たなさと

バンドを語りたい、ただそれだけ。CDレビューやライブレポなどもするので一応ネタバレ注意

KANA-BOON × ネクライトーキー 10年越しの盟友ツーマン 〜広島で観てよかったのか〜

KANA-BOON Jack in tour 2023 広島公演に行ってきました!!

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ネクライトーキーとの初対バンということでアナウンス時より注目していたツーマン。この日職場の接待があり行けるか分からなかったので直前まで様子を見たが、新幹線で向かえば間に合うことを確認して直前でチケット確保した。

しかし当日、大雨の影響で新幹線が止まり、先輩に車で送ってもらう事になったのだが、結局開演には間に合わなかった…というか新幹線で移動できなくなった時点で間に合わないのは確定してた。パルコまで送ってくださった先輩には感謝しかないです。

という事で会場は広島CLUB QUATTRO。パルコのエスカレーターを急いで上がり、10階へ駆け込んだ。対バンなので入場時に目当てのアーティストを聞かれたが、まぁどっちも目当てなんだが、あの状況でネクライトーキーと答えるの悲しすぎたのでKANA-BOONと回答。

ドリンクチケットを受け取ってフロアへ急いだ。

 

 

ネクライトーキー

扉越しに聴こえてきたのは "オシャレ大作戦" の大サビ。あぁもう終盤だなこれは…と思いながらも入場すると満員のフロア。「最後の曲!」ともっさが叫び、"だれかとぼくら" で締まった。そういえばラストは "遠吠えのサンセット" がお決まりというイメージだったので、セトリに移り変わりがあるのは良いなと思うなどした。

だれかとぼくら

だれかとぼくら

  • ネクライトーキー
  • ロック
  • ¥255

本当に僅かしか観られなかった。満員で入り口付近でしか観られなかったので、メンバーもあまり観えていない状況。悔やまれる。。。でも逆に、僅かでも観られてよかった。先輩に感謝です!

はああああんジャックポット始まりいいなぁぁぁぁぁぁ

 

 

KANA-BOON

スタッフによる入念な機材チェックの後、続いてホストKANA-BOONの出番。音出しから入り、初っ端から "シルエット" "フルドライブ" というフルスロットル。"フルドライブ" はいつの間にかイントロのアレンジしなくなったね。それもストレートでまた良き。『鳴らせ』で早速大合唱が起こった。KANA-BOONのライブはゴールデンウィークの大阪城野音以来だが、あの時はまだマスク着用必須での声出しOKという制限があったので、完全にガイドラインがなくなって自由になってからは初である。たくさん上がる歓声に応え、「今日の俺は『入ってる』ぞ〜!!」とメラメラに滾る鮪。初の対バンとなったネクライトーキーのパフォーマンスを観てスイッチが入っている模様。俺観てねぇけど!!!

ネクライトーキーのGt. 朝日さん、Ba. 藤田さんとは非常に長い付き合いということで、「10年以上前に作った曲」と前置いて懐かしの "クローン" も演ってくれた。まさに10年前リリースされた「僕がCDを出したら」の "ないものねだり" に続く2曲目。"ないものねだり" を気に入って「僕がCDを出したら」を買った自分としては、初めて聴いたKANA-BOONのアルバム曲は "クローン" になるわけです。感慨深い。

クローン

クローン

MCではもっさに「Twitterでアンプ自慢してましたよね〜」「インスタで黄色いギター自慢してましたよね〜」と言われたことをボヤく鮪。もっさの喋り方を真似しつつ「何やねんあいつ笑」とバッサリ笑 悪態をつきながらも仲良しなのがよく伝わるエピソードだった。

MC明け、鮪がギターを下ろして "FLYERS" を。ステージ上を駆け巡り飛び跳ねながら、サビで観客も飛ばせる飛ばせる。ピンボーカルでの "FLYERS" は野音でも演ってたパフォーマンス。カップリング曲ながら定番になっていきつつあるな。古賀さんもマーシーも頻繁にお立ち台に登って観客を煽っていた。この曲は特に1サビ後のマーシーのスラップが見どころの一つ。

