たなさと

バンドを語りたい、ただそれだけ。CDレビューやライブレポなどもするので一応ネタバレ注意

KANA-BOONと一緒に歩んできた20代の10年間を野音ワンマンで締め括りました

KANA-BOON大阪城野音ワンマンに行ってきました!!日比谷公演がまだなのでネタバレ自己責任でお願いします!

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メジャーデビュー10周年イヤーのスタートダッシュを切る、大阪・東京の野外音楽堂で開催されるキックオフライブ、その大阪公演。早い段階の先行でチケットを確保していた。

大阪城野外音楽堂は昨年10月のBand on the Run以来だな。最近の自分にしては割と余裕を持って到着。物販は特に見ず、6月リリースの新譜「恋愛至上主義」の予約のみした。会場予約特典のステッカーをゲット。

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30分前ぐらいに入場。巨大なバックドロップが降ろされていた。

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座席は上手側の一番端から2番目でした笑 前の方だからかなり距離は近くて見やすかったが。

15分近く押してスタート。開演前の場内SEが1曲終わると同時にオープニングが始まった為、野音なので照明が落ちるということもないのもあって皆始まりの瞬間をあまり認識できてない感あったな笑 「あ、これもう始まる?」みたいな感じで少しずつぞろぞろと立ち上がり、登場したメンバーを拍手と歓声で迎えた。

注目の1曲目、新曲で始めるか?ただいまつりの時のように "A.oh!!" か?いきなり "ないものねだり" からカマしてくるか?など予想していたが、他に予想していた中の一つにあった "1.2. step to you" からスタート。

一斉に歓声が上がり、『1.2.3.4.』の合唱に続いていきなり銀テープが発射される。自分は端すぎてテープを掴めなかった…そしてテープを目で追っている間に見逃したっぽいのだが多分このタイミングでバックドロップが落ちてロゴが現れていた笑 ほんで1番のAメロから盛大に歌詞飛ばして「イェーーーーーイ!!」で誤魔化したwww

サビ前の『1.2.3.4』の合唱や落ちサビでの手拍子など、一気に会場に一体感が生まれたところで、2曲目 "盛者必衰の理、お断り" でさらに盛り上がった。もうすぐリリースから10年になるメジャーデビュー曲、このライブの始まりには相応しい。みんな小指と小指 真夜中に絡めていた。

今回のライブからマスク着用の上で声出しが完全に解禁され、続く早速の "ないものねだり" でコールアンドレスポンスパートが。『ゆらゆらゆらゆら僕の心』の大合唱が野音に響き渡る。

鮪が「この気持ちよさをマーシーにもお裾分けしたい!」と、マーシーに歌わせてコールアンドレスポンスをやる場面も。加入して一年が経ったマーシー、観客の声をがっつり浴びるのも初めてでご満悦の様子。古賀さんは歌わずにギターでメロディをなぞり、それに対しても皆でレスポンスした。鮪「こいちゃんは叩きながらは無理か笑」とのことでお預け。笑

声出し解禁を存分に堪能したところで最初のMC。「キューンからメジャーデビューして…『甲は、乙に対して…』みたいな契約書を書いて笑 おかげさまで10年、まだ契約続いてます、ありがとうございます!」と改めて感謝を伝える鮪。

続いてメンバー紹介に移ったが、やはりこの日の一番の主役は古賀さん笑 鮪も「今、日本で一番熱い男」と紹介。

https://news.yahoo.co.jp/articles/7e62c0408c3f5fdbc657b45c9d57655f2c46ef51

これなw チョコボールで金のエンゼルを引き当てた件でYahoo!ニュースに乗ってしまった古賀さん。確率は1000分の1らしい。客席からも「Yahoo!」という野次が飛び交い、「俺はYahooではないよ笑」と冷静に返す古賀さん。しかしその後「大阪行けるかー!」「Yahooooooo!!」という謎のコールアンドレスポンスがあった笑

やはりコールアンドレスポンスは演者もテンションが上がるんだろうなと。みんな嬉しそう。鮪の「銀テープばーーーん!ロゴどーーーん!全部やった!もう終わろか!笑」と戯けたり、ステージの端に寄って耳に手を当てて歓声を煽ったりと、いつに無くテンション高め。

濃すぎるMCが終わり、鮪がギターを降ろして始めた次のパートは、 "Flyer" から始まり "Weekend" "ロックンロールスター" というアッパーなカップリング曲ラッシュ。ステージからスモークも噴き出し、更に盛り上がりが加速する。マーシーと古賀さんも絡み合って掛け合い、躍動的に跳ね回っていた。

"Weekend" の前には鮪が「今日は週末!今日は週末!」と連呼するのを聞くだけで歓声が上がった。「みんな踊れんの!?」という煽りの通りに観客も飛び跳ね、大サビ前の『Monday, Tuesday, Wednesday, Thursday, Friday, Saturday, Sunday, oh-oh-oh』でも大シンガロング。

