たなさと

バンドを語りたい、ただそれだけ。CDレビューやライブレポなどもするので一応ネタバレ注意

M-1より、有馬記念より、ドラマチックアラスカ

ドラマチックアラスカのワンマンに行ってきました!

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ミニアルバム「愛や優」のリリースツアー。サーキットでもフェスでも出ている機会が多く、頻繁に観てきたドアラ。でもワンマンって行ったことなかった。フレデリック、夜ダンと共催のアラウミドスは2016年に行ったけど、ワンマンはガチで初めて。

いうて最後に観たの、去年のTHE PINBALLSのツアーの対バンか。ビレッジマンズストアも来たスリーマン。一年半ぶりやな。

 

会場は広島BACKBEAT。キャパ200弱の小さい箱。実を言うと正直ちょっと心配してた。今回一般でチケット取ったんやけど、一般やから整理番号って先着順じゃないですか。発売されてから割と経ってから買ったのに整理番号15番やったんですよね。マジで不安になった。トータル20人ぐらいしかおらんのちゃうかと。

さらに何よりこの日はM-1有馬記念があった。し、クリスマスに一番近い日曜日。ロックバンドなんて一年で一番人権なくなる日。極め付けは天気も悪かったから当日券でわざわざ行こうなんて人もいなかっただろう。悲しいが、これが現実。

が、蓋を開けてみるとそれほどガッラガラでもなかった。もちろんソールドアウトには程遠い状況やったけど、前の方は普通に埋まってた。それでも多くて50人ぐらいやと思うけど。

 

定刻になって暗転すると、人が行き交う喧騒のような音と一緒に暗いままメンバーが登場。何が来るんかと思ってたら途中でチャイムの音が鳴り、この喧騒は街中や駅のホームとかではなく学校だと分かった瞬間に察した。

予想通り、一発目はMVで学校のシーンが登場する "ジュブナイル"。

アルバムのオープニングであり、脱退した前Ba. マルオカケンジが書いたという曲。どストレートで爽やかな、ドアラらしい4つ打ち。元メンバーがこんな、ドアラの王道って感じの曲を書くのはエモい。

2曲目には過去のアルバム曲 "マヤカシドリームランド" を持ってきて、早速ワンマン感を出してきた。フェスでのドアラはセトリがほぼ固定なイメージだったので、こういう曲を聴きたくてワンマンに行きたいと思ってたところがある。

2サビ後のギターソロではVo.ヒジカタが「ギター、サワヤナギマサタカ!」と紹介したかと思えば「1993年1月1日生まれ!先日、お兄さんに第二子が生まれて二児のおじさんになりました!」とガチの紹介をw 会場から祝福の拍手が起こる。

 

続く "どろどろり" はお化けや幽霊を題材にした疾走感のある曲。そのテーマに合わせてか、大サビ前に一旦演奏を止め、Ba. タケムラカズキから「12月24日にサンタクロースが一晩で世界中にプレゼントを配って回ろうとすると(具体的な移動距離何kmやったか忘れた)、サンタの移動速度は、マッハ37!」\キャーーー/ というちょっと怖い(?)小ネタが挟まれた笑 あれ、各公演でネタ変えてるんかな。

 

3曲演ったところでヒジカタが「2019年が終わってしまうー!」と漏らし、最初のMCへ。今年は年末の各フェスには出演予定がなく、この日が2019年のライブ納めだったとのこと。去年はCDJ出てたのにな…

「1年が過ぎるのが年々早くなる」という話になり、ヒジカタが「数学的なこと言うていい?」と持論を展開し始める。「20歳の時は1年って1/20やけど、今26歳やから1/26やん。分母が大きくなったらそんだけ分子って小さくなるやん?だから1年が短くなるんよ」と熱弁。

分子は小さくならねぇけどな。分数としての値は小さくなるな。

「80歳になったら1/80やから、20歳の時の4倍の速さで1年が終わってしまうんよ。20歳の3ヶ月の感覚で終わってしまうんよ。」と熱弁を続けるヒジカタから、タケムラさんに矛先が向く。タケムラさんだけ頭1つ抜けて年上で、今年30歳。