鮪が再びギターを担ぎ、続いてこちらは野音では披露されなかった "ネリネ"。音源ではホーンアレンジの効いたイントロが華やかな曲だが、バンドサウンドだけでも非常にアッパーで、こちらも定番曲になったもんだ。

"ネリネ" のアウトロから繋がるように次の曲に入り、古賀さんの光るギターリフが響き始めた…と思ったら、「あーーー!!ごめん入り間違えたーーー!!!」と叫び出した鮪。まさかの演奏ストップ。悔しそうに「もっかい演らして!!」と懇願する鮪に、客席からも「頑張れー!」と野次が飛ぶ。そして古賀さんが「今さ、鮪はそのまま続けようと思ったら続けることも出来たのよ、でも鮪は止めた、きっと貫きたい想いがあったんやと思う」とフォロー。仕切り直した鮪が「やり直した理由は、『新曲だから』、ただそれだけ!!」と吠えて、その名の通りの "ただそれだけ" へと繋げた。

お?まさか演出だったのか?と思わなくもないが笑、先月出たばかりの「恋愛至上主義」収録の新曲ながら早速盛り上がりを見せていた。実は何回か聴くうちに、"ネリネ" に似た系統の曲だなと思っていたので、個人的にこの2曲の繋がりはなかなかスッと入ってきた。音源ではゆっくりトーンダウンして締められるが、最後の最後にズバッとオーケストラヒットをかますアレンジが施されたライブバージョンのアウトロを観られたのも良かった。

続くMCでは、対バンのネクライトーキーについて語るにあたり、高校時代からの親友である朝日さんに言及する鮪。知っている人は多いがこの2人は本当の親友である。KANA-BOONの公式Twitterで唯一フォローしてるバンドマンが朝日さんのアカウントである事からも見て取れる。お互いに新曲も聴かせ合う仲。鮪はもっさの声が入る前のネクライトーキーのデモ音源とか聴いてるそうで、「ネクライトーキーのメンバーより先に聴いてる」と嬉しそうだった笑

しかし、朝日さんへの想いを語っていく中で事件が起こる。「いつも素の自分でいたいから、ステージ上でしか言えない事は言わないようにしている」「でもちょっと今日だけはライブというこの機会を借りて言わせてもらいたい」と前置きながら、鮪の声色が変わっていった。

ネクライトーキーを始める前から朝日さん(と藤田さん)がやっているバンドであるコンテンポラリーな生活よりも「言ってしまえば俺(KANA-BOON)の方が先にデビューしたわけで…」と、バンド活動の残酷さを噛み締めながらも「でも俺は朝日が音楽で飯を食っていける世界に来てくれるのをずっと待ってた。10年待った。待っててよかった」と話す鮪。泣いていた。初めて観たかも知れない。鮪の涙。

現に、デビューした時のKANA-BOONの勢いは言わずもがな凄まじくて、当時からコンテンポラリーな生活の存在も知ってはいた自分も、「切ないぐらいKANA-BOONだけ売れたな」と思ったことが正直ある。その後、ネクライトーキーという形ではあるけども一気に人気が出てメジャーデビューまで掴んだ時に「朝日さん良かったな」とも正直思った。ただのリスナーですらそう思うのだから、本人たちの中には計り知れない想いがあったのだと思う。それを吐露する鮪の姿に心を打たれた。鮪の後ろでこいちゃんも泣いてたように見えた。

そこから入った "フカ" は野音の時とは全く違う感動を覚えた。鮪、まだ涙声が残ってて高音が出なくて、振り絞るように歌う姿を見て流石に泣いてしまった。この日のライブで更に好きになりました、この曲。大事に聴いていきたいと思った。