"ロックンロールスター" は、鮪が再びギターを担ぐ傍らでこいちゃんがゆっくりとハイハットを叩く様子で来ると気付き、その選曲に「マジか…!」と声を漏らしてしまった。マジで2014年のただいまつり以来だな、生で聴くの。古賀さんのギターリフとこいちゃんの16ビートが絡み合う間奏がカッコ良すぎる。

ロックンロールスター

ロックンロールスター

ここで天気に関するMC。「晴れたね!」と嬉しそうな鮪。この日は元々雨予報で自分もカッパを持参していたが、幸い思ったより早くから雨が上がり、ライブの頃にはもう空が明るかった。KANA-BOONは雨バンドらしいが、古賀さんが「中学校の時の運動会とかいつも雨やった」と言った時の「じゃあお前やん!!」という鮪のツッコミがキレキレだった笑

やはりこの記念すべきライブの日に雨予報だったという事で、古賀さんとこいちゃんはてるてる坊主を作ったらしい。マーシーと鮪の「古賀がグループLINEで『てるてる坊主作った?』て笑」「来てたな、俺無視したけど」が辛辣すぎてw そして古賀さんは金のエンゼルに肖って作ったというキョロちゃんの頭を使ったキョロてる坊主を持ってきた!可愛かった。こいちゃんのただのティッシュ製てるてる坊主とのクオリティの差も面白かった笑

そして何より、キューンからも4つのてるてる坊主が楽屋に届いていたというw 古賀さんのキョロてる坊主もだけど、結局はレーベルの力でしたと鮪が締め括った。

そんな天気に何とか恵まれたこの日の夕方、MCを終えて次の曲に移るにあたり、「夕暮れ出てる?」と問いかける鮪。その頃には夕焼けに空が染まっている事を予想してセットリストを組んだというが、空は単に日が暮れ始めて薄暗い感じ。「時間帯の計算を間違えました」「夕焼け出るまでイントロ弾いとこかな笑」と冗談を挟みながら、こちらもカップリング曲 "オレンジ" へと入った。

オレンジ

オレンジ

この日最初のミドルテンポな曲に、夕焼けの代わりにステージを彩ったオレンジの照明を見ながら、ゆったりと身体を揺らす人、手を挙げてウェーブさせる人など様々だった。

照明はオレンジ色から次第に緑色に変わり、引き続きミドルチューンのカップリング曲 "ユーエスタス" へと繋がった。演奏後、「色んな曲やってびっくりしてるやろ笑」とドヤ顔の鮪。「初めて演る曲もあるし久々の曲もあるし…」「もちろんカップリングも気合い入れて作ってるし、気に入ってくれたらいいなぁと」と語る。

そこから、続いて次の曲振りへ。「満開の時よりも少し散ったぐらいの状態の方が好き」「咲いたらみんな花見に集まるのに散ったらみんな集まらない、その寂しい感じが性分に合ってて好きなのかなと思う」と鮪が説明するのは、察しの通りの桜の花。この時点で次の曲は3曲に絞られるが、逆に言うと3曲の可能性がある。

披露されたのは、同名の桜ソングの中から2つ、"さくらのうた" からの最新作 "サクラノウタ"。"さくらのうた" の時は薄めだったピンク色の照明が、"サクラノウタ" で濃くなったのは桜が咲き誇っていく様子を表しているようで美しかった。"さくらのうた" はキー低めが定着してるのかな?より切なさが増しているように聴こえる。

ここから後半戦、明るい空に白い月がうっすら見える程度だったところから、いつの間にか暗い空に月が黄色く光を放つ時間帯に変わっていた。鮪が「Sunny side up - Moon side up、夜の部へようこそ」と前置き、こいちゃんのドラムから入り "夜のマーチ" へと移る。

そんな「Sunny side up - Moon side up」というタイトルはマーシーが考えたという話を次のMCにて。「Sunny side up」自体は目玉焼きって意味らしい。調べると、特に片面焼きのものを指すんだと。ちなみに鮪の案は「太陽vs月」だったらしい笑

「俺らって夜の曲多いよな」「夜の曲だけで演り続けられる笑」と話す鮪と古賀さん。"スーパームーン" "夜をこえて" というまさしく夜ソングを2発続けた。どちらも生で聴くのは初めてかな?いつの間にかステージの壁には大きな満月が映し出され、4人の後ろに浮かんでいた。

もしかしたらずっと映っていたのかも知れないが上手側の端の席からでは見えなかった。笑

夜の部も進み、終盤に近づく。鮪から、バンドの在り方についてこの日一番の真面目なMC。「ロックスターには憧れていないしなれない」「遠くにいて手の届かないような存在よりも、いつまでも近所のお兄ちゃんみたいな存在でいたい」、その一方で、「ロック "ヒーロー" でありたい」と。そこで、「ヒーローって何かを考えた時に、手から糸を出すヒーローもいれば、目からビームを出すヒーローもいて。でも自分たちの考えるヒーローは何度倒れても起き上がる存在だと思う」と述べる。

ヒーローについての持論は次の曲への振りだった。「何度倒れても起き上がる、そんな曲です」と前置いて始まったのは、今年最初にリリースされた "フカ"。リリックビデオを彷彿とさせるこの日一番のカラフルな照明が夜の野音を彩った。

