たなさと

バンドを語りたい、ただそれだけ。CDレビューやライブレポなどもするので一応ネタバレ注意

愛が溢れ過ぎて過去最長の記事となったLAMP IN TERRENワンマンレポ

出ました恒例、帰省に託けて関西のライブ行くシリーズ。当日券でLAMP IN TERRENのワンマン大阪公演に行ってきました!一週間経ってもーた!

f:id:tana-boon:20190228223209j:plain

f:id:tana-boon:20190228224850j:plain

12月にリリースされたアルバム「The Naked Blues」を携えてのツアー。テレンのワンマンは去年の6月に前アルバムのツアーに行って以来2回目(対バン企画は10月に行ってる)。前回は、その前の5月に行ったFM802主催Rockin' Radio!で初めて観てどハマりして衝動的に行ったので知らなかった曲も多かったんやけど、今回はしっかり過去作も含め聴き込んでから参戦。

会場は心斎橋BIGCAT。前回と一緒。どのみち当日券やからとゆっくりめに行ったが、BIGSTEP内の階段にはまだまだ行列が。公式からもアナウンスがあったが機材トラブルがあったようで開場が15分遅れてた模様。前売券の方々の列が途切れたところで当日券を買って入場しました。

今回は物販を我慢。アルバム封入の来場記念引換券でスペシャルチケットをもらうだけした。

f:id:tana-boon:20190228230655j:plain

10分前ぐらいに入場。同じBIGCATでも去年のワンマンより人が多いように感じた。去年はもっと後方のスペースに余裕あったような気がする。

とか考えながら開演を待ってたが、5分以上過ぎても始まらない。しかもそういえば開演前のSEが無いなと。なんかあったのか?機材トラブルが長引いてるのか?とか思ってたら突然ショパンノクターンが流れる。後のMCで言ってたんだがSEが無いのは演出の一環やったそうです。一通り流れた後で徐々にノクターンの音量が上がり、同時にゆっっっくりと照明が落ちた。

10分ほど押しての開演。カーテンが開くとメンバー4人の姿。Vo. 松本大さんはまさかのキーボードの前に座っている。キーボードが真ん中よりちょっと上手側、そしてドラムの大喜さんがちょっと下手側にズレた位置取り。だから正面から見ると上手から順にベース、キーボード、ドラム、ギターと等間隔に並んでるように見える。

大さんがキーボードを弾き始める。一曲目は "I arosed" 。一曲を通して照明はまだ一部しか点かず、等間隔に並んだメンバーのシルエットが逆光の中に見え隠れする。もうこれだけでオーラがすごい。正面から定点で撮ってるだけでMVに出来そうな映えっぷり。

そのまま2曲目の "New Clothes" が始まり、ギター一本で弾き語るワンコーラスが終わって楽器隊が入ってくると同時に一斉に照明でステージが照らされ、中央に現れる筆記体で書かれた「Lamp In Terren」のネオン。めちゃくちゃかっこよかった。

f:id:tana-boon:20190228224013j:plain

(この写真は終演後に撮影許可が出た時に撮ったものです)

このネオンがね、曲に合わせて様々な色に光るんですよ。鳥肌が全然自重してくれなかった。後のMCで言ってたんやけど大阪公演と東京公演でしかやらない、出来ない演出だそうです。来てよかった。先週の岡山公演行こうかなと思った時期もあったんやけどこっち来てよかった。

中盤は "at (liberty)" "亡霊と影" "凡人ダグ" とダークな曲が続く。クソかっこよかった。特にダグの大サビの声を張る感じがやばい…なんであれで喉を潰さんのか。あっいや一回ポリープ出来てるわ。懲りてへんのかこの人。好き。

そういえば "亡霊と影" では大サビ前に演奏が止まってアカペラになる箇所があるんやけど、演奏止まったとこでみんな曲終わりやと思ったんやろうな、拍手起こっちゃったの笑った。分かるよ、俺も初めて音源聴いた時これで終わりかと思ったもんw