マグロも徐々に歌声を取り戻し、"まっさら" そして "スターマーカー" で締め。"まっさら" の疾走感に満ち溢れた合唱は鮪の涙に感化されてアツさを増していたように感じたし、"スターマーカー" は安定のキラキラ感。古賀さんもマーシーも本当に何度も何度もお立ち台に登ってかっけぇプレイを魅せつけてくれた。

エモさも楽しさも全て出し切り、本編終了。

 

ツアーTシャツに着替えたメンバーが再登場し、鮪がいよいよTHE FIRST TAKEに触れる。鮪の煽りに対して「お〜!?」と期待を膨らませるフロア。対バンがアナウンスされた時からフリになっていたくだりである。

で、満を持してもっさが登場するかと思ったら先に朝日さんが登場。中盤の鮪の話に対して素直に感謝しつつも、謎のラップバトルが始まったりと和やかな雰囲気。朝日さん全然韻踏んでなかったけどw

鮪のギターを朝日さんが担ぐと同時に、いよいよもっさが登場。開口一番「鮪さんの泣き虫ー!」とイジりまくるもっさw こんなにゆるゆるな対バンがあるだろうか。

古賀さん、マーシー、こいちゃんもスタンバイ完了し、アンコールにしてこの日最大の目玉、"ないものねだり" へ。演奏前の、鮪ともっさが「もっさ歌詞間違えんなよ!!」「そっちこそ!!2番の入り鮪さんですからね!!」とファーストテイクでの失敗をイジリ合うくだりも微笑ましかった。もう付き合えばいいのに。付き合わんなら俺と付き合ってくれもっさ。

ファーストテイクもすっかり有名なコンテンツになったが、この "ないものねだり" はがっつりミスって結果的に「一発録り」感がしっかり出ている名作だと思う。それを生で観られるのは胸熱も胸熱。サビ前の「1,2!」もしっかり叫んだ。鮪が2番のサビをすっぽかさず歌えた時に「やったぞ!間違えんかったぞ!」といった表情で客席にグッドしてたの可愛かった笑 客席からもグッドが飛び交っていたな👍

もっさとコラボしたファーストテイク仕様ではあるが、ライブなので大サビ前にはお決まりのコールアンドレスポンスも。鮪が急にもっさに振って、テンパったもっさが「かなかなかなかなかなかなぶんぶんぶん〜ぶんぶん〜」つってグダグダになってからの、鮪に笑われて「だってやった事ないもん!!!」って吠えてたの可愛すぎた。付き合ってくれ。ただその後の鮪のコールアンドレスポンスも「ネクネクネクネクネクライト〜キ〜ネクライトーキー〜〜〜」ってリズム感グダグダだったぞww 最後は2人一緒に「ひろひろひろひろ広島〜〜〜」で締めて大サビへ。本当に楽しかった。

アンコールも終わり、次に広島に来る時の告知を最後にして終了。何故か朝日さんがやってて、結局しどろもどろになってマーシーが話してた笑

KANA-BOON自体のパフォーマンスも勿論だし、夢のコラボを生で観られて本当によかった。

 

セットリスト

01. シルエット
02. フルドライブ
03. クローン
04. FLYERS
05. ネリネ
06. ただそれだけ
07. フカ
08. まっさら
09. スターマーカー

en1. ないものねだり

 

 

以上!!

今まで観たツーマンの中で一番良かったかも知れない。ゲストの方ほとんど観られてないのに。親友同士の楽しくて面白くてエモくて感動的な、最高の対バンだった。ファーストテイク仕様の "ないものねだり" も、次に観られる機会なんて本当にないかも知れない。本当に来てよかった。遅れてでも、諦めずに来てよかった。

KANA-BOONは続いて47都道府県ツアーがアナウンスされている。「恋愛至上主義」のシリアルでとりあえず山口と岡山と奈良応募した。どこか当たるやろ。頼む。ネクライトーキーも9月からのツアー、どこか行きたいな。リベンジしたい。

改めて2組とも最高のバンドだと思いました!!広島で演ってくれてありがとう!!これからも聴き続けます!!

では(=゚ω゚)ノ