たなさと

バンドを語りたい、ただそれだけ。CDレビューやライブレポなどもするので一応ネタバレ注意

福岡で初めてのクリープハイプの日の日

クリープハイプの日」に初めて行ってきました!

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2021年から毎年9月8日に開催されているワンマンライブ「クリープハイプの日」。初回から東京、大阪、名古屋ときて4年目の今年は福岡で開催された。休日だし近いしで是非行きたいと思っていた本公演、最初の抽選先行とかはやはり当たらなかったのだが、まさかの一般発売で取れた。結局即日完売じゃなかったのが意外でした。

会場は福岡サンパレスUNISON SQUARE GARDENのリバイバルツアー以来2回目。思えばあの日のユニゾンもツアーの中で福岡だけ当日券が出ていたな。クリープもユニゾンも早々チケットが取れるバンドじゃないはずだが、この福岡サンパレスは埋まりにくい会場なのかな?アクセスが特別悪いと言うわけでもないと思うんだが。謎。

当日は広島でお昼を済ませてから新幹線で福岡へ。指定席なので特に急ぐ必要もないと思い開演15分前ぐらいに到着した。チケットに座席が書かれてあるので3階席なのは分かっていたが、まさかの最後列だった笑 一番上の階の一番後ろの列。見晴らし良すぎる。

5分ぐらい押しで照明が落ちてスタートした。SEなどなくメンバー4人がゆっくりと登場した。尾崎さんが「クリープハイプです、よろしくお願いします。今日という日を福岡で迎えられて嬉しく思います」と淡々と挨拶し、"君の部屋" から始めた。好きな映画も好きな小説も好きな漫画も好きな音楽も全部「福岡にあったんだ」と替えてオープニングを飾り、"一生に一度愛してるよ" へと繋げた。クリープハイプのライブはゴールデンウィークOTODAMA以来だが、その時と同じ始まりの2曲。

続く "しょうもな" も生では初めて聴いたかな。イントロの入りのゆったりしたところ、ライブでも音源通りなんだな。でもひとたび爆発すると幸慈さんもカオナシさんもステージ前方に出てき始めたりしてアクティブになった。

最初のブロックでいきなり "かえるの唄" 聴けたのも意外性があってよかった。カオナシ曲の中でも結構好きなんだよなこれ。

かえるの唄

かえるの唄

勿論フェスでも定番になってる "火まつり" も好きだけど。この次のブロックで演ったけど、「毎週のように誰かが炎上し、翌週には忘れられ…」「毎日燃料を探している」って前説がカッコよかった。拓さんが後ろでおどろおどろしくタムをドコドコ叩いてたのも雰囲気を増してたな。というかこの日カオナシさんメインボーカルパートも多かったな。中盤の "ATアイリッド" 終盤の "月の逆襲" など。

「こんなもんですか?」「『こんなもんかよ!』みたいな煽りがよくあるけど…『こんなもんですか?』笑」って煽りティの高いプチMC挟んでからの "身も蓋もない水槽" "社会の窓" "社会の窓と同じ構成"、そして先の "火まつり" って流れが怒涛の攻撃だったな。"社会の窓" からの "社会の窓と同じ構成" っていうの面白い。"社会の窓" の大サビ前の『最高です』の合唱も凄かったなぁ。セックスしように引けを取らない。"社会の窓と同じ構成" も『余計なお世話だよばーか』のところで激しくストロボが点滅したのがカッコ良すぎた。

この日は公式ファンクラブである「太客倶楽部」にて、途中から配信があったらしい。自分は入っていないのでそのアナウンスは見落としていた。その配信がこの次のブロックからのタイミングでスタートした。

その配信開始一発目が "HE IS MINE" だったから強烈。"社会の窓" の『最高です』は声出したけど、この曲の『セックスしよう』は出さないでおいた。数千人、フェスなら数万人が一斉に『セックスしよう』と叫ぶあの異様な光景を味わいたい感がある。

さらに "キケンナアソビ" へと繋がった。エロすぎる流れ。OTODAMAの時はイントロの瞬間に真っ黄色な歓声が上がったが、この日は「おぉ〜」みたいな声が客席から漏れた。2番のピー音のところは「動画配信されてるからやめといた方がいいんじゃない?」とアレンジ。

続いて "I" へ。尾崎さんがギターを置いてスタンドマイクで厳かに物々しく歌い上げた。"キケンナアソビ" の次にこれ演るからもうどんどんドロドロしていく。この日、ここ2年で出した曲で演ったの "I" ぐらいだったな。新曲を全然演らんのも尖ってる。

印象に残っているのはやっぱり "ラブホテル"。大サビ前に一旦演奏を止めてMCに入るくだりで、少し前にTwitterで話題になった、歌詞に出てくる部屋番号に関する考察に触れた。「何も考えてないです」「数字は関係ないです」と一蹴する尾崎さん。「考察厨」呼ばわりしてたから本当に嫌だったんだろうな笑 下1桁の数字が何とか言い出したカオナシさんに「ないないない!また書かれるから!」伝え制止したのも面白かったw 「そういうこも全部ひっくるめて夏のせい…って行くのもなぁ…」と苦笑いでぼやく尾崎さんに、\可愛いー!/と野次が飛び、「そうやって可愛いとか言うから!!」とまた一蹴し、大サビへ。多分そろそろ本当に嫌だった。笑 でもほんと曲名と裏腹に爽やかだよなぁ。ミラーボールめっちゃ眩しかったし。笑