"Beautiful" ではピンボーカルで踊るように歌い上げたり、かと思えば続く "花と詩人" ではまたピアノを弾いたり、全体的に魅せ方の幅が広がりまくってた。前回のワンマンと比べて大さんのパフォーマンスが格段にアクロバティックになってる。

しっとり聴かせるセクションが終わり、後半戦は "キャラバン" "オーバーフロー" で客席諸共飛び跳ね始める。メンバーの煽りに応じ、みんな大合唱。

からの "地球儀" では定番の大さんが客席に降りてくる演出。みんな揉みくちゃ。一気にオーディエンス一人一人の位置が変わった。最終的に大さん客に埋もれて引き返せなくなって「俺は戻る!俺はステージに戻る!!」て叫びながら笑ってて、大サビの入り歌えてなかったw 

盛り上がったところで本編はクライマックス。アルバムのラストナンバー "月の子どもたち" で幻想的な雰囲気を作り、続く曲振りへと繋がる長いMCを経て "BABY STEP" のイントロが力強く始まった。

…と思ったらすぐに演奏を中断。

何となく気づいてた。演奏が始まる直前に客席最前辺りから誰かが声を上げるのが聞こえたような気がしてた。どうやら客席前方の女性が体調を崩して倒れた模様。スタッフに抱えられて会場外へと退場。不穏な空気が流れる中、大さんが口を開いた。

「今、ふたつの気持ちがある。大丈夫かなって心配する気持ちと………出鼻挫かれた…」

会場が一気に笑いに包まれた。

「もう言っちゃうけどさ、今の曲が最後なんだよw え?どうする?俺さっきの長ったらしいMCもっかいやんの?w」

良い対応やと思う。シリアスにしすぎず、適度に笑いを取りつつもちゃんと心配してる。さすが。イケメンなのは雰囲気だけじゃない。

すると客席から「一曲挟もう!!」と野次が飛び、途端に客がみんな乗っかってその気になってしまってメンバー苦笑いwww 4人が集まって相談し、再び元の位置に戻ってきたと同時に大さん

「よし!セットリストにない曲やります!スタッフさんすみません、マジでリハも何もなかったやつなんで照明とか適当でいいです!あとはこいつら(客席を示して)が何とかします!」

一呼吸置いて大喜さんが刻み始めた入りのリズムに即、大歓声。テレンの楽曲の中でもシンガロングが巻き起こる人気曲のひとつ、"multiverse"。逆にこれ元々のセトリに無かったのか…マジで攻めてるな今回。サビもアウトロもコーラス隊3人とオーディエンスの大合唱が止まなかった。

演奏後に大さん「さっきの子、大丈夫かな。」(スタッフと確認)「あ、目覚ました?よかったよかった。こういうのってさ、申し訳ないとか思っちゃうと思うんだよ。気にしなくていいからね。いつでも戻ってきてください。まぁ俺らが彼女にも届くぐらいの演奏しなきゃいけないんだけどw 後ろの方とかでいいからね、ゆっくり観といてくれたら」みたいなこと言ってて、マジでフォロー完璧やなと思った。イケメンなのは前髪だけじゃない。全国のミュージシャンは参考にしてください。

トラブルを利用して逆に会場を一つにしたところでもう一度MCを挟み、再びラストナンバー "BABY STEP" が鳴らされる。

10月の対バンツアー時にアンコールで初めて聴いた、当時はタイトルも決まってなかった曲。MCで言ってたんやけど、この曲があっての「BABY STEP」ツアーという時系列ではなく、先にこのツアータイトルが始めからあり、タイトルが決まっていなかったこの曲を後から "BABY STEP" と名付けたそう。音源化され、アレンジも添えられ、より一層エモさを極めたこの曲を本編最後に聴けて良かった。

