たなさと

バンドを語りたい、ただそれだけ。CDレビューやライブレポなどもするので一応ネタバレ注意

Subway Daydream in Pangea ROOM

3月初ライブ!Subway Daydreamのレコ発に行ってきましたー!

f:id:tana-boon:20240317204355j:image

昨年12月から4か月連続で新曲を配信リリースしているSubway Daydreamが送る東阪自主企画、その大阪公演。対バンにハク。を迎えたツーマン形式で、ハク。もどこかで観たいと思っていた自分としてはアツすぎる内容。アナウンスされた当時から先行でチケットを確保していた。

会場は心斎橋Pangea。ゆったり大人見しようと思ったら入った途端パンパンでびっくりした。ソールドアウトではないが、フロア全体に人が入っていてほとんどスペースに余裕は無い。もう小さいんじゃないかとは思ってたんだよ、Pangeaは。

定刻から5分ほど押したところで照明が落ち、対バンのハク。から始まった。

 

ハク。

昨年の月間個人的ベストソングに "回転してから考える" を選出したのも記憶に新しいハク。だが、この度やっと初めて観られました。観たいと思っていた割には予習する暇が無く、会場に向かう道中で初めて昨年のフルアルバム「僕らじゃなきゃダメになって」を聴いて参戦。すぐに聴いていなかったのを悔やむレベルでマジで全曲よかったので、楽しみにしていた。

初っ端から知らない(=フルアルバムの曲ではない)曲が来たが、その後は大体分かった。MVのある曲がメインではあったが、予習していってよかった。この日演奏した中で唯一MVがないアルバム曲が、"なつ"。初めて聴いた時からカッコいいなと思っていたので生で観られてよかった。

なつ

なつ

  • ハク。
  • J-Pop
  • ¥255

本当にどの曲も心地よい。落ち着いたサウンドに加えて歌声も優しくて、抜け感が程よいというか。ギターの音色も好みだ。ギターの子がずっとウキウキしながら弾いてる感じの表情をしていたのと、ベースの子の力強いプレイが魅力的だった。動きに表情が追随する様な弾き方はパスピエの露崎さんを感じた。

全8曲、基本的に1曲演って「ありがとう」と添えるのみでひたすら演奏。中盤に呼んでもらったことへのサブウェイへの感謝と自分たちの企画の告知を挟んだ程度で、大きなMCは無かった。でも、 MCの前後でふんわり雰囲気が切り変わった様に思う。後半の方がやはりどちらかと言うと明るい曲が多かったと言うか。「どんなことも大丈夫なるように歌い続けます」と意気込んで "ハルライト" に入った時はこれで終わりなのかと思ったが、やはり最後は "回転してから考える" を。

音源ではサビで一気に爆発する感じだけど、生で聴くとイントロからガツンとくる力強さがあった。カッコよかった。これが聴きたくて来たところあったので、最後にライブ化けなところも含めて観られてよかった。

音源もライブもとても良かった。可愛らしい女の子達の4人組だが、ルックスを売りにしてる感じが全く無いのも良い。応援したい。また観たい。

 

セットリスト

01. BLUE GIRL
02. 直感way
03. 自由のショート
04. 僕らじゃなきゃダメになって
05. ナイーブ女の子
06. なつ
07. ハルライト
08. 回転してから考える

 

 

Subway Daydream

さすが主催と言った感じで、メンバーの登場の時点で大きな歓声が上がる。初手 "Stand By Me" で早速アッパーに盛り上げ、フロアからも一気に拳が挙がった。

Subway Daydream!WAITING ROOM!Are you ready?」と煽るVo. 珠実の堂々とした振る舞いは海外シンガーの様だ。連続リリース4曲の中では最もカオスな "マッドハニー" で、序盤から観客を飛ばせまくった。

珠実がギターを構える事で察する人が多くなってきたのではないかと思われる "Timeless Melody" や、アレンジの入ったイントロから入りGt. まさおがボーカルを執るパートも目立つ "Fallin' Orange" など、過去作のチョイスも粋である。

最初のMCはまさおがメインで話す。これまでのサブウェイの企画は何かしらのリリースに伴うレコ発という形の公演が多かったけど、今回は純粋にライブを演るという事に焦点を置いた企画だと。「不安もあったけどこんなに多くの人が来てくれてパンパンで…こんな序盤に言うことじゃないんかな笑」と、早くも感慨深い気持ちに浸っていた。

挨拶明け一発目は "Plute" からの "Neptune" と続ける。思えば天体シリーズだなと思ったり。VenusとかMoonとかJupiterとか出してくれてもええんやで。

4作連続リリースのトップバッターだった "Neptune"、音源ではMVも相まって神秘的な雰囲気を纏った曲だが、生で聴くと全く違った印象を受けた。特別アレンジがあったわけでは無く音源に忠実な演奏なのにライブ化けしてる、不思議な感覚。それだけ秘めたるポテンシャルがあったという事か。

続く "Teddy Bear" は、ベースから入るイントロのアレンジが新鮮。以前どこかで観た時はストロボの様な激しい照明が厳かな雰囲気を醸していた記憶があったが、今回は緑の照明で彩った。

アウトロから後を引く残響からは "Canna" に繋がり、世界観に惹きつけ続ける。"Teddy Bear" から続く緑の照明は、2番の『緑の夜にさ』というフレーズに繋がっていたのだろうか?

