たなさと

バンドを語りたい、ただそれだけ。CDレビューやライブレポなどもするので一応ネタバレ注意

the peggiesがいない明日が来るのは少し寂しいけどまた絶対に会おうぜ

the peggiesのラストツアー大阪公演に行ってきました!!

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9月末で活動休止するペギーズ、ベストアルバムを引っ提げて執り行う最後の東名阪ツアー。翌日からちょうど大阪に出張だったので自費で前乗りして参戦しました。

ずっとCDは買っていたし、このブログでも毎年のように年間ベストに選出していたバンドなので足を止めてしまうのが本当に惜しい。ライブ自体も、チケットを取っていたワンマン公演がコロナ禍の始まりにより中止になって以来。

最後に実際に観たのは2019年の5月。それ以降ツアーでも広島公演がなかったり大阪とかに行ける機会がなかったりして久しく機会に恵まれてこなかったのだが、あわやそのまま観られず終いになるところだった。

会場は心斎橋BIGCAT。大阪のライブは最近頻繁に行っているが、ビッキャはかなり久しい。チケットはソールドアウト。そらそうよ。一度はなんばHatchも経験したバンドのラストツアーなんかそら切れるよ。むしろよく直前でチケット残ってた。

整理番号も500番台でかなり後ろの方だったので、フロアに入ったら既にほぼ満員。ビッキャのマックスキャパってスタンディングで800人ぐらいだったと思うから、滑り込みで500番台って事は2/3の550人ぐらいだったのかな。

入場に時間がかかってるっぽかったのと、直前まで物販やドリンク交換してる人もいたためか、5分ぐらい推して開演、3人が登場した。BIGCATのステージは比較的高い方だが、背の高い男性客が多いので後ろの方だとDr. みくさんはほとんど見えなかった笑 Vo. ゆうほさんとBa. メガマキ氏はたまに手元が見える程度。

一曲目は初期の代表曲 "グライダー"。

思えば自分がペギーズで初めて聴いた曲。今は亡きグッドモーニングアメリカのコンピに入っていた。サビのシンガロング、最後に一緒に歌いたかったな。

2曲目は "青すぎる空" で青すぎる照明がステージを照らす。この曲もEPの収録曲でカップリング感あって影薄いけど、パワフルで疾走感があってメジャーのペギーズらしい一曲。タイアップも付いててMVもあるからもっと知られてほしいな。ベストに入れてくれて嬉しい。

「ペギーズと愛の旅に出かけましょう!」とお決まりの前振りから入った "LOVE TRIP" ではゆうほさんが「大阪まだまだこんなもんじゃない!」とどんなに煽っても、観客はしっかり拍手の熱量を上げるだけで応えていた。最後のライブで声援を返せないのは残念だが、最後までルールを守れるのが流石ペギっ子。

まぁ後方に1人曲終わる度に「フォゥwww」て吠える奴おったけどな。周りがちゃんとルール守ってて自分1人悪目立ちしてるの分かるはずなのに恥ずかしくないのかな。恥ずかしくないんだろうね。かわいいね。

 

「大阪では初めて演る曲」という "ハイライト・ハイライト" は結果として最後のシングル曲になったな。東名阪ツアーの名古屋公演がこの日の前日にあったが、「昨日の名古屋でも初めてだったけど皆すっごいノってくれた」と言っていた。軽快な裏拍のリズムは手を叩いて盛り上がらざるを得ない。これももっと色んな場所で披露される機会に恵まれるべき曲だった。

メガマキ氏がベースを替えて始めた "Unleash" はベースイントロも渋いし、ゆうほさんの歪んだギターソロもカッコいい。カップリング曲だが人気が高く、ベストアルバムにも入るのも納得。

Unleash

Unleash

次もカップリング曲続きで "最終バスと砂時計"。センチなピアノイントロと夕陽を表すようなオレンジの照明が良い雰囲気を醸し出していた。平成初期感のある懐かしくて爽やかな曲調がアラサーには刺さる。これはベストに入らなかったが、聴けて嬉しかった。

最終バスと砂時計

最終バスと砂時計

続く "アネモネ" をスポットライトの下でぽつりとタイトルコールするところから始めてエモく歌い上げた後、最初のがっつりしたMCタイムへ。

最後の大阪公演という事で、やはり大阪の思い出を。大阪に初めて来たのは高校生の時の見放題だったとのこと。高校生の時から活動してたんだな。休日のはずなのに授業参観が入って、終わってから新幹線で急いで関東から向かったんだと。調べたけど多分2013年ですね。