後半も懐かしい曲をたくさん聴けた。やっぱり「死ぬまで一生愛されてると思ってたよ」の曲はハマり始めの学生時代を思い出す思い入れのある曲が多い。"手と手" とか "オレンジ" とかね。スペースシャワーTVでMV観てきゃいきゃい言うてた記憶が蘇る。

この日一番演ると思ってなかったのは "サウジアラビア" かな。他の曲はカップリング曲とかでも「フェスで演ってるのセトリで見かけたことあるな」ぐらいだったんだけどこの曲はマジで想定外でびっくりした。

サウジアラビア

サウジアラビア

そしてやっぱり終盤の "栞" と "イト" は強い。まぁフェスでも常連の代表曲だけど、どっちも本当に良い曲だよ。"栞" の桜みたいなピンクの照明、美しかったな。

最後のMCではアルバムの発売を発表!年内のリリースは既にアナウンスされていたが、12/8という発売日と「こんな所に居たのかやっと見つけたよ」というタイトルも発表された。メジャー1stの「死ぬまで一生愛されてると思ってたよ」と同じ文字数という縁を感じる偶然。

また、最大規模のツアーも発表された!まだ日程や会場までは解禁されなかったが、福岡にも来ると言う。広島も来そうだなぁ、BLUE LIVEかホール系かな?客席から「大分来て!大分!」って具体的な野次飛んで笑った笑 尾崎さん苦笑い笑

告知を終え、最後の曲は "二十九、三十"。尾崎さんが29歳から30歳になる年にリリースされたこの曲ももう10年前の曲。尾崎さんもう三十九、四十だよ。時の流れは早い。

自分が今年31歳になったんだけど、そういえばもう30代になっちゃってんだよなぁと聴きながら思った。いつぞやのフェスで観た時にこの曲がラストで、言ってみれば観たことのある締めだけど、やっぱりワンマンのラストとなると違うなと思いました。

アンコールは無し。最後に尾崎さんから挨拶。「9月8日を大事な日と決めて毎年やってて、福岡に来られて嬉しかったです」「お客さんがいてこそだなと改めて実感しました」と感謝を述べた。

「なかなかうまく伝わらなかったり、逆に過剰に伝わりすぎたりもどかしいけど、だからこそ一つのことに執着できるのかなと思います」という発言は先の "ラブホテル" のような考察厨のことも指しているのかも知れない。楽曲に込めた思いや歌詞の言葉の裏に想像を膨らませるのは良いけど、周囲に押し付けたり声を大きくしすぎたりすることのないようにしないといけないなと思う。

それでも、最後の「これからもすれ違ったりずれたりすると思うけど、ずっとバンド続けようと思うのでよろしくお願いします」という言葉には素直に嬉しくなるし、あの場にいたファンの皆がこれからも信じていくんだろうなと思います。

終演後はそのまま直帰。物販も見送りました。当然ながらその日中に帰らないとだったからね。次の日6時起きだったからね。

思えば実はワンマンを観るのは何気に初めてで、ワンマンでどんな選曲で来るのか読めなかったが、とりわけこの日はフェス向けセトリの集大成のような感じだったなと。思ってたよりはレア曲が目白押しって感じではなかった。とは言え表題曲ばかりと言うわけではなくカップリング曲やアルバム曲も多数。ずっと聴いててどの曲も分かるけど長尺のライブはあんまり観たことがない自分みたいな人間にはちょうど良いところだったのかなと。まだまだ色んな曲を生で聴きたいなと思う。やっぱもっとライブ観たいな。来年のツアーも行けると良いな。

最高列でメンバーの表情も衣装も演奏もろくに見えない状況ではあったけど、雰囲気を味わえて良かった。そうそうチケットが取れるバンドじゃないから、貴重な夜になりました。ありがとうございました!

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ていうか東京、大阪、名古屋、福岡ときて来年のクリープハイプの日どこだろうな。

では(=゚ω゚)ノ

 

クリープハイプ クリープハイプの日 2024 福岡

2024.9.8. 福岡サンパレス

セットリスト

01. 君の部屋
02. 一生に一度愛してるよ
03. しょうもな
04. かえるの唄
05. 身も蓋もない水槽
06. 社会の窓
07. 社会の窓と同じ構成
08. 火まつり
09. HE IS MINE
10. キケンナアソビ
11. I
12. ATアイリッド
13. 大丈夫
14. ラブホテル
15. ボーイズENDガールズ
16. 手と手
17. サウジアラビア
18. ナイトオンザプラネット
19. 月の逆襲
20. オレンジ
21. 栞
22. イト
23. 二十九、三十