ヒジカタ「カズキくんとか俺らより年上やから俺らより1年速いんやで」
タケムラ「俺もう1年終わってるから、年跨いでるから」

とまさかのタイムトリップw ちなみにこの「タケムラカズキもう2020年に行ってる」のくだりはこの後のMCまで引っ張ります。

 

「2時間みっちり歌って帰りますよろしく!」とMCを締め、"人間ロック" "for you!!" とまだまだアップテンポな曲を続ける。この次に "ボーイズオンザトレイン" を演ってくれたのが嬉しかった。アイドルグループのひめきゅんフルーツ缶に提供した "ガールズドントクライ" をアレンジしたセルフカバー。「愛や優」の購入特典でもらえるカードのURLからダウンロードできる曲で、CD音源はない。聴けてよかった。アルバム買っててよかった。

アイドルが歌っても完全にドアラやからすごいよな。

続いてデビュー作「ドラマチックアラスカ」から "01" を。これがこの日の選曲の中では一番マイナーやったかなぁ。同じデビュー作の曲でもリードトラックの "リダイヤル" は毎回演ってるけど、まさかこんなところからセトリに持ってきてくれるとは。

01

01

  • ドラマチックアラスカ
  • ロック
  • ¥250

もちろん "リダイヤル" も演奏。ここのパートはこの辺の初期曲と「愛や優」収録の新曲を織り交ぜてる感じやった。"Anger is an energy" では基本ピック弾きのタケムラさんが指弾きを。Cメロ前の間奏では貴重なスラップも観られた。

 

ここで長尺のMCコーナー。年末ということで、メンバーそれぞれが今年の思い出と来年の抱負について語る。

トップバッターのタケムラさん、「まぁ俺もう年跨いでるからな」と冒頭のくだりを引っ張りすぎてわけわからんくなるw 最終的にサワヤナギから「運転の時ドアラは基本立候補やけどカズキくんはいつも寝てる」という指摘をされ、「ちゃんと起きる」が抱負になりました。タケムラさん年上やのにめっちゃイジられる笑

Dr. ニシバタは「お菓子作り頑張る」という可愛らしい抱負() 人の作った物が食べられないというヒジカタに「絶対食べたくない」って一蹴されてた笑 ヒジカタ、人が握ったおにぎりとかも食べられへんらしく、潔癖症なんかな?確かに繊細そうやもんねこの人。

サワヤナギはお金の管理について。「あればあるだけ使ってしまう」と口を滑らし、「バンドマンみんなそんなんやと思われるから!!」とメンバーから非難囂々。 仕切りのついた財布を買い、「今週はこの分だけ」と決めながらも翌週の仕切りのお金に手を出してしまうというクズっぷり。抱負絶対叶わんぞそれ()

ラストのヒジカタは「新しい機材車を買えたらいいな」とバンドマンらしい切実な願いを。ちょうどこのツアーの1つ前、福岡公演で機材車の調子が悪くなって今点検中とのこと。かなり長く乗っている車らしいが、ヒジカタが「もうおじいちゃんやなぁ…」と言ったらマネージャーが「おばあちゃん…」て言ったらしいw 車に性別あったんw それに対してタケムラさんも「80歳ぐらいからおじいちゃんかおばあちゃんか分からんくなる人おるもんな」と爆弾発言。 サワヤナギから「このご時世にそこだけ切り取られて拡散されたらえらいことなるぞ」って怒られてた笑

まぁそんなわけで、機材車買い替えられるようにバンド頑張ってください。

 

MCが終わり、「ワンマンなんでまったりやります、皆さんものんびりしてください。しっとりパート行きます」と "ジュリエット" を。さらに続いてこれまたレア曲 "未来手紙"。ドアラのこういう、軽快な4つ打ちのエッセンスを残しつつ歌詞にメッセージ性のある曲、めっちゃ好きなんよね。

未来手紙

未来手紙

  • ドラマチックアラスカ
  • ロック
  • ¥255

"未来手紙" が終わると再びオープニング時のような喧騒の音が流れる。しかし今度は学校ではない。それこそ駅のホームのような。

しっとりパートということもありすぐに何が来るかわかった。予想通り "河原町駅"。

ドアラの名バラード。MVのストーリー性も◎。何より前日に神宿の京都公演を観に行って、帰りにまさに河原町駅から電車乗って帰ったからもうエモみが凄まじい。ほんま、曲やライブってタイミング重要。