ペギーズは皆酒豪なので飲みの場でのエピソードも多い。大阪の三角公園を三角地帯(三軒茶屋の飲み屋街)と間違えたの面白かった笑 ゆうほさんが好きなヤクルトスワローズの選手に似た店員さんと写真撮ってもらったけど記憶がない話とか、メガマキ氏がたこ焼き屋の階段で2階から滑り落ちた話とか笑

メンバー3人がそれぞれ無邪気に話す様子を見ていると、本当に活動休止が信じられない。

 

MC後は "ドア" とまた失恋バラードを挟んでからの、自分がペギーズにがっつりハマるきっかけになった "ネバーランド"。

ベストにも入ってるし演ってくれると期待してはいたが、イントロのギターが鳴った時は鳥肌が立った。閃光のようなシンプルな照明もMVの世界観を再現しているようでカッコいい。

「自分のために歌っていた自分を、皆に届ける為に歌う自分に変えてくれた曲」という "足跡" と、そこから繋がるように入った "スタンドバイミー" は、それぞれヒロアカとさらざんまいのエンディング曲。それぞれのオープニング曲であったKANA-BOONの "まっさら" と "スターマーカー" を思い起こさずにはいられない(厳密にはヒロアカの "スターマーカー" と "足跡" は同じクールではないが)。この2曲の流れは個人的に嬉しかった。

『さよならさ行かなくちゃ』という歌い出しも今だと違って聴こえなくもない。ゆうほさんの覚悟が詰まった壮大な曲です。ただのアニソンじゃない。

ベストに収録された新曲 "CHEESE!" では写真を撮る時の「はいチーズ」に準えて、観客が皆ピースで手を挙げる。歌詞がもうどこを切り取ってもいかにも休止の覚悟を決めて書かれているフレーズの数々で辛いんだが、それを払拭するほどのポップな曲調が楽しい。この曲ももっとこれからライブで愛されるべき曲だった。

CHEESE!

CHEESE!

曲が終わってから、ゆうほさんが自分のスマホを持ってきて観客をバックに写真撮影。どの角度ならメンバー3人と観客が全員入るか(あと盛れるか笑)を模索していたが、角度工夫しないと入りきらないぐらいの客が入ってるって喜ばしい事だよなぁ。あと終わってから普通に3人で自撮りしてた笑 そして「写真AirDropしたいところだけど600人全員には送れないから後で載せるね」はシュールで笑った笑 本当に今までと変わらない様子でパフォーマンスしている。

さて写真撮影なんかしたからてっきりもう終わりかと思ったが、むしろここからがラストスパート。清涼飲料水のCMが頭に浮かぶほど爽やかな "ドラマチック" へと入る。イントロで数少ないスラップ主体のベースプレイがあるが、メガマキ氏の丁寧な手元を観られて満足。ゆうほさんの指示でサビでは腕を左右にウェーブ。これもまだまだライブで盛り上がるナンバーになってただろうな。

続いて「みんなの声がないと完成しない曲」と前置いて "マイクロフォン" へ。サビでも間奏でもずっとシンガロングがある、一体感が凄まじい曲。「心の声で叫んでください」というゆうほさんの言う通り皆しっかり無言で拳を突き上げ続けた。こうしてみると、アニメタイアップのないアルバム曲でも本当にキラーチューンが多い。

無言のシンガロングを経てエモさを高めたところで、「こんなに楽しいのは誰のせい!」と何度も煽って、いよいよ大詰めの "君のせい"。メジャーデビュー後、何だかんだ "グライダー" を越える曲は出てこないのかなぁと思っていたところに大爆発したのがこの曲。MVの再生回数は500万を超えた。

しかしそれさえも超えて更にダブルスコア以上の再生回数となってしまった最大のヒット曲を、本編の最後に。"センチメートル"。

もう1400万いってるし。こんなに伸びるとは。皆手を挙げたり左右に揺らしたり、思い思いに楽しんでいる様子だった。曲調もテンポも、楽しいし優しいんだよな。

思えば3年ぶりのライブな訳でして "センチメートル" 含めコロナ禍でずっと聴いていて初めて生で観られたという曲がたくさんあった。最後に、とつけないとならないのが非常に残念だが、最後に存分に聴けてよかった。

 

 

