちからのキーボードやホーンアレンジの光るオシャレ系だから、Saucy Dogみたいなギターベースドラムのシンプルな構成でしっとりもしくは爽やかに歌い上げる歌モノが刺さる身体になるタイミングがなかったんだろうなって。どこかしらで、だいぶ悪く言えば特徴がないと思ってしまっているのかも知れない。スリーピースだからリードギターのキャッチーなリフとかがないし。あれだな、SUPER BEAVERとかに詳しくなれないのも同じ感じかも。

同じシンプルなギターロックでも、エモさを前面に押し出したナインスアポロ系や初期衝動色が強いtetoとかとは違って、本当に純粋な歌モノ。だからなかなか一聴して「これは良い!!」てなるほどのインパクトを受けられないのかな。

 

実際どれも良い曲だし、繰り返し聴けば良さは分かるんやけど、Saucy Dogの中で珍しく結構聴きまくったのがこの曲。

実は2018年のランキングに入れるの忘れてマジでしまったと思ったぐらいには好きだった。当時スペースシャワーTVのPower Pushに選ばれた曲でもある。

Saucy Dogって "いつか" に代表されるようなバラードが強みだと思うんだけど、その中で比較的疾走感のあるこの曲が一番お気に入りになってる点からも、やっぱり俺の好みってノリの良さ重視なのかなーとか思ったり。plentyとかきのこ帝国も好きやし一概には言えんのだけれども。

 

だからそんなわけで、Saucy Dogを雑念なく好きって思える人って幸せだなと思うのです。シンプルな構成、シンプルな演奏、シンプルな歌。純粋に「良い歌」に惚れる事の出来る感性してんなと。もちろん比較対象として前述してきた各バンドたちが勢いやノリだけって言いたいわけではないよ。でもシンプルにSaucy Dog好きな人の感性は素敵だと思う。こういう人達にいつまでも音楽を好きでいてほしい。

 

いうてSaucy Dogのライブ観たことないんだよな。まずはフェス尺でいいから一回しっかり観てみたい。

誰か布教してくれ。

 

では(=゚ω゚)ノ