たなさと

バンドを語りたい、ただそれだけ。CDレビューやライブレポなどもするので一応ネタバレ注意

2020年、ARKS 動きます。

2020年ライブ初め!

ARKSのワンマンに行ってきました!

f:id:tana-boon:20200110192501j:image

会場は大阪の南堀江knave。ミナミホイールでしか行ったことなかった。

開演10分前ぐらいに入場したけど、フロアの人数は20人程度。こんなもんなんか…と思いつつも、自分のチケットの整理番号が32番だったので、流石にもうちょっといないとおかしくない…?と思いながら開演を待つ。でも割とギリギリになって一気に入ってきた印象。まぁ金曜日やったしな。仕事終わりらしきスーツの人とかもいた。

実際、開演は10分ぐらい押してた。しかしその間に滑り込んできたお客さんが結構いたので、逆に良かったのかも。むしろ来場予定の人数に達するまで待ってたんじゃないかとすら。

 

Dr. 涼真さん、サポートBa. よしやさん、そしてVo. 明日香さんと順に出てきた。特に音出しや挨拶はなく、"さよなら三角、夢見た四角" からゆったりとスタート。

からの "私はあなたを卒業する" を皮切りにMC無しで怒涛の4曲。どの曲も演奏前に曲名をコールしてたので、あまり詳しくないお客さんたちにも優しい。

"私はあなたを卒業する" は、唯一の流通盤アルバムの1曲目やからというのもあるんやろうか、イントロの「ARKSが始まった!」感がすごいよな。ARKSのライブまだ2回目やけどな。

 

ここまで来てからの初MC。明日香さんが「皆さん元気ですかー?」とフロアに呼びかけるも、この規模この人数のライブハウスでは皆あまり「イェー!」と返す勇気が出ないのだろうが、パラパラ拍手が沸くのみ。「…何なんニコニコして笑」と笑う明日香さん。ARKSも生粋の大阪バンド、メンバーのコテコテの関西弁が好感度高い。

 

MCで一通りの挨拶を終え、「この中でも知ってる人5人おるかな?ぐらいの初期の曲演ります」と演奏を再開。

確かに聴いたことのない曲やった。6/8拍子と8/8拍子が目まぐるしく変わる面白い構成の曲やった。

演奏を終えた明日香さん、

「"colors" という曲です、YouTubeにあるんで良かったら観てください」

えっマジで?YouTubeある?

ほんまやあったわ

確かに知ってたわこの動画。サムネは観たことある。でもほとんど再生した覚えはないな。MVじゃないから観ようとしなかったんだろうな。

明日香さんも「知ってる人いる?…えー1人!?あ、3人ぐらいいる…」と苦笑いしてた。でも俺は逆にここでちょっと安心したな。こういうバンドのライブの客ってみんな昔から応援してて詳しい人ばっかりってイメージやから、アウェー感が拭い去れてよかった。

 

「ワンマンやから長めに喋ろ」と始めた2回目のMCでは最初にサポートベースとしてよしやさんを紹介。思えばもう一年以上サポートしてるのか。前Ba. おっちょが休止の末に脱退してから、時が経つのは早い。

関係ないけどおっちょ元気かな。岡崎体育とかとはまだ交流あるんかな。"家族構成" のMV出てるんですよ実は。『兄』で。

あとこのMVの監督、寿司くんだよ。ヤバTこやまさんだよ。

 

続いて、まだ演奏してもないけど新曲 "リボルバー" のMVについて。

明日香さんが歌いながらひたすら汚れていくだけのMV。色んなものに立ち向かってる様子を表してるといったイメージか。「(撮影)大変やったな」と振り返る明日香さんに対して、涼真さんが「いや俺は大変じゃなかったよ、1サビで扇風機のスイッチ押しただけやから」って冷静に突っ込んだのおもろかったな。

その後も明日香さんが「(涼真が)手伝ってくれてる」という言い方をして「手伝うっていうか俺メンバーやから!」と鋭いツッコミ。明日香さんが「あのPVやったらARKSって一人なんかなってなるよな」と言ったことにより、涼真さんは「ARKSの『じゃない方』」認定されました。

いやみんな覚えといてね。ARKSは2人組だからね。サポート入れて3人で演ってるバンドやからね。

 

MVの撮影裏話ばかりではあったけどその後「この曲を書けたからまた頑張れると思った」と、『再始動』の意味を話した。「2019年は "リボルバー" のMVを出せたくらいで、あまり表立った活動が出来なかった」と振り返る明日香さん。まぁおっちょの件もあったしな。

でもその分レコーディングは重ねてきたらしく、近々ミニアルバムをリリース予定である事が発表された!久々の流通盤。「Image」が2016年だったから丸4年ぶりか。マジで楽しみ。

