たなさと

バンドを語りたい、ただそれだけ。CDレビューやライブレポなどもするので一応ネタバレ注意

2022の夏はヒトリエと飛べ

ヒトリエのワンマンに行ってきました!

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wowakaがいなくなってから早3年、シノダがボーカルを務める3人体制で活動を続けているヒトリエ。精力的にツアーなども行っているのも分かっていたものの、広島公演がなかったりあっても平日だったりでなかなか参戦できていなかった。3人になってからやっと初めて観ることとなった。

新体制2枚目のフルアルバム「PHARMACY」のリリースツアー。広島公演はその初日、SECOND CRUTCHにて。先日挙げた記事の通り日中にFREEDOM NAGOYAのスピンオフ公演に参戦しており、そこからのハシゴ。

先行物販の列が非常に長く一旦諦め、開場後にTシャツだけ買った。先行で買えていたら着替えて参戦していたが、間に合わなかったのでカバンにしまった。

帰ってからその日のパジャマとして着た。笑

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デザイン良きだなー。思いっきりツアー名書いてるけどそうだと分からない。普段着できる。逆にこれ見てパッとヒトリエだと分かる人は多分買ってる人。

地味にチケット取ったのは直前で、整理番号はかなり後ろの方だった。ソールドアウトに近い人の入りで、ディスタンスを保つと後方の階段席までほぼ満員。もしまたツアーで広島に来るなら今度はVANQUISHでどうぞ。

 

ほぼ定刻通りに開演、メンバー3人が登場する。中心にwowakaのスペースを空けているかのような配置につき、"Flashback, Francesca" からの "ゲノゲノゲ" というアルバム通りの流れでスタート。さらに前作から "ハイゲイン" と、wowaka時代のボカロ様の楽曲とは違った早口で捲し立てるスタートを切る。

本編中のMCはずっとシノダのみが担当。このところまだ梅雨明けてなかったんじゃないかと思うほど雨が続いていたがこの日の前日も雨が激しかった。「爆雨の中やってきました笑 今日は28℃ぐらいとのことで…上出来じゃないですか?38℃ぐらいまで熱くなれますか!」と煽られ観客も拍手で応える。この日も最後まで声出し禁止が破られる事なく終わったからとてもよかった。

そこから入ったのはシングル曲 "風、花"。5月のお気に入り楽曲カップリング曲の "undo" の方を挙げたが、時間差で "風、花" の方がジワジワハマっている。イントロの粒だったシンセの音と爽やかな4つ打ちが軽快である。

続いてシノダがギターを下ろし、ピンマイクで歌う準備を始める。3人体制になってから打ち込み色の強いミックスが目立つ曲も多くなったので、何が来るかなと思ってたらまさかの "SLEEPWALK" でした。

そういえばこれもwowakaのピンボーカルだった。この日初めてのwowaka曲。予習も兼ねて最近の曲をメインに聴いていた中で不意に過去曲投下されると泣きそうになる。

この後もシンセイントロが印象的な "電影回帰" でカラフルな照明を添えて会場を彩ったかと思えば "イヴステッパー" を投下してずっしりした縦ノリで我を忘れて踊らせたり、イガラシがスポットライトの下で艶やかに魅せたベースソロから入った "極夜灯" でしっとりさせたまま "Neon Beauty" でゆったりノらせたりと、新旧織り交ぜつつ色んな面を魅せてくれた。

"イヴステッパー" はギターがシンプルでベースの方が目立つから3人でも音源と遜色ないな。『東京、雑踏、せつなの夢』を「広島、雑踏、」に替えてたのすげーよかった。元から好きだけどこんなに映える曲だったんだなこれ。

イヴステッパー

イヴステッパー

"Neon Beauty" はミックスが特徴的で今のヒトリエらしいなという曲。アウトロのベースの高低差の激しいリフもエレクトロみがあり、イガラシの運指が印象に残っている。つか今回後ろの方で観たからイガラシしか見えなかったんだよな笑

"極夜灯" はイガラシのベースソロめちゃくちゃオシャレだったのに、そこから入ったシノダが1音目間違えて仕切り直したの笑っちゃったなw 確かにこんな音から始まる曲あったっけと思ったけどw

ここでまたシノダからMC。「熱くなってますか。…そうでもない?まぁ極夜灯からのNeon Beautyで熱くなるわけねぇか笑」と自己解決。しかしここから本気で38℃まで熱くさせるパートへ。