メンバーがツアーTシャツに着替えて再登場し、アンコールでは恒例のみくさんの物販紹介。ラストツアーだろうが関係なく最後まで底抜けにテンションが高いみくさん。ランダム仕様のキーホルダーでスタッフに相談したらいけるよっていう裏技は流石に笑った笑

アンコール1曲目は「大阪の人は朝よく聴いてたかも」という振りで分かった "BABY!"。まだ実家にいた頃、朝の情報番組で天気予報だったか星座占いだったかのコーナーのBGMに起用されていた。この曲を聴くと学生時代の朝を思い出す。

そして最後はメジャーデビュー曲 "ドリーミージャーニー"。「言わば始まりの曲、この曲を再会の切符にしたい」とゆうほさん。

ペギーズのライブを初めて観たのは2018年の梅田CLUB QUATTRO、その一曲目に聴いた曲がこの "ドリーミージャーニー" だった。自分にとっても言わばペギーズの始まりの曲。そんな曲を「再会の切符」と称されたらこっちは信じてしまうぞ。切符を握りしめていつまでも待とう。次に聴く時にはイントロのシンガロングも一緒に歌えますように。

 

 

普通にこれで終わりだと思ったけどダブルアンコールがありました。場内の照明が点かないからまさかとは思ったが。

本当の本当に最後の曲は、1stフルアルバムのラストナンバー "明日"。

明日

明日

ゆうほさんが最後のMCをしながら弾いたコードで分かって「あぁあの曲か」程度に思いながら聴いてたんだが、入りの弾き語りで『明日が来るのは 少し寂しいけど また絶対に会おうぜ』というフレーズを聴いた時にちょっと泣きそうになった。元々そういう曲ではあったが、活動休止前最後と思って聴くと伝わり方が全然違った。

そんなどう聴いても別れの曲なのにまた明るいんだよなこれが。Aメロでの手拍子、サビでの拳、どれも観客皆最後に全力を出して楽しみ尽くしている感じがした。

演奏が終わった後、メンバーの指示で観客がスマホのライトをつけて取り出して左右にウェーブ。BIGCATが光の海と化した。前回広島で観た時を思い出したな。前回は本編のラストナンバーだったのだが、コロナ前だったので皆で合唱したんだった。それが今回は一緒に歌えない代わりに光で応える形。どんな形であれこの曲で最後に一体になってレスポンスできてよかったですね。

 

 

最後に物販でベストアルバム「MMY」を購入。まだ買ってなかったのでちょうどよかった。ポストカードもステッカーもついてきた。

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以上!

何度も書いてきたが、やっぱり活動休止は惜しすぎる。数々のアニメタイアップで知名度を上げ、10周年で日比谷野音ワンマンもできるようになった。曲の振り幅もどんどん大きくなって、ライブでのキラーチューンも増えて、これからまだまだ飛躍していきそうだったのに本当に勿体無い。2018年からこのブログをやっているが、当初からずっと毎年何かしらで音源を取り上げてきた。ライブこそ行く機会に恵まれなかったが、新譜も欠かさず買ってずっと好きだったので残念でならない。

でも、最後に観られてよかった。3人がこれまでと変わらずゆるゆるトークするMCを見るとこれからも普通に仲良しでいるのかなと思うし、ゆうほさんは早速ソロでのイベント出演が決まってるから音楽は続けるんだろうし。こんなに希望の見える活動休止ってなかなかないんじゃないかなと。自分で再会の切符なんて言ったからには責任取るんやぞ!『また絶対に会おうぜ』で終わる曲で締めたからには責任取るんやぞ!笑

明日がちょうど東京のツアーファイナルで、本当にラストライブ。明日が終わったらthe peggiesは活動休止する。新曲が聴けなくなるのは寂しいが、ライブがなくなるのは寂しいが、これからも聴き続けようと思います。また絶対に会おうぜ。

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では(=゚ω゚)ノ

 

the peggies TOUR 2022 "My White"

9/14 心斎橋BIGCAT

セットリスト

1. グライダー
2. 青すぎる空
3. LOVE TRIP
4. ハイライト・ハイライト
5. Unleash
6. 最終バスと砂時計
7. アネモネ
8. ドア
9. ネバーランド
10. 足跡
11. スタンドバイミー
12. スプートニク
13. CHEESE!
14. ドラマチック
15. マイクロフォン
16. 君のせい
17. センチメートル

en1. BABY!
en2. ドリーミージャーニー

W en1. 明日