たなさと

バンドを語りたい、ただそれだけ。CDレビューやライブレポなどもするので一応ネタバレ注意

飽きがくる程そばにいても飽きないマカロニえんぴつの10周年締めくくり

マカロニえんぴつのツアーに行ってきました!

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紅白出場こそ叶わなかったものの、もう完全に売れっ子になってしまったマカロニえんぴつ、10周年記念を締め括るホールツアー。さいたまスーパーアリーナを含む大規模ながら全公演ソールドアウトという流石の人気だが、年明けのアルバム「ハッピーエンドへの期待は」に封入のシリアルで運良く当選しました。

会場は広島の文化学園HBGホール。3月のオーラル以来2回目。久しい。平日というのもあって19時開演だと思い込んでいたら18時半開演だということに気づいたのは当日の17時。笑 マジで危なかった、仕事早めに終わっといてよかった。

着いたら物販でラッキーバッグ購入。要は福袋。過去デザインのTシャツ、タオル、ラバーバンドがランダムで入って3500円。安い。

あと鉛筆。マカロニえんぴつえんぴつ。こういうの好き。

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Tシャツに着替える時間はなかったので、タオルとラババンだけ身につけて待機。一階席の後ろの方でど真ん中だったからかなり見晴らしが良い。そして真後ろの列が機材席のためか自分の隣以降の席に人がいなかったので、ゆったり観ることができた。

定刻少し過ぎた辺りで開演し、赤い照明で絶妙にシルエットしか見えない中でメンバーが登場。音出し無しで "トリコになれ" から始まり、"洗濯機と君とラヂオ" "ワンルームデイト" といきなりインディーズ曲を連発する。"トリコになれ" の時はまだステージに半透明の幕がかかっており、スクリーンのようにシルエットが映し出される演出だったが、一曲演り切ってはっとりが「よろしく!」と放つと "洗濯機と君とラヂオ" が始まると共に幕が落ちた。メンバーの姿が見えるようになった時は一層大きな拍手が巻き起こった。

続いてドラムから入って "愛のレンタル" が始まると、歌い出しと同時に映像演出が。後ろにスクリーンあるの気づかなかった。ここまで初っ端から全てメジャーデビュー前の楽曲で固めてきた。さすがワンマンと言ったところ。

最初のMCで挨拶。はっとりが「魂売っちゃおうかな〜!」と柄シャツを脱ぐと下から真っ赤なカープTシャツが出てきて拍手が起こった。さすが広島。「阪神ファンなのに昨日の神戸で(阪神Tシャツ着るやつ)やらずに広島でやるっていう笑」と茶化し合うメンバー。まずはっとり阪神ファンなんだ笑

MCを終え、「今日ここを選んだあなたのたましいの居場所がここと言えるように」と "たましいの居場所" へ繋げて次のパートを始めると、『朝メシ抜くのはダメ!』のシンガロングが無いのが新鮮な "MUSIC" や、スクリーンに映し出された大自然の映像がMVの世界観を思い起こさせる "mother" など、幅広いところから選曲して披露。またスクリーンに加えて、吊り下げられた無数のライトが上下しながら模様を象る照明演出もとても綺麗だった。その後も、最初の「ひーふーみーよー」で歓声が上がり、流石の人気だと思い知らされた "恋人ごっこ" や、弾き語りから入る名バラード "夜と朝のあいだ" も、素朴なライトがロマンチックさを増していた。

ここでメンバー紹介から入った長めのMC。田辺さんは「広島に着いてランニングしてるところをファンに見られて、その場で声かけられるのではなく後でインスタでDMが来た」というエピソード付き。高野さんは「楽屋で練習してる努力家なところ知られたくないからアニメばっかり観てる事にしといてほしい」という恥ずかしがり屋さん。長谷川さんははっとりに「キーボード、Vaundy」と無茶振りされて「東京フラッシュ!」と返すふざけっぷり。みんな濃い笑 Vaundyのくだりは最近割と定番らしい。そしてVaundy本人から何も言われてないからただの失礼になってる可能性があると恐れているらしい笑 あとサポートドラムの高浦さんがメンバーの大学の後輩というのを初耳だった。曲聴いてライブ行ってるだけだからそういう情報は意外と知らないんですよね僕。そしてロックスターはっとりが自己紹介し、そのまま次の話題へ。

「大人になっても味覚は変わらない」という話から、はっとりが昔通っていた街中華屋さんの話へ。この時点で全員次の曲を察し、最前列の方々はもう気持ちが逸っていた様子だったが、はっとりに「まぁちょっと待てって!」と宥められていた笑 はっとりがもう潰れてしまった街中華屋さんのラーメンの幻覚(幻味?)を見出すという茶番から突然照明が暗くなり、凄まじいスモークが噴き出してきてMC終了。スモーク凄すぎて前方の客席にまでいってたぞ笑

そしてスモークが捌け、予想通り "街中華☆超愛" へ。

街中華☆超愛

街中華☆超愛

  • マカロニえんぴつ
  • J-Pop
  • ¥255

メンバーはチャイナ服に早着替えしており、中華料理屋を模したセットが拵えられている上に、ステージ頭上からは「通心粉鉛筆亭」と書かれた看板が降りてきていた。「マカロニえんぴつ亭」ってことか。マカロニって中国語で通心粉って書くんやな笑 でも納得だ。さらに歌詞に合わせて様々な中華料理を映した映像も。マジで飯テロ。本当に豪華だった。この日一番豪華だった。なんで一番演出凝ってるのがこの曲なんだよw

