たなさと

バンドを語りたい、ただそれだけ。CDレビューやライブレポなどもするので一応ネタバレ注意

京都でビレッジマンズストアとプッシュプルポットにGRATEFUL MET

ビレッジマンズストアのツアー京都公演に行ってきました!!

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前ベースのジャックさん脱退後、新メンバーとしてウエムラさんが正式加入してから初のツアー。ビレッジ自体は昨年の大阪城野音以来、脱退のアナウンス直後でジャックさんがギリギリいた頃。新体制では初めて観る。

ツアーは全公演対バン形式で、今回のゲストはプッシュプルポット。しかしプッシュがメンバーの体調不良により出演キャンセルになった事が前日にアナウンスされ、急遽ビレッジマンズストアのワンマンとなった。

別件で京都方面に来ており、都合がついたので当日券狙いで参戦。会場は京都MUSE。来たことあるような気してたけど初めてですね。祇園祭で賑わう四条の通りに面したビルの中の3,4階。そのビルの2階がラーメン屋の一蘭なんだが、入場待ってたら一蘭行きたい外国人に「このラーメン屋は上?こっちは違う列?(英語)」て聞かれて草生えました。確かにあの列はラーメン屋の列かと思うわ。

 

入場し、まず物販でTシャツを買って着替えた。急遽参戦を決めたのでTシャツを持っていなかったのもあるが、暑すぎて普通に着替えたかったのだ…

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概ね定刻通りに開演。プッシュプルポットが出てくるはずのところで、ビレッジマンズストアの5人が登場。始めからそうだったかのような熱量で音出しをした後、"WENDY" からの "ビレッジマンズ" で一気に拳を上げさせ、飛び跳ねさせた。ビレッジのライブの始まりはやっぱりこれだな。

「プッシュプルポットの代打で来ました、ビレッジマンズストアって言います」と自己紹介するギイさん。「腹立つな!何が腹立つってめっちゃ謝ってくんのよ!!後輩に謝らせるような事はしたくねぇんだ!だからみんな、終わったら『最高だった、プッシュプルポット休んでくれてありがとう』って打ってくれ笑」と、イジりながらも愛しか感じないやり方でプッシュの欠場に触れる。

最新作の "1P" がめちゃくちゃ好きなんだが、序盤で早速演ってくれた。王道のメロディ、鋭いリードギター、ギイさんの男らしく伸びる歌声、そしてぶっ通しの4つ打ちが痛快で楽しすぎる。

生で聴くのは初めてであるもののTwitterで何度か情報は見かけていたのだが、この曲は今のところ大サビ前に演奏を止めてMCに入るのが定番。ギイさんが文字通り「1プレイヤーになりました」と再びプッシュの不在に触れたかと思うと、プッシュの "ダイナマイトラブソング" のサビをカバーした。

プッシュの曲は本当に少ししか知らない。申し訳ないがこの曲も分からなかった。しかし、プッシュへのリスペクトは本当に伝わってきた。本家版もまた聴こう。

続いても "People Get Lady" "逃げてくあの娘にゃ聴こえない" とキラーチューンを連発。 "People Get Lady" のサビのモンキーダンスは中毒性があって楽しいね。あと『スコープ開き肥大してる 夢想ぶらすGet Lady』のところは本当にカッコいい。語感が神がかってる。首を振って拳を突き上げて暴れまくってしまう。翌日めっちゃ首と腰痛かった。

"逃げてくあの娘にゃ聴こえない" はイントロでお決まりの観客を巻き込んだヘドバンが始まったと思ったらギイさんが突如演奏を止めた。当たり前のようにヘドバンするフロアを見て、「今日はね、プッシュ目当てのお客さんもいると思う。その証拠にね、引いてるのよ笑 (皆が頭を)下げた時に見えるのよ笑」と指摘。斜め後ろを振り返ると、「私たちのことだw」と言った様子で笑うプッシュファンと思しき女の子2人組が。「すまんな、周りが頭を下げた時にちょっとしゃがんでくれ笑」と配慮するギイさんに笑顔でレスポンスしていた。目当てがキャンセルになっても払い戻しせずにホストを観に来てくれてるのは素敵だね。

とは言え、言うだけ言ってがっつり自分たちのライブをカマすのがビレッジ。とそのファン。笑 再開した "逃げてくあの娘にゃ聴こえない" の間奏ではギターの荒金さんも岩原さんがフロアへ!下手側で観ていた自分は岩原さんを支えた。こういうのがあると、本当にコロナ禍前のライブが帰ってきたなと思える。