本編が終わりアンコール待ちの時間になると、前の方にいた女性陣が何やら合図をし、周りを巻き込んで "オーバーフロー" のシンガロングを歌い始める。少しずつ伝播していき、全体でシンガロングしながらメンバーの再登場を待つ形に。

再登場するとまずベースの健仁さんが「業務連絡でーす。来場記念品のチケット、もう受け取ってくれた人もいると思うんですけど、最初の10人分が間違えて明日の名古屋のチケットを渡してしまっているみたいですw 引き換えてくれた人たち、確認してもらって、名古屋になってる人は終演後に交換するんで持ってきてください!申し訳ありませんw」

何その可愛いミス。さっきのやつね。最初に言ってた引換券でもらえたやつね。「多分この辺の奴らとかそうなんじゃないかな」と大さんに示され、チケットを確認したのであろう前方の方々の中から「あwww」と笑い声が聞こえ、健仁さんが「あぁいた、それそれw」と笑ってみんなほっこり。名古屋公演に行った皆さん、あなたのチケットは一度大阪参戦勢の手に渡ったものかも知れません。

続いて大さんから「解禁でーす。」とアナウンス。5/2にFM802弾き語り部の出張公演と題して、もりのみやキューズモールでフリーライブが行われるそうです!

f:id:tana-boon:20190228223933j:plain

マジでこの日の解禁やったらしい。終演後出てきたらこのチラシがいっぱい貼られてあった。さすが大阪公演。さすがFM802。GWの予定がひとつ増えた。今のところ連休10日もあって4/29のマカロニえんぴつワンマンしか予定無かったから嬉しい。

 

ここまで話してやっとアンコールについての話へ。大さんが言うには、本編に全力をかけてセトリを組んでて、アンコールは何も考えてなかったらしい。なくてもよかったと。アンコール待ちが手拍子だけやったら演らなかったかもとまで。「正直自分たちで歌うの恥ずかしいでしょ?みんなにも恥ずかしい思いまでしてもらってやっと演るつもりだったんですw」とのこと。"オーバーフロー" のシンガロングを起こした人たちはこの話を知ってたんやろうな。

アンコール曲はスタッフに選んでもらったという。初日の福岡は "L-R"、岡山は "ランデブー" だったらしい。ということは各公演で曲が違うのかな。何を演るんだろう。誰もがそう思ったその時。

FM802で初めてパワープレイをかけてもらった曲です。大阪のアンコールでこれを演るっていうのは思うものがあります」

大さんがそう言って歌い始めたのは "メイ"。

ありがとうございます。めちゃくちゃ好きなんですこの曲。テレンをまだよく知らない、何なら "緑閃光" だけ聴いて暗いバンドやなと思ってた頃、スペシャで初めて聴いてテレンの印象が一気に変わった曲。Rockin' Radio!で演ってくれて、テレンにハマるきっかけの一つとなった曲。色々思い出しながら聴いてたらマジで泣きそうになった。ほんまに、ほんまにこの大阪公演に来てよかった。

 

書いてたらえらい長くなったな。MCの内容までこんな事細かに書いたの初めてやわ。テレン愛が溢れてしまった。まともに聴き始めてわずか2年弱、ここまで好きになるとは思わんかったな。

実際、ほんとにいいバンドです。大型フェスの常連ではあるものの大きいステージを埋めるわけでもないし、メジャーデビューしてる割にはMVの再生回数も多くない。でも多くの人に愛されてて、一番長く続くタイプのバンドやと思います。

今年も永く聴いていくぞ!皆さんも是非!

 

では(=゚ω゚)ノ

 

 

LAMP IN TERREN

ONE MAN TOUR 2019 BABY STEP

2/23 心斎橋BIGCAT

セットリスト

I arosed
New Clothes
Water Lily
Dreams
at (liberty)
亡霊と影
凡人ダグ
heartbeat
innocence
Beautiful
花と詩人
キャラバン
オーバーフロー
地球儀
月のこどもたち
multiverse
BABY STEP

(en.)

メイ