個人的には、サポートBa.のよしやさんが正式加入して新体制として活動していくことを発表するんやと思ってた。でもそういうわけではなく、単に "リボルバー" の製作を経てもう一度頑張っていこうと思えたという、精神論的なものだった。

 

MC明け、その新譜からの新曲を次に演奏。気だるげな半語り口調の歌い方が特徴的。イントネーションが関西弁でグッとくる。『私から誘ってばっかりやし』みたいな歌詞も聴き取れた。関西弁が好きな方、必聴。

後で公式がセトリを上げてくれたので曲名が分かった。"始発電車" という曲らしい。思えばこれまでのツイートでライブのセトリを載せていた時にも字面を見たような。

からの、ここに来て "リボルバー"。やっぱりカッコいいな。

さっきはMVの内容にだけ触れたけど、この曲はARKSとしては歌詞が結構異色やなと思ってて。ARKSの歌詞って、片想いなり失恋なり、特定の相手としての『あなた』や『君』に対する気持ちを書いたものが多い。でも "リボルバー" の歌詞は『あなた』が登場するのは同じなんやけど、どちらかというと自分磨きというか、自分を高めていこうという意気込み的なニュアンスが強いように感じる。マジでこの曲で自分たちを奮い立たせる事が出来たんやろうなと思う。再始動のきっかけに相応しい曲やな。

 

ここからも "君のいない街" "SAYONARA" "サイテー" と音源化されていない曲を連発。

"SAYONARA" めっちゃカッコよかった。歌い出しから一気に言葉を浴びせるだけ浴びせておいて一気にイントロで爆発する感じに引き込まれた。

"サイテー" はアウトロのギターがめちゃくちゃ激情的で見入ってしまった。ダークな歌詞を悲痛に歌い上げてたかと思えば最後にそれを演奏でも表現してる感じ。

どれも新譜に収録してくれるのかな。楽しみやな。

 

ラストスパート、「思い入れの強い曲を」と "you" を演り、最後は "忘れもの" からの "呼吸すること" で終了。"呼吸すること" 聴きたいと思ってたし、演ってくれるとも期待してたけど、まさかラストに持ってきてくれるとは。

イントロのアルペジオ美しすぎるよなこれ。ARKSを知ったきっかけは何やったかもう覚えてないけど、知った当時からこの曲は間違いなくずっと聴いてる。

あとこのMVの監督も寿司くんだよ。ヤバTこやまさんだよ。顧客のみんな観て。聴いて。そしてハマって。

 

 

アンコールでは涼真さんが最初に再登場して「どうも、『じゃない方』ですw」とMCでのくだりを回収。

続いて「さっき "colors" を演って、知ってる人おるか聞いた時に、手挙げてなかったけど絶対知ってるって人がおるんですよ」と客席後方を指す。その先にいたスーツ姿の中年男性、メンバーの学生時代の恩師だそう。高校の担任とか顧問とかかな。そんな人が未だに観に来てくれてるって、ARKS愛されてるなぁと思った。

 

アンコールは1曲のみ、"トップランナー"。

おっちょがいた時期の曲やけど、改めてこの再始動の場で最後に演ると意味が違って伝わってくる。おっちょが脱退したことを思うと『たまには二人の助けをもらってもいいよね?』という歌詞が寂しく聴こえてしまうけど、この日のARKSは間違いなくもう乗り越えていたと思う。

最後の最後まで、迷いのない力強さを感じるライブだった。

 

 

終演後、物販で会場限定CDを2種類購入。シングル「バカ」と過去曲集「タイムトリップ」。この日の最大の目当てと言っても過言ではない。

「バカ」のジャケットにサインももらった。

f:id:tana-boon:20200113110509j:image

明日香さんが俺のスーツケースを見て「遠くから来てくれたの…?」と聞いてくれたので、「広島から来ました、実家がこっち(関西)なんで、ついでに帰省します!」と伝えた。涼真さんがそれを聞いて「また広島にも行きます!」と言ってくれた。舞い上がって「来てます!」て返しちゃった。「来てください!」と「待ってます!」が混じった。

でもほんま、待ってますよ広島で。新譜のレコ発でツアー回ってきてくれ。

 

年始一発目に相応しい良いワンマンだった。knaveで演るバンドにありがちな身内感も無くて、雰囲気も良かった。行ってよかった。

2020年、ARKSの活動はリリースを始めとして精力的になると思う。期待したい。

 

では(=゚ω゚)ノ

 

 

ARKS ワンマンライブ「再始動するってよ」

1/10 南堀江knave

セットリスト

f:id:tana-boon:20200110224833j:image