ヤバイTシャツ屋さんの新アルバム「Tank-top Festival in JAPAN」リリースされました!
"かわE" のMVが早くも300万再生超えそうです。すごい。伸びてますねー。 ほんまに "KOKYAKU満足度1位" が黒歴史になるレベルで伸びてますねー。
さすがタイアップ。歌詞の中にさりげなく「ニセコイ」「楽」「棘」を入れてくるあたりもこやまさん天才。コメント欄が、歌詞にあやかって無理矢理アルファベットを交えたり、不自然な関西弁で「◯◯やんけ!w」て入れたりしているコメントで溢れかえっているところにも顧客の偏差値の低さが垣間見えてグッド。
あと池間ちゃんが可愛い。ほんまに可愛い。
何よりこのダンス。ついにヤバTもメンバーが踊り出しました。そして、公開直後からツイッターでは踊ってみた動画を載せ出す人が続出。
バンドメンバーが踊るシーンがあるMVっていっぱいあるけど、ここまでファンが一緒になって振り付けを覚えて踊ろうとするのはなかなかすごい現象ですよね。なんでここまで反響が大きいのか。なんでこんなに浸透しているのか。今回はMVにダンスシーンのある曲たちを紹介していきながら "かわE" のヤバみについて勝手に考察していきたいと思います。
①ダンスのあるMVとして流れが王道
ダンスシーンのあるMVというと一番多いのって、大サビで踊り出すタイプかなと思います。特に、序盤は演奏シーンと周りのモブのダンスが織り交ぜられてて、大サビではメンバーも一緒になる、という流れが非常に多い印象。今回の "かわE" もそうですよね。
これなんかその典型。全編通して学生が歌って踊ってて、大サビでメンバーも一緒にダンス。演奏シーンもちょいちょい挟まれるけど。
このダンスはたまにフェスで踊ってる客を見ますね。MVの古賀さん以上に妖怪みたいな動きしてる奴を見ますね。
他にはこれ。
公開当初ボロクソに叩かれましたね。曲はいいのにね。大サビに入ってからは楽器を完全に手離して子供たちとわちゃわちゃ。当時これを観た弟は「おかあさんといっしょ観てる気分になる」という天才的なコメントを残した。
「ミセスはどこへ行くんだ…」みたいな声が多かったけど、その後のシングル曲の方向性の定まらなさ幅の広さを考えるとサママはまだまだ可愛いもんでしたね。元基くんギター弾いてるもん。
あとゲスも割と初期に踊ってます。金髪絵音懐かしいな…不倫騒動が起きる全然前だよな…懐かしいな…
この辺のMVに共通するのは、観てたら「これ最終的にメンバーも踊り出しそうだな」と予想がつくこと。"なんでもねだり" の学生たち然り、"サママ〜" の子供たち然り、"ノーマルアタマ" のショッカー然り。それだけキャッチーで分かりやすい振り付けってことですね。
例えば、純粋に曲が好きすぎて紹介するんですけど、ヒトリエの "るらるら" なんか最初から後ろに大量のダンサーがいるけど、踊りっぷりがガチすぎて「メンバーも一緒に踊りそう」てならないじゃないですか。
まぁクオリティをアホほど下げて最後の最後だけ踊るんですけど。でも演奏シーン貫くと見せかけて逆にダンスで締めるタイプも面白いですよね。
"かわE" も、1番のサビぐらいからメンバーが最終的に一緒に踊り出すの予想つくし、ちゃんと大サビで踊り出す。元々最後まで演奏貫きそうなイメージもないし。実際演奏シーンろくにないし。ろくな演奏シーンないし。言い方ひとつで全然ニュアンス変わるね。
ダンスMVとしての王道をしっかり押さえつつ、観てる側のメンタルモデルを崩さずスッと入ってきた印象があります。この辺が僕の思う一つめの理由です。
②バンドのイメージに外れておらず、踊ること自体をネタにできている
そもそもアイドルでもエグザイルでもないんやからガチのダンスで魅せるなんてまぁ無理。となると可愛げを出したりネタに走ったりエンタメに振り切ったりすることになると思うんやけど、その方向に走って誰でも喜ばれるわけじゃない。
このタイプの典型と言えばキュウソですかね。"ビビった" のクソワロダンスとか。
そもそも自分で「クソワロダンス」という名前までつけてるとこよ。
Cメロで踊りがち。ほんまにダンス自体がネタ。"MEGA SHAKE IT!" なんかMステで楽器置いて踊り出したからな。キュウソのすごいところは、この辺のダンスが全部ライブで実際に観客巻き込んでるところ。何よりセイヤさんも実際にステージ上で踊るから、ダンスパートがひとつのパフォーマンスとして成立してるのは強いと思う。
