たなさと

バンドを語りたい、ただそれだけ。CDレビューやライブレポなどもするので一応ネタバレ注意

夜の本気ダンスが本気でダンサブルすぎた広島の夜

夜の本気ダンスのワンマンツアー広島公演に行ってきました!

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夜ダンのライブを観るのは半年前の山口でのSHUNAN Orbit以来、広島のライブは前回のフルアルバム「Fetish」を冠した2019年のツアー以来。このツアーはファイナルの大阪も行ったが。

そもそも夜ダンが広島に来るのがこの時以来3年ぶりである。言わずもがなコロナでツアーが中止になったり、できても広島公演がなかったりが続いていた。

今回の会場は広島VANQUISH。3月のズーカラデル以来ですね。割と短いスパンでまた来た。直前にチケットを発券し、開演5分前ぐらいに入場。ちょっとギリギリ過ぎた。タワレコでゆっくりし過ぎた。

定刻になると、場内BGMの音が大きくなって照明が徐々に消えて…とかがなく、急に音楽が止んで一気に真っ暗に。ホールライブのような始まり方に拍手が起こる。そして "ロシアのビッグマフ" が流れ、メンバーが登場。音出しの後にちょねさんがお決まりの「こんばんは僕たち京都のバンド夜の本気ダンスですよろしくお願いします」を一息に述べた。誰一人歓声を上げずきちんと拍手のみで迎える。

この一年で新曲は先日リリースしたばかりの "審美眼" のみ。逆に言えばセトリに全く予想がつかない今ツアー、何から始めるのかと思えば懐かしすぎる "Show down" からの "LOVE CONNECTION"。この時点でこの日のセトリへの期待はマックスに。

"Show down" 生で聴いたの初めてかも。この曲のイントロ、ちょねさんがリフ弾いてるのね。

実質ショートMVみたいなもんやから載せたけどマジで久々に観たなこの動画。この時の鈴鹿さんの髪型おもろすぎん?

2曲演って早速MC。ちょねさんに続いて鈴鹿さんが喋り始めると早速笑いが起きる。3年ぶりに広島に来た事に触れ、「なかなか来れんくてごめんな!高松までは行くんやけどな!頑張って岡山は行くんやけどな!と思ったら福岡まで行くんかいみたいなな!」と鈴鹿節炸裂。でも実際広島は岡山との二択で負けがちなんですよねぇ。

MC終わりに鈴鹿さんがタイトルコールして "SHINY" を始めると、続いて昨年のミニアルバム「PHYSICAL」から "SOMA" を演ったかと思えばインディーズ時代の「ヤングアダルト」から "for young" と新旧の振り幅がえげつない。"for young" でちょねさんが初めてギターを降ろしてピンボーカルで飛び跳ね、マイケルはこの日唯一の指弾きだった気がする。

夜ダンはワンマンになるとニシカズがよく喋るのが魅力。「仁義なき戦い」が好きすぎる話は3年前も聞いたよ笑 気持ちが呉市の方に引っ張られすぎ笑 作中で出てくると思われるヤクザ用語を使うも客席からろくに拍手が返ってこないぐらいには伝わっておらずメンバーにイジり倒されていた。

そしてこのタイミングで新曲 "審美眼"。

ド安定に踊れる。イントロは飛べるしAメロはノれるしサビは揺れるしギターソロは踊れる。最強です。

ここからキラーチューン祭りだったな。 繋ぎアレンジから予想つかなかった "B!tch" は、イントロのギターが鳴った時に下手側からちょっと歓声が漏れ出たように思えた。"BIAS" はちょねさんがギターリフから始まる初めて観るアレンジ。MVもないアルバム曲やけどイントロからクソかっこいいし人気ですよね。

BIAS

BIAS


続く "Movin' " も、フェスでもよく演ってるし、Creepy Nutsがいなくてもアンセムになってる。R-指定ならぬS(suzuka)-指定のラップも安定。ここのパートで一気に汗かきましたね。

次のMCではマイケルが会場のVANQUISHについて触れる。夜ダンは2019年のハルバンでこの箱に来ており、「綺麗な箱でワンマンで来たいと思った」とマイケル。VANQUISHはまだ新しい箱で、ハルバン当時はまさにオープンしたてだったな。もちろんハルバンも観てます。俺マジで夜ダンが広島来た時全部観てるのでは?