直後の "Love Me Fender" ではついに初めて観客からもダイバーが発生。どこまでもボルテージを上げていく。更にはそのままギイさんが「ピストルもナイフもいらねぇ、スパナさえありゃ十分だろ」と吠え、この日初めてのアルバム曲 "スパナ" へ。ワンマン感がいよいよ出てきた。生で聴けて感動。

スパナ

スパナ

  • ビレッジマンズストア
  • ロック
  • ¥255

ここで、ギイさんがギターを構えた。自分の中ではギイさんがギターを弾く曲って "すれちがいのワンダー" しか知らなくて、それが来るのかと思ったが、フルアルバム「愛とヘイト」から "Anarchy In The T.A.X" を。トリプルギターでのパフォーマンス。ビレッジは岩原さんがリードギターってイメージだけど、この曲は荒金さんがイントロのリフを弾いてた。アルバム曲は生で観る機会が少ないから発見が多いね。その後、続けてギターを携え、"すれちがいのワンダー" も演ってくれました。

どうしてもプッシュに触れがちだが、今回のツアーはウエムラさんの歓迎会。続くMCでギイさんがウエムラさんに心境を尋ねる。急遽ツーマンがワンマンになったということで単純に曲数も持ち時間も2倍になるので、めちゃくちゃ緊張してたとのこと笑 前日もずっと練習してたそう。ストイックな人が入ってくれてよかったな。元来ベース好きなので初っ端からウエムラさんに注目して観ていたんだが、ジャックさんとは全然違うスタイルでカッコいいな。ジャックさんは割と高めに構えるけど、ウエムラさんは脚を開いて低く構え、比較的アクティブに弾く感じ。どっちもカッコいい。

MC明けは "黙らせないで" でまたしても大暴れ。サビの大合唱。この曲も4つ打ちが爽快。ギイさんの「今日は京都で祭りやってるらしいけど、京都でここが一番暑い場所だ、そうだろMUSE!!」はブチ上がりましたね。

からの「祇園祭って言うの?今日は京都にたくさん人が集まるみたいです。たくさん人が集まるところにはこういうのが湧くみたいです、車上荒らし」で間髪入れず "車上A・RA・SHI"。待て待てカッコ良すぎるだろ。待て。それ待て。祇園祭との絡め方が秀逸すぎる。

いよいよ後半に入ってきて、再度プッシュプルポットに触れるギイさん。「次のツアー出てくれるってよ!」と京都での共演を約束と共に、この京都MUSEでワンマンもまた演ると宣言。ツアーを回るに当たって京都は外せなかったと言うが、京都MUSEでのワンマンは初めてだったそう。「なし崩し的にワンマンになっちゃったけど、夢が一つ叶いました。でもこういう叶え方はダセェと思うんだ、そうだよな?」と問いかける。頷きながら話を聴くオーディエンスを見て「…思っとんかい!そんなことないよって言えよー!」とゴネたが笑 人間味溢れすぎてる。本当に、夢を叶えてほしいなと思う。

熱く語ってからの "アダルト" で、いよいよラストスパートが始まる。"サーチライト" でしっかり合唱を巻き起こしてからの、「ロマンティックあげるよ」で懐かしの "ロマンティックに火をつけて" で一気にフロアが暴れ出した。やはり過去曲は人気だな。

そして本編ラストは定番の "PINK"。ギイさんがフロアに乗り込んできた。しっかり支えた。頭上で歌うギイさんの汗が落ちてくるぐらいの至近距離。別に演者に触りたい気持ちはないんだが、こういうゼロ距離のやり取りは感情が昂ぶらざるを得ない。ギイさんがステージに戻ってからの大サビも、到底歌える音程じゃないのにサビ全力で合唱してしまった。楽しかった。本当に。

 

メンバーが一旦捌けると、アンコールを求める手拍子。と同時に、メンバーの名前を叫ぶ人がいて、皆それに続いた。1人が苗字を叫んで、周りが下の名前を呼ぶのは恒例なんかな笑 ウエムラさんの下の名前知らんかったわ、ケンジさんって言うのね笑

拍手の中メンバーが再登場。ウエムラさんが「(下の名前)結構知られてんのね笑」と名前を呼ばれたことに触れて、ギイさんが「俺たちを舐めるな、俺たちの強い客を舐めるな」て返したの面白かった笑