"カラノワレモノ" が始まった時の観客の盛り上がりが鳥肌だった。歓声を上げた訳では決してないんだが、みな拳を挙げたり飛び跳ねたりして応える感じがとても良かった。

そして「PHARMACY」の中で最も攻撃的で疾走感のある "Flight Simulator" をここで。今思えば「Summer flight tour」というツアー名の由来。ここ一番のセッションに持ってきて然るべきキラーチューンである。

Flight Simulator

Flight Simulator

そして「お客さまの中に踊り足りてない方はいらっしゃいませんでしょうか!」という、wowaka時代からずっとシノダがやっている煽りで始まる "踊るマネキン、唄う阿呆"。曲名の通りマネキンになって踊り狂った。2番のAメロでイガラシがお立ち台に登って客席見下ろしながら弾いて見せてきたのカッコ良すぎたな…妊娠するかと思った

大サビ前の『踊れ今すぐ踊れ、そう』をシノダが下がってイガラシゆーまおで歌ってたのも新鮮で見応えあった。

「3分29秒の戦いを」とタイトル通りの曲振りをした "3分29秒"、「広島へwowakaより愛を込めて」と泣かせに来た "アンノウン・マザーグース" と盛りだくさんのラストスパート。本当に濃かった。"アンノウン・マザーグース" ってwowaka以外に歌える生身の人間いたんだ…

サビのシンガロングがまたいつかできる日が来ることを祈っている。

最後は曲名に準えて赤とピンクの照明に彩られた "strawberry"、イガラシ作曲の名バラード "Quit."、そして "ステレオジュブナイル" とアルバムの終盤を飾る曲たちを立て続けに演って終了。

過去曲を織り交ぜながらも「PHARMACY」曲を比較的アルバム通りの順番に披露した、アルバムの世界観を堪能できるセトリだったな。

 

アンコールは3人ともツアーグッズのTシャツに着替えて再登場。ここで初めてメンバー全員が喋る。

シノダが大浴場にマスクをつけて入ってしまった話めっちゃ笑った笑 同じ経験ある人いないかと聞かれると結構な数の手が挙がった。「コロナ禍あるあるを共有できた」と安堵を見せるシノダ。自分はまだないなー。というか温泉に行く機会がコロナ前からあんまりない笑

一方、「物販担当してないんで」という謎の理由で喋りたがらないイガラシ。

シ「…(喋るの)嫌なの?」
イ「…嫌だよ。」

のやりとり面白かった笑 しかし、そっか〜イガラシ今回も喋らんか〜と思ってたら「ゆーまおがめっちゃ量食う、サービスエリアとかで俺らが定食ひとつ食べる時にゆーまおはふたつ食う」「それもめっちゃゆっくり食う、2倍の量を2倍ゆっくり食う」と突然ゆーまおの大食いエピソードを語り始めるイガラシ笑 シノダにも「めっちゃ喋るじゃん笑」とツッコまれていた。

結局そのくだりはゆーまおからの「よく噛んで食べましょう」というメッセージで締まった。笑

アンコールは新体制になってから初めて発表された "curved edge" と、逆にwowaka時代からずっとラストナンバーを担っている "センスレス・ワンダー"。

"センスレス・ワンダー" はシノダのリフから始まってwowakaのカッティングが入ってくるイントロであるが、ギターが1本しかない今、そのカッティングをイガラシがベースで演っていたのが衝撃だった。こっちバージョンで再録した音源とか出してほしい。3人になった事が全くマイナスになっていないのは流石だなと思った。

 

以上!

ギリギリまで迷って参戦した久々のワンマンだったが、行ってよかった。ツアー初日だったので、アルバム「PHARMACY」の楽曲を初披露する場に立ち会えたのは嬉しい。まだまだツアーここから続くから皆是非フライトしてきてください。

そして何より新体制のヒトリエの良さも味わう事ができた。wowaka時代をしっかり踏襲しつつ進化を続けるヒトリエ、3人の演奏力があってこそで流石だと思うし、これからも変わらず聴いていきたいなと思った。

ワイバンでも観られるかもしれない。ワイバンほんまどうしようかなー。考えとこ。

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では(=゚ω゚)ノ

 

ヒトリエ Summer flight tour 2022

7/16 広島SECOND CRUTCH

セットリスト

1. Flashback, Francesca
2. ゲノゲノゲ
3. ハイゲイン
4. 風、花
5. SLEEPWALK
6. 電影回帰
7. イヴステッパー
8. 極夜灯
9. Neon Beauty
10. カラノワレモノ
11. Flight Simulator
12. 踊るマネキン、唄う阿呆
13. 3分29秒
14. アンノウン・マザーグース
15. strawberry
16. Quit.
17. ステレオジュブナイル

en1. curved edge
en2. センスレス・ワンダー