 

最後のパートに移るにあたって「フェスとかで僕らのファンかどうか分からない人たちの前でライブ演って終わるより、ワンマンという、100%僕らを好きでいてくれる人たちの前で演ってライブ納めできるのが嬉しいです」と、ややもすればレディクレやCDJに呼ばれなかった負け惜しみにも聞こえる言葉を漏らすヒジカタ。しかしそのコンプレックスも悲哀感も惜しげなく晒け出すことによってらラストスパートとして披露する "愛と優" からの "ファイナルフラッシュ" がより力強さを増して伝わってくる。

"ファイナルフラッシュ"、2番のAメロで『死にたい』を連呼した後に続く『やめたい止めない消さない死なない』を全部『生きたい』に替えたの、鳥肌立ったな。

アルバムのラスト2曲をそのままの曲順で演り、このままこれで終わりかなと思ってたらラスト "TEPPEN" 来たあああ!!!

最後の最後で盛り上がりもすごかった。やっぱりめちゃくちゃカッコいい。2016年のRUSH BALLで、O.A.の感覚ピエロに続いてトップバッターで登場した時に初めて披露した曲。「時間が余ったんで新曲演ります!」と急遽演奏した、当時まだ曲名も発表されてなかったこの曲で一気に引き込まれ、その日のベストアクトはドアラやなと思ったのを覚えてる。

3年前はラシュボのメインステージに立っていたドアラ。今ではもう出演すら厳しくなってしまったが、細々とでも長く活動を続けてほしい。"愛と優" で歌っているように、『言葉とうに 出し尽くしても』『知らない心 理解したくて 歌い続けて』ほしい。

良いライブだった。

 

 

終演後に物販でTシャツ購入。

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こっちが3200円。元々はもう1つの2600円の方のシンプルなTシャツを、ラバーバンドと一緒に買うつもりやったんやけど、実際見たらデザイン気に入ってこっち買ってしまった。「Dramatic Alaska」をロシア文字で表してるのが面白い。

ラババンが売り切れてたので結局このTシャツしか買ってないため、総額もほぼ一緒。

物販はニシバタが対応してくれた。女の子の客がほとんどな中で、おっさんの俺とも握手してくれるニシバタまじ紳士。同い年ですよね確か。阪大院卒ですよね確か。敵いません。

 

実は今回、ひとつだけマジで失敗したことがあった。

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「愛や優」に封入されてた、ツアー会場に持っていくと特典と交換できる引換券。持っていくの忘れました()

ツアー残すはファイナルの1/10の神戸公演のみ。実はこの日、別件で大阪のライブに行くので、立ち寄ることは出来るかもしれない。スタッフさんに聞いてみたところ、先行物販をする予定はないが会場で準備はしてると思うので、持ってきてくれたらお渡しできると思いますとのこと。行こうかな。まぁもらえるのただのステッカーなんやけどさ。そういうのに必死になってみるのもええやん。

ていうかこういう特典とかがある時は今後ちゃんとメモっとかんとあかんなと思いました。皆さんも気をつけて。

 

 

以上です!楽しかった!

M-1有馬記念も興味ないといえば嘘というか過言である。M-1も観たかった。リアルタイムでミルクボーイ観たかった。それでもこの日はドラマチックアラスカを観に行ってよかったなと思う。良いライブやった。

皆さんも聴いてみてください。良いバンドです。終わってなんかない。まだまだ応援してます。

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では(=゚ω゚)ノ

 

ドラマチックアラスカ 愛"R"優ワンマンツアー 2019

12/22 広島BACKBEAT

セットリスト

1. ジュブナイル
2. マヤカシドリームランド
3. どろどろり
4. 人間ロック
5. for you!!
6. ボーイズオンザトレイン
7. 01
8. ハッピーエンドはいらない
9. リダイヤル
10. RT:RT:
11. Anger is an energy
12. ずるい
13. ジュリエット
14. 未来手紙
15. 河原町駅
16. キミトフライト
17. 愛と優
18. ファイナルフラッシュ
19. TEPPEN

en1. クソッタレセカイ
en2. 東京ワンダー