たなさと

バンドを語りたい、ただそれだけ。CDレビューやライブレポなどもするので一応ネタバレ注意

indigo la End、7年ぶりの広島演劇

indigo la Endのツアー広島公演に行ってきました!!

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アルバム「哀愁演劇」のツアー。ツアーで広島に来るのは何と7年ぶりとのこと。確かにいつも岡山と福岡のイメージ。そういえばコロナ禍に入って初めて行ったワンマンライブがインディゴの倉敷公演だったなと思い出した。

今回の会場は広島市の南区民文化センター。初めて来た。何と今回のツアー会場の中で一番キャパ少ないんですよね…今のインディゴならHBGホールやJMSアステールプラザも埋めそうだが、なんでまた、という感じ。

その上、藍モバイルの先行でチケットを取ったからと言うのもあってか、座席は前から3列目!下手側、栄太郎さんや後鳥さんが観える位置。楽しみが増す。

定刻になると、初めに絵音さんの影アナから始まった。「広島、準備はできてますか?」「今回の会場が一番近いんだって!一番密なんだって!」と観客を煽った後、プロローグのポエトリーリーディングを挟んで幕が上がった。

現れたステージには楽器の他に、上手に椅子、中央に花の挿さった花瓶やソファ、下手に扉、そして各メンバーの立ち位置に空の花瓶といったセットが。メンバーが順番に扉を開けて登場し、花瓶の花を一輪取って一礼してから自分の花瓶に挿すという演出。何とも可憐なオープニングである。

ライブはアルバムと同じく "カンナ" からスタート。イントロの綺麗なリフは "sweet spider" に似たものを感じて、初めて聴いた時からインディゴらしいなと思っていた。オープニングに相応しい。後ろのスクリーンには絵音さんの歌に合わせて歌詞も映し出され、演出面でもステージを美しく彩った。

『泣いたり笑ったり』というフレーズが印象的な "邦画" や、絵音さんがギターを下ろして初めてピンマイクとなった "夜風とハヤブサ" など、MVのある楽曲を続ける。

インディゴのライブと言えば各楽曲に入る前のアレンジや繋げ方が見所の一つ。この次に演った "愉楽" からの "そのままの冷たさで" の繋げ方はこの日特にかっこよかった。ダークな流れ。

電車が動くかちょっと心配したほど寒かったこの日、"冬夜のマジック" は是非とも聴きたい冬ソングだったので聴けてよかった。栄太郎さんの手数が多いフィルインや後鳥さんのサビ前の動きがカッコいい。この日は下手側で観たのもあって、本当にリズム隊2人のプレイがしっかり観られたのがよかった。

続いて照明が観客側に向けられ、目が眩んでる間に絵音さんが移動。セット上のソファに腰掛けていた。眩しいと思ってたら座ってたからまんまとやられた感。笑 アルバムから "芝居" をソファ上で歌い上げた。

ステージに再度降りてきて、"暗愚" "パロディ" とアルバムの中でもダークな曲調の曲を続けるパートへ。"パロディ" では、今度はティスさんが椅子に座って弾いていた。曲の後半になると、スクリーンにノイズの入った映像が流れる。よく観ると "心の実" のMVだと気づいた。"パロディ" はラストの歌詞やアウトロに "心の実" のフレーズを引用しているので、ここで回収してきたかと。

そこから、間を空けずに "心の実" へ。期待通りすぎる展開に歓声が上がる。あまりにも予想できる流れなのにテンションが上がるからすごい。"心の実" も演奏に合わせてMVが丸々流れた。メンバーの当時と今とのビジュアルの違いを見比べるのも楽しかった。絵音さんとかこの時MVでは金髪だったもんな。

そのまま "忘れっぽいんだ" もMVが一本丸々。こちらはメンバーの演奏シーンは無く、「哀愁演劇」のジャケットにも載っている松本穂香さんの映像。

この "忘れっぽいんだ" からバラードパートが続く。前作のヒット曲 "チューリップ" から、提供曲のセルフカバーである "ヴァイオレット" まで優しく歌い上げた。"ヴァイオレット" は曲名と違って照明が紫色になったりすることはなく、無色の淡い照明に照らされた暖かい空間に。ステージのバックにメンバーの影が映ったのも幻想的だったな。

いよいよ後半戦、栄太郎さんのドラムに合わせて会場から手拍子が起こる。大袈裟に煽る動きを見せた後鳥さんに絵音さんがはにかんでいたのが微笑ましかった。そんな流れから始まったのは今のインディゴの代表曲となったであろう "名前は片想い"。

ここに来てTikTokでバズるのも、そんなヒット曲をこんな何でもないタイミングで持ってくるのもカッコよすぎるぜ、indigo la End

続いて、先行配信でも "名前は片想い" の次だった "瞳のアドリブ"。後鳥さんが数少ないピック弾きをする曲で、力強さがある。いよいよラストスパートが始まった感じがした。