あとはまぁ…謎に2番で踊ってるこれとか。
全体的にふざけに走ってる。曲めちゃくちゃカッコいいのに。"かわE" 以上にメンバーの動きバラバラやし。面白すぎる。最高すぎる。
大サビでなく中盤あたりにダンスを入れてくると、展開的にネタ要素が強くなるんですかね。「なんか踊っとる」感が出るんですかね。
ヤバTも、踊ったところでバンドのイメージにもメンバーの人気にも反してないうえにちゃんとネタに出来てるのが大きかった。メンバーがフラッシュモブの一部と化して踊ってるところも、観た人たちに「自分でも踊れそう」「一緒に踊ってみたい」と思わせたのかも知れない。メンバーも大して振り付けマスターできてないところとか逆に好感度高いし。
いくらメンバー人気が高くてもBUMPや[ALEXANDROS]がこんなMV出すわけないでしょ。観てみたいけど。バンドのイメージに合っててメンバーの人気があってもWANIMAがMVで踊り出したらなんかネタにならないでしょ。不登校児が死ぬよ。そういうこと。
③ライブで踊るための振り付けじゃない
最後に、"かわE" の振り付けって全身を使ってるから、ライブで演奏に合わせて一緒に踊る事を想定してないのではないかと。さっきのキュウソもそうやけど、ライブで客が踊れる振り付けって、上半身と言うか腕の動きだけのものがほとんどじゃないですか。
例えばこれなんかほぼ腕上下してるだけやし。誰でも踊れる。そもそも踊ることをコンセプトにした曲やし。まぁ俺はライブで "オドループ" の時にこの動きする奴嫌いやけど。
逆に、ライブで踊ることに全てを捧げた振り付けがこれ。
オーディエンスに振り付けを覚えてライブで踊ることを植え付けたMVと言えばやっぱりこれでしょう。メジャーデビュー後のKEYTALKの代表曲。KEYTALKと言えばこれと言っても過言ではなくなっている。"ライブキッズあるあるのテーマ" のMVで踊ってる奴らとかは多分KEYTALKの曲これしか知らんと思う。
このMVが唯一無二なのは、ライブMVでもないのに「バンドの演奏に合わせてオーディエンスが踊る」というライブの構図を模しているところ。だからこそ実際のライブでも真似する人が多かったのかと。俺もやったことあるもん。ちょうど一年前にKEYTALKのワンマン行ったけどちゃんと「ya ya ya!!」のとこ一緒にピースしたもん。
何よりさっきの話で行くと振り付けに腕の動きしかない。だからみんなライブでも再現しやすいのかなって。
この曲も定番やけど、MVのサビやCメロ前の間奏の振り付けにステップとかがあるから、ライブで踊ってる人は少ない印象。せいぜい『もういっちょ (オォイ!!)』のとこでジャンプするぐらい。
そう考えると、"かわE" のダンスはステップはあるわ上下左右に振れるわジャンプしながら回転するわで、とてもライブ観ながら踊れる振り付けじゃないんですよね。「踊ってみた」動画をやらせるつもりがあったわけではないやろうけど、観て楽しむものとして考えてて多分ライブで踊ってもらうつもりで作ってるんではないんじゃないかなと思うんです。
結果として多くのファンやリスナーが、個人的に踊ったりそれをSNSにアップしたりする楽しみ方をとって、ライブではバンドの演奏を観て楽しむことに集中し
あっいや何でもないですなんかもうすみませんでした
だから、"かわE" のダンスはライブでの事は考えられてないし、個人で踊って楽しむものなんじゃないかなと思うんです。ほら、恋ダンスみたいな。
一応言うとくと別にライブで踊んな言うてるわけじゃないですからね。楽しみ方は人それぞれです。でも僕は振り付け覚えたとしてもライブはライブで楽しむと思います。金払ってんだからメンバーの姿を観たい。ライブ行きたい。行かせろ。ワンマン行かせろ。
以上です。
そんなわけで、"かわE" はデカいタイアップや曲のキャッチーさに加えてMVが上手いことツボを捉えているんやと思うんです。勝手に色々言うてきたけどどれぐらい合ってるんやろう。こやまさんはどこまで考えて作ってるんやろう。とにかく、ほんまに賢いんやろうなと思う。売れるべくして売れてるよヤバTは。
次はどのバンドがMVにダンスを取り入れるでしょうか。本人たちが踊るタイプね。ヤバTを越えてダンスでヒットするバンドは出てくるんでしょうか。
最後に、ちょうどアルバムから新しいMV公開されたし貼っときますね。
あー紅白で観てみたかったなヤバT。
では(=゚ω゚)ノ