たなさと

バンドを語りたい、ただそれだけ。CDレビューやライブレポなどもするので一応ネタバレ注意

2年越しにやっとBRADIOのFPPになれたんだけども

2022年度初ライブ!BRADIOのワンマンに行ってきました!

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コロナ禍に入って少し経った頃に知人から勧められて聴いたBRADIO。存在はずっと知っていたがまともに聴いた事がなく、当時は聴いてみて衝撃を受けて記事にもしている。

そんなBRADIO、2年の時を経てついに初めて観られました。「THE VOLCANOES」のリリースツアー、会場は広島CLUB QUATTRO。紙チケットが欲しかったので当日券で入場。今回はフロア内に椅子が置かれていた。自分の当日券番号が360番台だったので、トータル人数もそれぐらいかなと。物販で買ったラバーバンドを付けて開演を待つ。

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17時ジャストに開演、メンバー3人とサポートメンバーのキーボードとドラムの5人編成。真行寺さんベージュ、大山さん臙脂色、酒井さん紺色のオトナなスーツ姿。大山さん金髪ショートになっててカッコよかった。去年のロン毛オールバック、ちょっと気持ち悪かったから()

1発目から知らない曲が来たなと思ったが、楽曲ではなくメロディをつけた挨拶だった。アレか、オーラルの「一本打って!」みたいなやつか。この時だけでなく、中盤やラストにも同じように、楽曲かと思いきや伴奏に合わせて真行寺さんがメロディ混じりに挨拶するみたいなのがあったから、普段からそういうのがあるんだろうな。

というわけで始まった本当の本編は初っ端から最大ヒット曲 "Flyers" からの "Frisbee"。"Frisbee" では曲中に各パートの軽いソロを含んだアレンジも。

"Flyers" はサビで真行寺さんの手本に合わせ、観客も手を上下させて踊る。この日、全体を通して思ったのが、観客も一緒に踊る振り付けがある曲が多い。サビで両手をぐるぐる回す "Overnight  Superstar" や、先に書いてしまうが本編最後の "Back To The Funk" やアンコールの "スパイシーマドンナ" など。KEYTALKの "MONSTER DANCE" を思い出した。

また逆に、バンドのライブで一般的に見られる、サビで手を挙げる様子がほとんど見られなかった。基本的に横ノリのファンクやディスコ調が多いので、それなりにアッパーな曲のサビでも手を挙げて飛び跳ねるみたいなのは少ないようだ。で、あるとしたら振付。

そんな感じで新鮮味も味わいつつ若干面食らいながらも、圧巻のパフォーマンスで終始楽しかった。まず真行寺さんは何と言っても化け物みたいな声量と歌唱力。今まで見たボーカリストの中で一番マイクが口から遠かった笑 間奏中に吠える「ハッ」「ウッ」みたいな声も全部聴こえる。もう全然マイク構えてなくても聴こえる。なんでそこにマイクあんのに拾えるんだよってぐらい離れてても聴こえる。唯一、 "Yours" の時だけ流石にしんどそうだったな。サビの後半ずっと高いのかな、一部低いメロディに替えたりして歌ってた。

とは言え、本当に圧倒された。

大山さんと酒井さんも、演奏も凝ってるしMCも面白い。"きらめきDancin' " のあと、スタッフ出てきてギター交換するのかと思いきや焦らして更に弾いたの粋やったな。その後ガチで疲れてぐったりしてたのまで含めてエンターテイナーだったw 

広島に来るのは3年ぶりとのこと。コロナ禍もあって今回のツアーでライブの感覚自体が久しいようで、大山さん普段言わないのに自分のこと「私」って言って「一人称忘れるぐらい」って言ってた笑 その後酒井さんと「一人称決めようか」ってなって、出てきた「わらわ」が採用される謎のノリ。この日のツイッターでもわらわ回収してた笑

 

でも結局真行寺さんに今日のMC酷いってダメ出しされてたなw

中盤では、ハンドクラップで観客に参加してもらうパートも。フロアを左右に分けて大山さんチームと酒井さんチームとし、真行寺さんに続いて順に手を叩かせる。コロナが出なければここはコールアンドレスポンスパートだったのかなと思ったり。何が面白いって散々練習かのように叩かせといてその次の "Boom! Boom! ヘブン" で使うわけでは全然なかったっていう笑

手叩きパートからの "Boom! Boom! ヘブン" もそうやったけど、前フリからの実際に入る曲が予想つかないというか。この次に演った "真っ赤なカーチェイス" も、イントロの前にプレイしたシンセが音色もテンポも違いすぎて "真っ赤なカーチェイス" が来るとは全く思わなくてインパクトあった。

振り付けのくだりでフライングで書いたが、本編最後が "Back To The Funk" だったのも意外。その前に演った "THE VOLCANOES" で終わりだと思ってた。新譜の一曲目でライブ締めるよくあるやつ。

アンコールのラストが "スパイシーマドンナ" なのは期待通りやったw 真行寺さんも「もう分かってるよな?」的な感じだったし、最後に盛り上げて締めるお決まりナンバーなのかなと。この曲はサビの振りがMVでも露骨なので覚えてて一緒に踊れたね。

コロナ禍なりの盛り上げ方も上手いしMCも面白いし行って良かった!

