たなさと

バンドを語りたい、ただそれだけ。CDレビューやライブレポなどもするので一応ネタバレ注意

フレデリックのワンマン、踊ってない夜も知ってた。

4連休のライブ三昧の余韻も残る中、11月ラストライブ、フレデリックのワンマンに行ってきました!

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11月5本目のライブにして、今月唯一事前にチケットを取っていた公演。フレデリック、コロナ禍になったぐらいから最近再熱してまして。フェスではちょいちょい観ているが、ワンマンは行った事なかったので一回行ってみたかった。

会場は久しぶりの広島BLUE LIVE。海辺にあるので絶対寒いだろうと思ってしっかり着込んで参戦。中にさえ入ってしまえば全部脱いでコインロッカー預ければいいやの精神。

開場時間を少し過ぎたぐらいに着いて、物販でタオルだけ買って入場。

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フレデリックのグッズ持ってなかったからな。アラウミドスのラババンはあるけど。あと何気にマフラータオルしばらく買ってなかったからちょうどいいやと。

場内には椅子が並べられていた。自由席だったが既にそれなりに人が入っており、埋まっていない中で前の方の席を取った。それでも真ん中くらいだが。ソールドアウトしているだけある。コインロッカーを使おうと思っていたが、椅子の下にカバンと脱いだジャケットを置いて開演を待った。

 

カウントダウンしていたかのように定刻ぴったりに開演。映像演出とかもなく、シンプルにメンバーが順に登場。

健司さんの挨拶とともにまさかの一発目から "オドループ"。強すぎた。一気に汗かいた。セーター脱いだ。

TikTokでバズったり謎に海外でバズったりして、未だに伸び続けている、というか今更勢いをつけている、もはや名刺曲。MVは下手すりゃ年内に1億いくだろう。ここに来てツアーのセトリ初っ端に組み込んでくるあたり完全に一見も取り込みに来てる。流石だった。

"オドループ" が終わるや否や健司さんはギターを降ろし、"Wake Me Up" "シンセンス" とハンドマイク曲で煽る曲が続く。

"Wake Me Up" はトリッキーなイントロだったり変拍子があったりと中毒性重視の曲というイメージだったけど、サビの縦ノリ感はめっちゃライブ映えだった。飛び跳ねた。

「まだまだ飛んでもらいます」と煽って始まった "シンセンス" はGt. 赤頭さんの初っ端のリフから一気にアガる。これもサビでしっかり飛べる曲だな。

続く "パラレルロール" は個人的に聴けたのが嬉しくて。と言うのもフレデリックは途中2,3年ほどCDを聴き込んでいない時期があり、昨年ぐらいから再熱したので、今回参戦するにあたって音源を再チェックした。その中で「TOGENKYO」収録のこの曲は気に入っていたので、予習の甲斐があったような気になったわけです。

パラレルロール

パラレルロール

最初のMCでは特別な事を言わず、「一生懸命演奏します、いい歌歌います、最後までよろしくお願いします」とだけ言って、次のセッションへ。ここからミドルテンポのアルバム曲パートが始まった。

"レプリカパプリカ" "夜にロックを聴いてしまったら" "たりないeye" "みつめるみつあみ" と、"オドループ" 始まりの最初のセクションとは全く違う横ノリ。腕を挙げて応える客はほとんどおらず、自分も良い意味で呆然と聴き入っていた。

どれも曲の入りも繋ぎも凝ってて。でもイントロが始まったらあの曲だってすぐ分かる。

続く "SENTIMENTAL SUMMER" はサビで手を挙げようかどうかギリ迷う感じの曲調だったが、2サビ前から健司さんが一瞬手を挙げて煽ったので客席も一斉に応えた。

SENTIMENTAL SUMMER

SENTIMENTAL SUMMER

ここでMC。「ワンマンなのでしっかり僕たちの話も聞いてもらいたくて」とのことでまさかの観客を一旦座らせる。

割とがっつりトークコーナーが始まった。ガシラさんは初っ端から「ツアー100ヶ所目!」というボケをかます。笑 客から拍手が起こって健司さんが「甘やかしたらあかん、これでええんやと思うから」てツッコんだの笑った。

Dr. 武さんはめっちゃ声通る。マイク通さなくても後ろの方まで通る。まぁ万が一があったらあかんから言うてちゃんとマイク使ってたけど。んで何喋ったかと言うとツアー出回ってる各地のゆるキャラの話w 広島は、ゆるキャラなのかは分からないがカープ坊やに言及。「他の球団のキャラがみんな動物な中で、人間なのがいいよね」という謎の結論に至る。

三原双子は至って真面目に制作活動の近況や、2021年の活動について語る。そもそも新譜「フレデリズム3」に向けて走っていくプロジェクトの一環としてアナウンスされている今ツアー。楽曲もコラボや提供含め頻繁に発表されており、ここに来てかなり精力的なイメージが今のフレデリックにはある。

そこから、今年作った新曲として "サイカ" を披露。「座ったままでいいです」と客を椅子にステイさせ、じっくり聴かせた。

トータルで体感15〜20分ぐらい座ってたんじゃないかな?正直、ありがたかった。コロナ禍になってからライブが少なかったから体力が落ちているのか単純に歳とったのか、最近ライブ2時間立ちっぱなしがしんどい。笑 それに、こんな構成にできるのも椅子があるからで、それがホールではなくライブハウスで出来るのはコロナ禍ならではなわけで。『踊ってない夜を知らない』と歌ってバズっているバンドが情勢をしっかり利用して踊らずに楽しめるパートを盛り込んできたのはさすがだなと思った。