MCの締めはちょねさん。「会えない間に届けたい曲がたくさんできました」と前置き、コロナ禍でリリースされた "SMILE SMILE" へ。

全ての活動が制限されたコロナ禍初期に完全リモートでMVが製作された曲。「会えない間にできた届けたい曲」と聞いてこれしか浮かばなかった。初めてホーンアレンジも取り入れたキラキラな優しい曲だが、間奏で虹色の照明にミラーボールが回り始める辺りはやはり踊らせる事を止めない。

ここから "YOU&I" "Eternal Sunshine" と、数少ないスローな曲を。"YOU&I" とか流石に生で聴いたの初めてかな。絶対にワンマンでしか聴けないであろう。

"Eternal Sunshine" でこの日イチしっとりさせたと思ったら、続いて "MONSTER (Roguelike life)" でこの日イチのダークサイドを。赤いレーザーが降り注ぐような照明がめちゃくちゃカッコよかった。ニシカズのオルガンのようなこもったギターも色気が凄い。

からの "Ain't no magic"。ここに来て「Fetish」曲が続くのは俺得すぎる。ちょねさん、最初だけギター弾いてすぐ下ろして跳びまくってた。高さエグかったよ。

この畳み掛け方はこれでラストスパートか?と思ったが、まだまだ。ここで珍しくちょねさんが長めのMC。3年ぶりに来た広島の思い出を語る。

マイケルも触れたハルバンの時に、同じVANQUISHでの出演だったアルカラを舞台袖から観てた話や、広島の楽器屋さんによく行ってた話など。最寄駅の名前忘れたらしいが、「猿」がつくとの事なので恐らく猿猴橋だな。多くの客が正解浮かんだと思うが、このご時世なので皆我慢。ちょねさんも「ごめんな声出せんのに笑」と気遣う。

思い出の話でちょっとセンチな感じになるも、ちょねさんがVANQUISH周りの街並みを「ヤンチャな街」とぼやかしたのに対してマイケルが「風俗街ですね」と直球で言った事で雑談パートが始まる。笑

西「愛と欲望の街ですね」
鈴「(オブラートに)包んだなーw」
マ「でも愛と勇気をパンで包んだらアンパンマンになるからな?」
鈴「俺アンパンマングミのオブラート食べへんタイプ」
米「どこを掘り下げてんのよ笑 風俗街からアンパンマングミって年齢の幅が大きすぎんのよ笑」
マ「元々我々愛と欲望の街に繰り出すタイプのバンドじゃないからね」

MCでメンバー全員がここまで雑談するバンドおらんよ。俺がここまで事細かにMCの内容書くバンドもおらんよ。

あと、ちょねさんが尾道や宮島は行ったことあるみたいな話から、宮島の生もみじと京都の阿闍梨餅が似てると聞いた。初めて聞いた名前だったので調べたが、美味しそうでした、あじゃりもち。京都行くことがあったら食べてみよう。

ただそこから天一の話に派生したのは謎だったよ笑 「広島といえば」みたいな言い方w 鈴鹿さん曰く高松の天一の焼き飯めっちゃ美味しいらしいです。チェーン店やからどの店舗も同じやと思ってたけどちょっとずつ違うらしい。高松も一回行ってみたいねー…

鈴鹿さんが「SCANDALの後を狙ってるんで!」って言ったけど天一と組んでるのはSCANDALじゃなくてサイサイ() 一番やったらあかん間違いw んで「夜の本気ダンスフレデリック間違われるぐらい腹立つ」って言ってたけどそれはそれで違うやろ笑