この "フカ" を皮切りに、ラストスパートが始まる。続く "まっさら" ではサビで待望のシンガロング。2019年のフェスでも聴いているが、コロナ禍を乗り越えて今のKANA-BOONと一緒に歌うシンガロングはアツすぎた。マーシー暴れすぎてマイク倒れたw 後で鮪にめっちゃいじられてた笑 めしだが在籍した最後のシングル、それを今マーシーが演奏することには本当に大きな意味がある。

いよいよ終盤、鮪が「もうすぐライブ終わっちゃうんですよ!」と言うと客席からは「えーーー」が飛び交う。そのやりとりすらも声出し解禁ならではのもので、何度も「もうすぐライブ終わっちゃうんですよ!」と言い、何度も「えーーー」を言わせたがる鮪。めっちゃ噛み締めてたなぁ笑

そこから、「この曲が俺たちを世界に連れて行ってくれた」「1月にはサウジアラビアで演奏しました」「あなたが好きな歌は世界で聴かれています」と紹介されたのは "シルエット"。からの、「俺たちはこれからも進んでいく。そんな歌です」と前置いて "きらりらり"。10周年キックオフのこのタイミングで、この2曲を繋げる順番も絶対意識してのものだと思う。

そしてついに最後の曲。鮪の「スペシャルゲスト呼んでもいいですか!」で大きな拍手が。the peggies北澤ゆうほが登場!最新曲 "ぐらでーしょん" でのコラボ。来ないかなと期待していたが、一方で来るなら日比谷公演だけかなとも思ってたので嬉しかった!一斉に飛び交う「可愛いー!」の野次。いやほんまに可愛い。

鮪、「今日この為だけに来てくれました!でも寝坊して遅刻しました笑」と上げて落とすw 「はい…新幹線の時間に起きました…」と反省の意を示すゆうほさん。可愛い。ほんまに可愛い。

披露するのはもちろん "ぐらでーしょん"。サビでのウェーブがルンルンでとても楽しい。

演奏するKANA-BOONメンバーの間を抜けてステージ上を行ったり来たりするゆうほさん。ペギーズ時代から思っていたが彼女は生歌が上手い。ペギーズも休止前ラストツアーの大阪公演に行っているが、こんなに早くまた歌う姿を観られて嬉しかった。

北澤ゆうほに大きな拍手を!」「そしてKANA-BOONに大きな拍手を!」とまとめ上げ、大歓声の中で野音ワンマン本編が終了した。

 

アンコールではグッズのロンTに着替えた4人が再登場。特にMCを挟むでもなくスタンバイし、「いっぱい大きく手振れる?」と煽り、"スターマーカー" へ。2Bの『きっと曲がり角で 坂上った先で 見つけてみせるよ』を「ここ野音で!」に替えるアドリブも健在。この日初めてステージ上のミラーボールも回りだし、MVのミラーマンのように野音中を照らし上げた。

最後の最後。「これまでありがとうございました、そしてこれからもよろしくお願いします」「最後一曲演って終わります」と挨拶。ラストナンバーは "眠れる森の君のため"。『僕がCDを出したら』『僕がテレビに出たら』を叶えてから10年が経とうとしているこのタイミングで聴くこの曲はまた違った印象を受けた。スモークがステージ上に立ち込め、青白い照明の下で厳かな雰囲気に包まれながら最後の曲を演り終えた4人。アウトロを引き延ばし引き延ばし、轟き続ける音が大きくなるとともに拍手もどんどん大きくなっていった。

改めて挨拶をして、鳴り止まない拍手が聞こえているであろう中、KANA-BOONの4人はステージを降りていった。本当に最高のライブでした。

 

以上!!!

レア曲多めかつコンセプトに沿った選曲のセットリスト、銀テープやスモークなど凝った演出、更にはコラボも観られ、大満足の内容だった。来てよかったなと。10周年を迎えるKANA-BOON、今までも色んな事があったが、これからもロックヒーローとして何があっても立ち上がってずっと歩みを続けてほしい。

そして、個人的には20代最後のライブとなった。先日の振り返り記事の通り、2013年から始まった自分の20代の音楽の趣味は本当にKANA-BOONの影響を大きく受けている。そんなKANA-BOONのライブで20代を締め括る事ができたのは幸せだなと思う。改めて、こちらこそ、これまでありがとうございました。そしてこれからもよろしくお願いします。

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では(=゚ω゚)ノ

 

KANA-BOON 10th Anniversary KICK OFF LIVE「Sunny side up - Moon side up」

2023.4.30 大阪城野外音楽堂

セットリスト

01. 1.2. step to you
02. 盛者必衰の理、お断り
03. ないものねだり
04. Flyer
05. Weekend
06. ロックンロールスター
07. オレンジ
08. ユーエスタス
09. さくらのうた
10. サクラノウタ
11. 夜のマーチ
12. スーパームーン
13. 夜をこえて
14. フカ
15. まっさら
16. シルエット
17. きらりらり
18. ぐらでーしょん feat. 北澤ゆうほ

en1. スターマーカー
en2. 眠れる森の君のため