その後ギイさんが嬉しそうにアナウンス。プッシュプルポットがキャンセルになったが、「払い戻しがとっても少なかったんだって!とっっても少なかったんだって!!!」とのこと。"逃げてくあの娘にゃ聴こえない" の時に見たプッシュファンの女の子たちもそうだけど、目当てがキャンセルになってもちゃんと観に行くの、本当に素敵。対バンの礼儀だよなそこは。

アンコールの曲だが、元々ツーマンだったこともあり「普通いっぱいアンコールとかできる感じじゃないのよ、」と前置くギイさん。図らずもワンマンになりせっかく尺があるので、ウエムラさんが加入してから演ったことない曲を演ろうとの提案!ウエムラさん聞かされてなかったらしいww 練習と言われて「キツい…!」と漏らしながらもタイトルコールしたのは "僕を撃て" !

僕を撃て

僕を撃て

  • ビレッジマンズストア
  • ロック
  • ¥255

生で聴くのは初めてだ。流石にブチ上がる。間奏で響くワウの効いたギターに歪んだベース、新鮮だった。この曲は音源でも終わり方がキレ良くてかっけぇんだよなぁ。

これだけで大満足だったんだが、ギイさんが「もう一曲!もう一曲!」と煽り、またもやウエムラさんのチョイスで "ユーレイ" へ。強すぎる。マジで全部その場で決めて即席で演ってたのかな…ウエムラさん本当に入ってくれてよかったな…!

そしてこれが恐らく元々演るつもりだった曲、「最後は俺が一番好きな曲!」と前置いたのは "TV MUSIC SHOW"。

これ好きなんだよ。聴きたかったんだ。野音の時は当時最新曲だったのに演らなかったし、今回も演らないのかなと思いながらアンコールまで来たので、ここに来て入れてくれてめちゃくちゃアガった。音源よりちょい速めだったな。スピード感あって最高だった。

最後と言ったが更に "ボーイズハッピーエンド" を追加。ギイさんが再び客席に乗り込んでゼロ距離で歌唱。自分の隣にいた40〜50代ぐらいのおっちゃんに向かってギイさんが全力で歌ってて、おっちゃんがめちゃくちゃ笑顔だったのがめちゃくちゃよかった。もうめちゃくちゃよかった。この曲短いからラストナンバーにピッタリだな。最後の最後まで楽しませてくれる。

全てを出し尽くして、「プッシュプルポットとのツーマンでした。そして、ビレッジマンズストアの勝ちだ」と残して去っていった。出られなくなったプッシュへの敬意を最後まで示し続けた。漢だった。カッコよかった。

 

以上!!

終演後はドリンクだけ飲んでサッと帰りました。フォロワーさん何人かいたみたいだけど話すタイミングなかったな…!いつかまた。きっと皆ずっとビレッジマンズストア好きだと思うので。

ギイさんが何度も言ったように、間違いなくこの日はビレッジマンズストアのワンマンではなくプッシュプルポットとのツーマンだった。リスペクトと愛が感じられすぎた。プッシュのお客さんにビレッジの音楽が響いてるといいなと思うし、逆に自分はプッシュをちゃんと聴こうと思った。京都に限らずまたツーマンしてください。

そして新ベースのウエムラさん、プッシュのキャンセルで尺が長くなった事により結果的にかなりフィーチャーされたんじゃなかろうか。今ツアーの他の公演は知らないが、この京都公演は非常に良いライブになったと思う。これからもビレッジで弾き続けてほしい。会えてよかった!

当日券で急遽ぶっ込んだけど行けてよかった!ビレッジマンズストア、これからも応援します!!

では(=゚ω゚)ノ

 

ビレッジマンズストア GRATEFUL MET tour

2023.7.17 京都MUSE

セットリスト

01. WENDY
02. ビレッジマンズ
03. 堕落、若しくはラッキーストライク
04. 1P
05. People Get Lady
06. 逃げてくあの娘にゃ聴こえない
07. Love Me Fender
08. スパナ
09. Anarchy In The T.A.X
10. すれちがいのワンダー
11. 黙らせないで
12. 車上A・RA・SHI
13. 御礼参り
14. アダルト
15. サーチライト
16. ロマンティックに火をつけて
17. 夢の中ではない
18. PINK

en1. 僕を撃て
en2. ユーレイ
en3. TV MUSIC SHOW
en4. ボーイズハッピーエンド