終盤怒涛のMCが続いた後に、いよいよラストスパート。始まったのはこれまた生では恐らく初めて聴く "Call out"。音源と始まり方違うしキーも下げてたから最初分からんかったけど、分かった瞬間飛んだ。

この曲もイントロからギターリフと4つ打ちで畳み掛けて、Aメロからサビまで通して勢いが落ちなくて、2分ちょいであっさり終わるのがカッコいい。

そしてちょねさんの「ハイテンションにわなわなしたいですか?」で始まった "WHERE?" からの "GIVE & TAKE" という最強の流れで締め。

"GIVE & TAKE" でマイケルとニシカズが背中合わせで弾くシーンがあったのだが、ニシカズの方が暴れてたのが印象的。虹色の照明が鮮やかすぎた。何だかんだリリースから一年以上経つが、本当にこの曲は踊れる。

踊らせ尽くした一方で、「まさかあの曲を演らないとは…!!」と思わせるラストスパートで終わった本編だった。

 

本編で退場する前に「またすぐに会おう!」と言ってた鈴鹿さんが「こんな早く会えるとは思ってなかったぞー!」と笑いをとって始まったアンコール。「本編17曲演ったんだけど本当に一瞬だった」としみじみ言うちょねさんに続いて、「広島は他人とは思えない気がしてですね…」とニシカズタイムが始まった。笑

広島と言えばカープの赤ということで、自身はギターアンプが赤、ちょねさんもギターが赤、鈴鹿さんもドラムが赤とメンバーの赤ポイントを挙げていくが、マイケルについては「血が繋がってないという意味では『赤』の他人」という無理やりすぎる理論w その後の「耳『垢』」のくだりも酷かったな() 鈴鹿さんの「ハンブレッダーズとかはそんなこと言わんぞ」も面白かった笑

からのアンコールは "Crazy Dancer" "TAKE MY HAND" というここに来ての最強の2曲。この2曲がついにアンコール枠に来ていることが感慨深い。"TAKE MY HAND" の2番のゆったりするところでテンポを落として音源より過剰にゆったりさせてからのサビの爆発、エグかった。飛び跳ねに飛び跳ねた。踊りに踊った。汗かきにかいた。

安定かつ最強のワンマンでした!

 

物販は買わずに帰ってきました。ニシダセット買ってみたかったんだけど会場着いた時点で売り切れてた。。。

ステッカー可愛いの多いし3つぐらい買ってみたかったけどなー。

 

以上!

冒頭にも書いた通り、アルバムのリリースツアーでないためセトリが予測不可能という事で楽しみにしていたが、予想以上だった。新旧問わず色んなアルバムから来ていて、どの曲も強い。また、"WHERE?" "Crazy Dancer" "TAKE MY HAND" こそしっかり押さえたものの、その他フェスでも定番である "fuckin' so tired" "Magical Feelin' " 辺りを外してきたのはワンマンならではだなと。もちろん聴けたら嬉しかったんだが。しかしそれだけ定番曲以外にも踊れる曲が多いと言うこと。ピークこそ過ぎたものの、ベテランの安定感が出てきてどんどんカッコ良く楽しく面白くなっていく。まさしくダンサブルだった。最高です。

それから、単純に最近、初めて観るバンドや「一回観てみよう」みたいなバンドのライブが多かったから、ここまで全曲知ってて全力で暴れられるバンドのライブが久々だったのもある。夜ダンそろそろ観た回数10回超えたかな?これからも機会さえあれば参戦し続けたい。またすぐに広島来てくれ!

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では(=゚ω゚)ノ

 

夜の本気ダンス It's a danceable world!

5/14 広島VANQUISH

セットリスト

1. Show down
2. LOVE CONNECTION
3. SHINY
4. SOMA
5. for young
6. 審美眼
7. B!tch
8. BIAS
9. Movin'
10. SMILE SMILE
11. YOU&I
12. Eternal Sunshine
13. MONSTER (Roguelike life)
14. Ain't no magic
15. Call out
16. WHERE?
17. GIVE & TAKE

en1. Crazy Dancer
en2. TAKE MY HAND