 

 

 

さて、普段なら演奏や曲と曲の繋ぎとか、MCの内容とかももうちょい覚えてるし、セットリストもうろ覚えになったりしないんだけど、今回はちょっと色々記憶が曖昧。

ちょっと正直ライブに集中できないところがあって。

日数も経ってて熱り冷めてるのであんまり蒸し返して書き散らすのもアレなんだけど、この日、コロナ禍に入ってから観たライブの中で一番歓声が飛んでた気がした。流石にMCで野次が飛んだりは無かったけど、曲が終わったりメンバーが声をかけたりした時に「フォーww」がしょっちゅう。何なら顎マスクしてる人までいて、おいおいと。知らん間に諸々ガイドライン解除されたんかと思った。今のライブハウスでこんなんあるんかよと。

でも何というか、客層が普段見る他の邦ロックと違うのかもと思った。BRADIOぐらいしか観ない・聴かないとか、他の邦ロックに詳しくないとか、そもそもあまりライブハウス行かない人が多いのかもな、と。先述の通り一般的なロックバンドのノリ方とはちょっと異なってたし、ぶっちゃけ年齢層も少し上の人が多かった印象。もちろん、その人たちと声上げてた層が一致するのかは分からんが。

と言うのも、だってさ、ずっとライブハウスに行ってる自分からしたら、この2年間過ごしてきて今のライブで声上げるとか顎マスクとか有り得ない事だという意識が根付いてるわけです。そのガイドラインの妥当性や良し悪しはともかく。同じような人は多いだろう。コロナ禍初期に業界・界隈全体として一方的にイメージを下げられてしまったからこそ、自分達がしっかり守らなければという強い意志を持ってライブを楽しんでると思うんです。

でも、この日のあの場所には、そういう感覚があまり強くない人たちが少し多かったのかも知れない。顎マスクはよくないが。確かに、そんな戦場に赴くんかよみたいな覚悟持ってライブに行くなんて、詳しくない人達にとっては理解し難い部分もあるだろう。スポーツや他のエンタメなどの業界では、ここまで厳しく制限してないだろうしな。顎マスクは論外だが。だからきっと、ロックバンドのライブというよりはクラブで観るショーとか劇場で観るコンサートみたいな感覚だったんじゃないかな。あんな音楽性だし。悪意があるわけでもなく、彼らなりの普段通りでありのままに楽しんでいたんじゃないかなと思う。顎マスクはお前この2年間どうやって生活してきたんだって感じだが。

 

もちろん、来るからにはその場所で定められたガイドラインを確認して遵守するべきだと思う。知らなかった、見てなかったはルールを破って良い理由にはならない。コロナ対策に限らず、普段から定期的に話題になる撮影とか場所取りとかそういうのも含めて。最近だとちょうどSaucy Dogが色々言われてるが。

でも、サウシーのメンバーも言及したように、可能なのであれば後からSNSやブログで批判するのではなく周囲の人間がその場で注意すべきだし(ブーメランで身体切り刻まれてる)、どうにもならないのであればスタッフに声をかける選択肢もある。悪意を持って違反しているのなら救いようがないが、そうでないならお互いに事情を理解しようと努める姿勢を持って正し合うことができたらいいなと思う。

正直、今回のライブは、ライブ自体は最高だったんだが、少し残念な気持ちになる部分があった。しかし、純粋にライブに集中出来ずに周りの行動に過敏になってしまってる自分も何だかなと思うのである。自分が声出したいと言うより、周りが声出さないかハラハラしたり、出してた時に否定的な気持ちになったりするのが嫌だからという点で、早くガイドライン緩和されてほしい。

 

まさかBRADIOのライブがガイドラインやルールについて考える機会になるとは。でも、楽しかったのは間違いないです。振り付け覚えて、また観に行きたい。コロナ禍初期に出会ってから2年、やっとFunky Party Peopleの一員になれてよかったです!

では(=゚ω゚)ノ

 

BRADIO THE VOLCANOES TOUR

4/2 広島CLUB QUATTRO

セットリスト

01. Flyers
02. Frisbee
03. Time Flies
04. 瞬き羽ばたき、故につながり
05. Golden Liar
06. きらめきDancin'
07. THANKS
08. Overnight Superstar
09. Yours
10. 夏のエンジェル
11. Boom! Boom! ヘブン
12. 真っ赤なカーチェイス
13. Switch
14. 幸せのシャナナ
15. THE VOLCANOES
16. Back To The Funk

en1. トロフィー
en2. スパイシーマドンナ