いや、まぁワンマン初めて来たからね。コロナ前からこんな感じなんかも知れんけどね。

"サイカ" をじっくり聴かせた後、"かなしいうれしい" のイントロが始まって皆一斉に立った。武さんが「立って!」みたいなジェスチャーしてる頃にはもう皆立ってた。元々声出しパートが無い一方でハンドクラップが際立つこの曲はコロナ禍でも全く楽しみ方が変わらない。

からの、"かなしいうれしい" の大サビが終わったらアウトロなしで "逃避行" に繋がった時は声出そうなった。何故かこの曲はハンドクラップのタイミングが覚えられない笑 MVの世界観に合わせたような赤い照明、かっこよかった。

「あと3曲」と前置いて始まった "スキライズム" は、ライブで聴くのは初めて。イントロの入りとアウトロの締めが全く同じで、ループするのかと思うような構成してるから、ライブでは次の曲への繋ぎとかで何か仕掛けてくるのかと思ったが、そんなことはなかった。笑 音源通りに終わった。面白くない。嫌いです。でも嫌いになれないどうして。まぁその後 "TOGENKYO" に連れて行ってくれたのでよしとします。

宣言通り次がラストナンバー。まだまだ演ってない代表曲がある中で何が来る?と思ってたら

「ありがとうございました、遊び切ったので帰宅します」

"KITAKU BEAT" でした。この曲は2019年のレディクレでも聴いてて、当時も書いてるんやけどほんまこんなライブ定番曲になるとは思わなかったな。元々ただのアルバム曲。

遊び切ったので本編終了。楽しかった!

 

アンコールでは健司さんが「ごめんな、めっちゃ個人的な話なんやけど」と断ってから話し始める。この度オーダーメイドで新しいギターを発注していたらしい。木材から選んでるガチのやつ。

そしてそのギターがまさに完成したばかりとのことで、「今楽屋にあって、Zeppツアーで解禁しようと思ってたんですけど、持ってきていいですか」とフライングお披露目する事に。最初は演出かと思ったけどマジで届いたばっかりだったらしい。「持ってきていいですか」の言い方がほんまに嬉しそうでほっこりした。

いざ持ってきたのは緑のボディの綺麗なギター。本当に初めて使うとのこと。ステージ上でチューニングし、「最初何のコード弾こうかな」とウキウキの健司さん。初めて鳴らした音はガシラさんの提案でDdim(ディーディミニッシュ)。すげぇ不穏な音が流れて笑い起こった笑 コードが分からない人も、聴いた瞬間に思ったであろう。俺含め。「フレデリックらしいな笑」と健司さんご満悦。ほんと広島でこんな瞬間に立ち会えるとは。

チューニングを終え、新しいギターで初めて披露するアンコール一発目は一昨日リリースされたばかりの須田景凪とのコラボEPから "TOMOSHI BEAT"。

TOMOSHI BEAT

TOMOSHI BEAT

名前の似た "KITAKU BEAT" に通ずるものを感じるようなイントロと曲調。ライブ当日はまだタイアップになっているゲームのPVで少し聴ける程度だったため、完全にノっている人はいなかったが、それでも2サビの頃にはみんな手を挙げていた。し、何気にサビの『朝日も嫉妬する程に』て次に始まるZeppツアーのタイトルだ。

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今回の2つのツアーにとって大事な曲なのだろう。今はEPのカップリング的位置だが、絶対「フレデリズム3」にも入ってくると思われる。

そして最後は "名悪役"。歌詞がツアー名になっているため演らないわけないとは思っていたが、最後の最後に持ってきた。

"サイカ" もそうだが、本当に「聴かせる歌モノ」をモノにした印象である。"オドループ" が進行形でバズってる一方で脱「オドループのバンド」に成功している。多分、寿命の長いバンドになっていくんだろうなと思った。

そして、今回のワンマン、映像演出が全くなかった。純粋に演奏のみ。バンドとしてカッコ良かった。もう一回言うけど寿命の長いバンドになっていくんだろうなと思った。

 

最後にもう一度物販に寄ってロンT買った。

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デザインも色合いも良さげで、開演前にタオルを買った時から気になっていた。我慢しようと思っていたがライブがよかったので余韻で買ってしまいました。カード使えたしな。カード使えるってことは無料やしな。←

 

以上!

初めてのワンマンだったけど、行ってよかった。元々フェスのセトリとかを見ていてもマイナー曲をちょくちょく挟んでくる印象だったし、ワンマンも凝ってくるんだろうなと思っていたが、期待以上。これからも聴こうと思ったし、「フレデリズム3」も楽しみである。

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では(=゚ω゚)ノ

 

フレデリック FREDERHYTHM TOUR 2021 〜思い出にされるくらいなら二度とあなたに歌わないよ〜

11/27 広島BLUE LIVE

セットリスト

01. オドループ
02. Wake Me Up
03. シンセンス
04. パラレルロール
05. レプリカパプリカ
06. 夜にロックを聴いてしまったら
07. たりないeye
08. みつめるみつあみ
09. SENTIMENTAL SUMMER
10. サイカ
11. かなしいうれしい
12. 逃避行
13. スキライズム
14. TOGENKYO
15. KITAKU BEAT

en1. TOMOSHI BEAT
en2. 名悪役