ここで再びMC。今度はGt. ひろしの方から、ライブにフォーカスした企画を演る理由について話された。端的に言うと「売れていくには曲作ってライブ演るしかないと思ったから」という一点に尽きる。「僕たちも、ハク。も、スタッフさんもお客さんも、当たり前の積み重ねがあっての今だと思う」「バンドやってて良かったなじゃなくて、バンドやってんなー!生きてんなー!ってなれたらいいなと」と。この、これまでを振り返るだけでなく現在進行形で幸せを噛み締めてる感じの考えは新鮮だったな。音楽に限らず兎にも角にもバズることに躍起になりがちなこの時代に、「当たり前の積み重ね」を芯に据えてるバンドは本当に心強い。

そんな真面目な話からの "ジェリーフィッシュ"。ひろしも「純粋なラブソング」と言っている曲だが、バンドの在り方について語った後で聴くとまた違った捉え方ができる様に思う。

続く "ケサランパサラン" では、今まで聴いた中で一番『ケサランパサラン』の合唱が大きく響いている様に思った。主催企画だから当然っちゃ当然だが。

この次、"The Wagon" が聴けたの結構嬉しかった。

直後に "Radio Star" が出たのでちょっと影薄いけど、めちゃくちゃええ曲なんだよなこれ。サビ頭『この声が』の珠実の低い声がグッとくる。MVも泣けるし。

ここからラストスパート。ひろしが「僕たちのライブを観てくれてる人は分かると思うんですけど、僕たち『楽しー!』って曲は後半にやりがちで。今からその後半です!」と前置いて、早速 "Radio Star" で一気にギアを上げる。珠実が「I wanna be…? I wanna be…!?」と煽って引っ張ってから爆発する様に始まる演奏に鳥肌が止まらない。し、最近観たライブは専らこの曲がラストのイメージだったので、ここで演ってしまうのが逆に攻めてる感じもして、バンドの成長に裏付けられた余裕も感じた。

4作連続リリースの残る1曲 "Kiosk" でもしっかりノリと勢いを落とさず、ラストは "Freeway" へ。最早イントロのリフのみの部分がなくなり、"Kiosk" から繋がるかの様な入りにフロアの拳も上がりまくる。間奏ではひろしが客席に突っ込みながらギターソロを弾いて魅せ、大いに沸かせた。

大盛況のままにステージを去り、手拍子に応えてかなり速攻で再登場。他に曲あるか…?と思っていたが、メンバーも「曲どうしよか?」て感じだった。結果、そういえばあれ演ってねぇなという感じで "Dodgeball Love" をチョイス。間奏でのまさおとひろしの掛け合いもお決まりの見どころとして板についてきたが、とにかく本当に楽しそうに弾く。時折鼻につくドヤ顔しながら弾くのも良い。

グッズ紹介等も添えつつ、アンコールもしっかり楽しませてくれた。最後の最後までロックスター、レディオスターを体現した圧巻の主催パフォーマンスだった。

 

セットリスト

01. Stand By Me
02. マッドハニー
03. Timeless Melody
04. Fallin' Orange
05. Pluto
06. Neptune
07. Teddy Bear
08. Canna
09. ジェリーフィッシュ
10. ケサランパサラン
11. The Wagon
12. Radio Star
13. Kiosk
14. Freeway

en1. Dodgeball Love

 

 

物販ではハク。のTシャツを買いました。マジでライブよかったのでこれは貢がなきゃと思った。


f:id:tana-boon:20240319074954j:image

f:id:tana-boon:20240319074958j:image


デザインおしゃれ!

物販にはメンバーさん4人全員立っていて、ギターの子とベースの子がメインで対応してくれた。お客さん一人一人にしっかり自分達の方から話していて「接客業だ…」と思った。笑 自分も広島に住んでる旨を伝えて、また広島も来てくださいね〜言うてきました。

 

以上!

デビュー当時から応援しているSubway Daydream、思えば長尺のライブを観るのって初めてだったんだよな。何回も観てるけど、なんだかんだフェス尺だったり対バンのゲスト側だったりで。だから凝ったアレンジやがっつりしたMCはあまり観たことがなかったというのもあるが、とはいえ観るたびに進化してるバンドだなと思う。割と本気で、今年はラッシュボールのATMCやレディクレのAntennaを期待している。夏フェスにもどんどん出ていってほしいな。何より、このWAITING ROOMをこれからも続けていってほしい。今回がvol.1だったので、2も3もどこまでも行ってくれ。

ハク。も今回初めて観られてよかった。彼女たちも十代白書グランプリを獲っている実力者、初のフルアルバムを携えて今年は色んなところにお呼びがかかるのではなかろうか。広島にも来てほしいし大阪にも観に行きます。

結婚してから初めてのライブ、良い時間を過ごせました!あざした!

では(=゚ω゚)ノ

 

Subway Daydream WAITING ROOM vol.1

2024.3.17. 心斎橋Pangea

Subway Daydream
ハク。