アルバムの中でも終盤にあり、作品中最もカオスな曲の一つである "Gross" からの、ここに来て前作のオープニング曲 "夜行" という流れ。大サビ前に栄太郎さんがマラカスを振り、舞台袖にさっと投げてドラムプレイに移るパフォーマンスは夜行秘密のツアーで観た時と同じ。変わらないカッコよさ。

ここまで時間を取ったMCは殆ど無かったのだが、最後に少し絵音さんからお話が。えつこさんのピアノをバックに話すのでただの挨拶や曲振りかと思ったのだが、前乗りして広島で立ち飲みした話とか割とがっつりMCしてた笑 お店で近くのお客さんに「川谷さんですよね?」と話しかけられて、カッコつけてそっけなく返してしまったらしく、「スカしてるわけじゃないのでまたSNSとかに書かないでください」と笑

そんな雑談も交えながらのピアノアレンジから入って、代表曲 "夏夜のマジック" へ。もう何回も聴いてる曲だけど、サビでティスさんの細かいギターのタッピングに初めて気づいたり、やはり近くで生で観ると発見がある。

ラストはFM802は書き下ろしたキャンペーンソングのセルフカバーである "春は溶けて"。後ろ向きな曲が多いけど、この曲は前を向いてindigo la Endで歌えると前置く絵音さん。

先の "ヴァイオレット" のように、照明に照らし出されてメンバーの影がスクリーンに映し出された。極寒の広島に暖かい春が吹き込まれたように感じた。素敵なエンディングだった。

 

アンコールはグッズのTシャツやパーカーに着替えたメンバーが再登場し、ティスさんによる恒例の物販紹介から。割と身も蓋もないコメントが多すぎた。笑 個人的にはツアー会場が記載されているTシャツの時の「ほら広島の名前も入ってますよ、広島また当分来ないと思うんで」とそのままの冷たさでグラスの時の「そのままの冷たさでとか言ってるけど氷とか全然溶ける」が面白かったw

アンコールは "夜漁り" からスタート。この曲に限らないが本当にイントロまでのアレンジがカッコいい。後鳥さんがピック咥えて指弾きして、イントロ始まったらサッとピック弾きに移る感じ。好き。

アルバムのラストでもある "プルシュカ" では演奏の後ろで花の映像が流れた。本編で演らなかったので「これもしかして演らんままのやつ?ファイナルでだけ演る的な?」と思ったが、聴けてよかった。

これで終わりかと思ったが、最後の最後に "幸せな街路樹" で鳥肌立ち散らかした。この曲は今でも伝えたいことが詰まっていると前置いたこの曲、過去のツアーでも最後の最後に演ったことがあるが、それだけバンドにとって大切な曲なのだろうと。アウトロが長い長い。めちゃくちゃ引き込まれた。栄太郎さんの6/8拍子が力強すぎる。

これで本当に終演。メンバーがそれぞれ、最初に採った花を花瓶に戻して帰っていくという、最後まで凝った演出がスタイリッシュだった。

 

物販ではトートバッグとアクリルブレスレットを購入。トートバッグは公演ごとに色が日替わりで、6色あるうち広島公演は白地に水色文字。シンプルだけど良い。

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買ってから思ったけど一番汚れが目立ちやすいね!大事に使おう!


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ブレスレットは元々買うつもりなかったけど、会場で周りのお客さんが青く光らせてるの見て欲しくなってしまった。自分の買った "プルシュカ" 仕様は淡い青緑色のボディも好み。

帰ってから気づいたけど男の手首には通りませんでした!!!!!

 

以上!

広島公演がないにも関わらず、思えば何だかんだ大阪や岡山など頻繁にツアーに参戦しているインディゴ。しかし間違いなく今回が今までで一番小さな会場で一番近くで観られたなと思う。マジで改めて何でこの会場にしたんだろう…笑 栄太郎さんと後鳥さんの演奏が間近で観られたのはめちゃくちゃよかったです。さすが藍モバイル先行。知らんけど。一方で、逆にティスさん側で観たことってない気がするな。まだまだこれから何度でも観たいと思える、素晴らしいバンドだなと改めて思いました。

では(=゚ω゚)ノ

 

indigo la End TOUR 2023-2024「藍衆」

2023.12.22. 広島市南区民文化センター

セットリスト

01. カンナ
02. 邦画
03. 夜風とハヤブサ
04. 愉楽
05. そのままの冷たさで
06. 冬夜のマジック
07. 芝居
08. 暗愚
09. パロディ
10. 心の実
11. 忘れっぽいんだ
12. チューリップ
13. ヴァイオレット
14. 名前は片想い
15. 瞳のアドリブ
16. Gross
17. 夜行
18. 夏夜のマジック
19. 春は溶けて

en1. 夜漁り
en2. プルシュカ
en3. 幸せな街路樹