一曲だけでもちろんセットは捌けてメンバーもチャイナ服を脱いだが、続いても "カーペット夜想曲" というコアな曲を。しかもこれでまた映像付き。イントロのキーボードが独特。

続いてセッションパートが来た。どの楽器も激しくかき鳴らしていてかなり重厚だった。ドラムソロもカッコよかったし、ベースはこの日一番のスラップ祭りだったな。そしてキーボードとギターのエフェクターで引き伸ばした残響が轟く中、もしかしてこれは "STAY with ME" か?と思ったが違った。突然パッと音が止み、 "ブルーベリー・ナイツ" へ。これは予想できなかった。超人気曲なので歓声が漏れるかと思ったが全然だったな。皆も意外すぎて驚いていたのか、シンプルにちゃんと声を我慢していたのか。声出しできなくても感情ダダ漏れなぐらい相変わらず良い曲です。

そこから間髪入れず "愛の手" へ。これも古いところからの選曲。しかし名曲なのでもっと聴かれてほしい。

そして来ました "ワンドリンク別"。「声は出せないけど」と前置いて念を押しつつ、観客の代わりにメンバーが全員で叫ぶ『ワンドリンク別』が最高だったな。そして何よりホールクラスになってしまったのでもうワンドリンク別じゃないのがエモすぎる。

ライブでの "ワンドリンク別" って、『ノルマある日は会いにいくね』でスパッと終わってから次の曲への繋ぎも見どころの一つだと思っていて、今回は何が来るのかと思っていたら "MAR-Z"。

MAR-Z

MAR-Z

  • マカロニえんぴつ
  • ロック
  • ¥204

最高です。めちゃくちゃ好きですこれ。1stフルアルバム「CHOSYOKU」のトレーラー聴いた時から一発で気に入っていた。我ながらこの日一番飛び跳ねていた気がします。

BPMの速い2曲で勢いづいたラストスパート、続く "星が泳ぐ" ではミラーボールも回り始め、照明と合わせて曲名通り星が泳ぐようだった。

そしてそのまま "ヤングアダルト"。もう鳥肌が止まらない。"ブルーベリー・ナイツ" でバズり始め、この曲でいよいよ手がつけられんぐらい売れていくなと確信した2019年を覚えている。何だろう、やっぱこの曲めっちゃ好きだなと何故か改めて思った。

そして最後の曲。はっとりからメッセージが入る。「名探偵コナンうずまきナルトに憧れた少年だった自分の人生最後の憧れが奥田民生だった」と言いながら奏でるフレーズを聴くに、再録バージョンを先日リリースした "あこがれ" だと思ったが、違った。「悲しい哉、知られなきゃ続かない商業音楽を選んでしまった」という話から改めてバンドが10年続いた事へ感謝を伝え、「俺が愛した、あなたが気づいたロックバンド、マカロニえんぴつでした。君といるときの僕が好きだ!」と、"なんでもないよ、" へ。

曲の良さは勿論言わずもがな、「俺が愛した、あなたが気づいたロックバンド」って言い方良いなと思った。こんなに多くの人に気づいてもらえて幸せだろうし、俺も幸せです。

 

アンコールは最新epから残る "僕らは夢の中" を。

僕らは夢の中

僕らは夢の中

  • マカロニえんぴつ
  • J-Pop
  • ¥255

メンバー全員が順に歌っていく、10周年に相応しい曲。最後に4人全員の歌声が重なるところは鳥肌立ったねー。最後の『ロックバンドは簡単さ やめなきゃ続くんだ』ってフレーズが好き。当たり前なんだけど尊い事実。

最後の最後は久々に聴いた "鳴らせ"。高浦さんがちょっと逸ってはっとりが喋り終わる前にドラムカウント入りかけたの面白かったな笑

マカロニえんぴつで最初にMVが出た曲。10周年の締めくくりツアーのラストナンバーとしてはちょうどいいように思うね。やっぱり楽しい曲だ。良いフィナーレだった!

 

以上!

すっかりホールが似合うバンドになっていたなぁ。久々なワンマン、行けてよかった。貴重な広島公演、はっとりが自分で「倍率高かったようで…皆さん選ばれし者たちですよ」と言っていたが、本当に選ばれてよかったなと。

あと、ライブなので否応なく自分の前にいる観客たちは多少目に入るわけだが、皆それぞれ違う曲でイントロが始まった時に喜んでる感じがしたんだよな。どの曲も人気が高い証拠だなと。

10周年を締めくくり、これからベテランの域に突入していくのかと思うけど、ずっと活動を続けてほしいなと思う。簡単さ、やめなきゃ続くんだ。こっちも冷めないで、棄てないで、いつまでも聴いていきます。

 

帰りはあの曲のせいで完全に中華の口になったので喰らってきました!笑

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では(=゚ω゚)ノ

 

マカロニえんぴつ マカロックツアーvol.14 〜10周年締めくくり秋・冬ツアー☆飽きがくる程そばにいて篇〜

11/18 広島文化学園HBGホール

セットリスト

01. トリコになれ
02. 洗濯機と君とラヂオ
03. ワンルームデイト
04. 愛のレンタル
05. たましいの居場所
06. MUSIC
07. mother
08. 恋人ごっこ
09. 夜と朝のあいだ
10. 街中華☆超愛
11. カーペット夜想曲
12. ブルーベリー・ナイツ
13. 愛の手
14. ワンドリンク別
15. MAR-Z
16. 星が泳ぐ
17. ヤングアダルト
18. なんでもないよ、

en1. 僕らは夢の中
en2. 鳴らせ